おっさんとおっさんの決着
「アルマー! 大丈夫!?」
とニーニャが駆け寄りアルマーの容態を確認し 俺のほうを見ながら
「今のとこ命に別状はないけど この出血はヤバいよ!?」
といってきた俺はニーニャとリオンに 皆を教会まで連れて行ってくれというと
「一人ではきけ「わかった いこう!」 えっ!? ニーニャさん!?」
リオンの言葉遮りニーニャ答えた そしてニーニャはリオンを見つめ
「・・・・いこう」
といい リオンは わかりました と頷いて まずアルマーから運び出そうとしたとき
「アルはおいて行けよ?」
とレオンが左手の甲をこちらに向け言ってきた
「どういうこと?」
とニーニャがレオンをにらむと レオンは こういうことさ! と左手の甲になにか文様のようなものを浮かべ
「アル! 起きろ!!! 命令だ!!!」
と叫ぶと 意識を失っているアルさんの体が 急にビクンビクンと電気ショックを受けたように跳ね
「くっ・・・はぁ!!! ハァハァ・・・・こ・・・・・ここは?・・・・それになに?今のは!?」
と苦しみ 再び 気絶したようだった
「すまん アル 俺たちの目的のため協力してもらった」
とブルーノがいう
「隷属化か?」
と俺が言うと ブルーノは あぁ そうだ といった
ドクンッ!
それを聞いた瞬間 俺の体中の血液が一瞬 沸騰したように熱くなった
「最低・・・・・」
「そこまで落ちましたか・・・・」
とニーニャとリオンが冷めた目でブルーノとレオンを見る
「おいおい 別にひどいことをしようとしてアルを奴隷にしたわけじゃないんだ」
とまったく悪びれることもなくレオンがいい それを引き継ぐようにブルーノが話し始めた
「その通りだ まずは話を聞いてくれ 俺は君たちが狩りをしている間 色々この世界のことを調べた
そしてこの世界には5つの大国があり 現在発見されているダンジョンについてはそれぞれの領地内にあるものに対しては各国それぞれが管理している つまり国の許可がなくては入れないダンジョンもあるということだ ここまではいいか?」
と聞いてきた 俺は あぁ と答える
「ふむ そして ジャスニア以外の国を俺は調べた すると1つの国が問題となった その国は皇帝の独裁政権で他国との交流を一切遮断しているんだ」
「ハルトヘイムか」
ブルーノの説明に 俺が答えると そうだ 知っていたのか と少し驚きながらいってきた
「そこまで知っているなら わかるだろう? ハルトヘイムにも数多くのダンジョンがあると言われている! 国交を断絶した国に入る方法は限られているだろう!?」
と言ってきた
「そのために リドリー いや この世界の人たちを巻き込んで犠牲にしていいということにはならんだろ?」
と俺がいうと
「俺たちは来たくてこっちにきたわけじゃないだろ!? 言わば被害者だ!」
とレオンが怒鳴った
「アルを隷属化したことについては?」
と俺がレオンをにらみながら聞くと
「おまえらがこうなると思ったからだ こちらの世界の人間を巻き込めばお前らは反対するだろ?
少々卑怯かと思ったが非戦闘員のアルを人質とまでは大げさだがこちらに確保してお前たちにも我々の考えに協力してもらいたかったからだ」
とブルーノが答えた
ドクンッ!!
また体の中で血が沸き上がった気がした
回りを見ると
ニーニャとリオンはブルーノとレオンをにらみつけ 倒れている皆を守っている
俺は疑問に思ったことを聞くことにした
「聞いていいか?」
とブルーノにいうと 手を広げ どうぞ といってきた
「お前ら 本当に元の世界に帰りたいと思っているのか?」
「!!!?」
「なっ!?」
俺の質問にニーニャとリオン は 反応した
俺はそれをみてある種の確信を持った
「なぜ なぜそう思う?」
とブルーノが先ほどの余裕のある目から変わりこちらをにらみつけながら聞いてきた
「まず この国にもまだいくつものダンジョンがあるのに なぜ今次の国のことを考える?
