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決断
そうだ、触れてはいけない。
「一つだけお願いがあります。」俺は、校長が話をつなぐ前に、自分から願いでた。
「精鋭となる人員は私に選ばせて頂きたいのです。」
校長は、黙って頷き
「初めから、そのつもりだったよ。そして、人数は最小限と言うんだろう?」
「ありがとうございます…我儘を聞いて下さり感謝いたします。」俺は頭を、下げる。
「いやなに。君のことだろうから、そう言うだろうと思っていたよ。守りに回す人数を出来るだけ多くしたい、自分達がやられても影響が限りなく少なくなるようにってね。しかし、最小限で連れて行かれる精鋭たちは気の毒ではないのかね?」
「そこは、大丈夫です。全滅する前に私が必ず、その者達は生還させますから。」
「そうか、君の、能力の一つは、それだったね。しかし、それは…」言いかけた校長の言葉を遮るように、俺は続ける。
「出発は、明日にいたします。」
さあ、連絡もしなけりゃならない。急ぐかね。




