1-⑲
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「あの子に名前を付けてやってもらえませんか?」
「あの子…って」
「左目の青い、未知さんの契約魔となったあの子ですよ。」
「…え?だってあの子って私と同じくらいの年ですよね?」
「えぇ、もうすぐ18になります。」
そんな年になるまで名前がなかったということなどあるのだろうか。
「…ふつう、呼び方がないと困るものじゃないですか…」
聞いてはいけない気がしたが、聞かずにはいられなかった。
「あの子の両親はあの子が生まれたすぐに死に、そしてあの子自身も、人生のほとんどをあの塔で過ごしてきました。『あいつ』『あの子』そんな言い方で十分でした。名がなく困るものもいませんでした」
(…そんな)
「どうして、そんな風に扱われないといけないんですか?」
おかしいだろう。
今日会っただけの私が言うのはおかしいかもしれないが、たしかにちょっとひねくれた感じはある。
言葉遣いも悪いし、印象は決していいものではない。
だが、生まれた時からそんな扱いをされるのはおかしいだろう。
そんな閉じ込められたような生活を強いられれば、誰だって性格はひん曲がるだろう。
「あの子は、特別な子なのですよ。」
コンジキは静かに言った。
そこに先ほどまでの笑みはない。
「特別?」
「そう。神官様や未知さん、あなたと同じように…」
「どういうことですか?」
「…すみません」
これは、これ以上話せない、ということだろう。
「…でも、名前っていったってどうしたらいいのか」
目を合わせているのがつらくなり、視線を横に移し言う。
犬や猫に名前を付けるのとはわけが違うのだ。
人の名前、しかも異世界の人物の名前を突然付けるなんて…
「では、ヒントになるかは分かりませんが…」
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そして、コンジキはおやすみなさいを言い、部屋から出ていった。
朝に迎えに来ることを言い残し。
そうしてやっと、私の。
長い長い一日が終わりを告げたのだった・・・・