そもそも なぜ 次に行く国をハルトヘイムにしなきゃならないんだ?」
と俺が聞くと ニーニャとリオンが そういえば! そうですね! とそれぞれが反応する
「別にそんな厄介な国 一番最後でもいいだろ? 他の国を回り 実力をつけ 冒険者ランクをあげ信頼を得れれば こんなことをしなくてもいい 選択肢が増えるかもしれないだろ?」
と俺は続けて言う
「その確証はないだろ? ほかの選択肢がなかったらどうするんだよ!?」
レオンが答える
「いや 必ずあるね 地球にも似たような国があったじゃないか その国はほとんど破たんしていた
地球では核や色々な問題で下手に手出しできなかったが こちらの世界ではもっとシンプルに物事が進むと俺は見ている」
と俺がさらに言いい レオンは それは楽観的推測すぎるだろ! と声を荒らげた
「やはり お前とは思想からして交わることがないか」
とブルーノが 悟ったような目をし 俺に言う
「あぁ だからアルさんを人質にし 俺ら全員を隷属化させ自分たちの意向にしたがわせると?」
と俺が言う ニーニャとリオンは それを聞き えっ! と驚いた それをみてブルーノは ふっ と鼻で笑い
「そういうことだ 力任せになって申し訳ないが お前たちだって 地球に帰りたいだろ?」
という 俺はここまでの彼らの言葉や雰囲気をみて最後の質問をした
「そういう建前だろ? お前らは・・・・帰ることをあきらめたんだな?・・・・」
と俺が言うと ブルーノは片方の眉をピクンと跳ね上げ レオンは 驚いた顔をした
「図星か」
「なぜ そう思う?」
とブルーノがきいてきた
「お前は色々調べた その結果 この世界のすべてのダンジョンをクリアするのは不可能という結果にたどり着いた そうだろ? Sランクの冒険者がいて 未だクリアされていないダンジョンはこの国にもある 未発見のダンジョンだってあるかもしれない だからあきらめたんだ」
と俺が言うと リオンが
「あきらめるのは個人の勝手ですが! それと今回のことに何の関連性が!?」
と聞いてきた 俺は
「だからだよ リオン この世界で生きていくために 俺たちを駒として使うつもりなのさ」
というと リオンは 目を見開き もはや言葉にならないほど 驚いていた
「正確に言えば もう少し違うようだがな 言ってやろうか?」
とブルーノとレオンをみる そして
「アルさんをはじめ うちのチームの女性陣を自分たちの奴隷にし それをネタに俺ら男たちを従わせハルトヘイムに戦力として売るつもりなんだ その見返りは・・・・ちがうか?」
とブルーノにいうと
「はっはっはっはっはぁ・・・ やはりお前がネックとなったかアマガイ 」
と大声で笑った後 ストンと表情を落とした顔で俺を見ながらブルーノが話し始めた
「そうだ 我々はあきらめた 色々調べた結果 元々クリア不可能だったんだ
だったらこの世界で生きていかなければならない この世界は地球と違い文化レベルが低い 快適に過ごすにはそれなりの身分がなければならない」
「だから仲間を売るか」
「意見に賛同してくれれば!こちらの世界の人間だけを売り皆で快適に過ごすことだってできたさ!
だから ライル達には計画を言い 協力を仰いだんだ!」
とブルーノと俺の会話にレオンが答えた
「納得できるわけねぇだろ! そもそも俺はあきらめちゃいねぇよ!!!」
てめぇらヘタレと一緒にすんじゃねぇ! とライルが叫んだ
「残念だよ お前らのことは気に入っていたんだ だが時間がきたようだ」
とブルーノがいうと奥の扉が開き ボコボコの顔をしたベイクが右手の甲を光らせ
「やったぞ! やっとリドリーを手に入れた それに!!セイまでついてきた! ついてるぞ!!
流れは僕にきているぞ!!」
と取り巻きの二人に 意識のないリドリーとセイをそれぞれ引きずらせながらやってきた
「リドリーーー!!!」
「リドリーちゃん!!!」
とニーニャとリオンが叫ぶが反応がない ベイクは くっくく とそれを楽しそうにみていた
それをみた瞬間
ドクンっ!!!
と今度は胸が痛くなるほど また血が沸き上がる感覚がおこった
「できたのか?」
とブルーノの問いに
「あぁ! ばっちりだ!!! 最高の気分さ! お前らもさっさとそこの女どもを奴隷にしろよ?
オヤジの出国の準備がそろそろ終わるぞ!?」
とベイクが答え ブルーノが ああ 急ぐよ というと
「しっかしお前らもひどい奴らだな むさくるしい仲間を売り その金で女を奴隷にして侍らせるってんだからよ」
と下衆な笑いをしながらベイクが続けていった
俺は周りをみわたすと
ニーニャとレオンが拳と唇から血をにじませ 震えながら怒りに耐え
なんだと!! と怒って襲い掛かろうとしていたライルを必死に止めていた
ベイクの取り巻きに捕まったリドリーとセイをみた 二人は殴られたのかよく見ると顔が腫れていた
それをみて ブルーノ達を見た瞬間
ドクンっ!!!!
と胸が焼けるほどの痛みを伴いながら血が沸き上がった
「うぉおおおおおおお!!!!!」
「アマっちゃん!!!」
「アマガイさん!?」
「アマガイ!!!」
と皆が俺を心配したように叫んだ
沸き上がる血を必死に抑え込むように体を押さえつけ 必死に耐えた
「どういうことだ!?」
「おい!アマガイ!!!」
「どうにもならなくて 気でも触れたか!?」
ブルーノ レオン ベイクがそれぞれ何か言ったが聞き取れなかった
胸の熱さと痛みに耐えていると目の前が白く光り 人影が写りこんだ その影はだんだんと近づいてきて
人物を特定できるほど近づいてきた
「と・・・時の女神様か」
と俺が言うと にっこり笑いながら俺に抱き着き キスをした そして
「皆さんを助けてください がんばって!」
といい 離れ消えていった すると痛みがきえ 頭がすっきりした
俺は立ち上がり
「もう大丈夫だ 皆を救う」
とニーニャとリオンへ伝えると
「へっ?」
「えっ?」
となぜか二人は 顔を真っ赤にし 驚いた
「・・・・アマガイ」
俺を見てブルーノがいい
「救う? 救うだって? どうやってだ!? お前にもう手立てはねぇ 指くわえて俺らが出ていくのをみてろよ!!!」
とベイクがいう
俺は属性付与した身体強化をかけ 一瞬でベイクに近づき顔を横なぎに切り落とした
「へっ? なんでお前が目の前・・・」
最後まで言い切る前に ずるっと ベイクの顔 上半分がずれて床に落ち 体が後ろに倒れた
それをみて ひぃぃぃ! と慄いた 取り巻き二人も 一瞬で首をはね
振り返えると
「えっ!?」
「まただ! アマガイさんそれは!?」
「アマガイ おめぇ・・・・その姿は・・・」
とニーニャ リオン ライルが俺を見て驚き
「アマガイ!? えっ!? いつのまにっ!? ん? ほ・・・放電してるのか? 」
とレオンがいい
「アマガイ・・・・属性付与まで手にしていたのか・・・・それにしても・・・・その力は・・・」
とブルーノが聞き 俺が そうだ と答える
「雷か・・・2系統の付与・・・・」
と なにかを諦めたように目をつぶってブルーノがつぶやくが
「4系統だ」
と俺が言う と ブルーノが 目を見開き どういうことだ!!! と聞いてきたので
「光属性の 火と風 闇属性の火と風 の4系統だ・・・・・意味が分かるだろ?」
と俺が言うと
「そうか・・・そんなことが可能なのか・・・・・終わったな・・・・俺は」
とブルーノが座り込んだ
レオンは納得がいかず
「付与だの系統だのなんだっていうんだ!? 俺たちにはアルがいる!! まだ終わったわけじゃな」
と叫び終わる前に 俺は レオンの左手を切り飛ばした
「終りだよ レオン」
と 後ろから聞こえた俺の声に
「えっ!? アマギリ!!!? ん? 手が!!! 俺の手が!!!」
と遅れたように自分の手がなくなったことに気づき へたり込んでなくなった手を抑えている
「これで隷属の紋章も効力をなくした 終わりなんだよ・・・あきらめろレオン」
と俺がサーベルをレオンに突き付けて言うと
「くっそぉぉ!!!! ふざけんな! 勝手にこんなとこに連れてこられて! 帰れねぇとわかり! それならせめて何不自由もなく暮らしたい! それのどこが悪いんだ!!!!」
と武器の槍をマジックバックからだし 俺に飛び掛かってきた
「やめろ!レオン!!! やめてくれ!!!アマガイぃ!!!!」
とブルーノが叫んだ 俺はレオンの武器を持った右腕を切り飛ばし
「悪くはない ただ 帰るのをあきらめたのは自分の勝手だろ? 他人を巻き込んだら 俺らをここに飛ばした奴らと同じだ 自分のために人を不幸にする理由にはならんよ」
と俺がいうとレオンは 口から泡を吹き痛みに耐えながら俺をにらみつけ
「それはきれいごとだ!!!」
と叫んだ
「そうだな だが人間らしいだろ?」
というと けっ といい睨みながら気を失った
「ここまでだな もう抵抗はしない」
とブルーノがいうので ライルとニーニャがブルーノとレオンを縛り付け
「アマッちゃん大丈夫?」
とニーニャが聞いてきたので
「大丈夫だ 俺はこのままギッシュのところまでいく ニーニャたちは 教会へ向かってくれ アルマーの怪我も心配だし リドリーとセイも心配だ」
というと
「いててて・・・・僕も心配してくださいよ・・・・アマガイさん」
と慧が頭を振りながら 言ってきたので
「十分元気そうじゃないか 詳しい話はあとで言う とりあえずニーニャたちを手伝ってくれ」
というと 慧は ひどっ!? 目覚めたばかりでこき使うんですか? とニヤニヤしながらいい
ニーニャが いいから動け と背中をけった
そして
「無理スンナよ!」
といいリオンと一緒にリドリーとセイを抱きかかえ裏庭に向かった
「アマガイ・・・・すまんな・・・また助けられた・・・・今回も足手まといになっちまったな」
とライルがいうので
「まだ筋肉がたりてねぇのか?」
というと
「へっ! 筋肉は裏切らねぇ! 次までにおいつくぜ!・・・・死ぬなよ?」
といいライルも裏庭へと向かった
俺は奥の間に向かった。




