Season 1 視線
この物語は、私が見たひとつの夢から生まれました。
『全season5』
その日は、全校生徒が集まる大きな集会の日だった。
私はみんなと同じ場所に座っているはずなのに、ずっと落ち着かなかった。
何度も周りを見てしまう。
特に気になっていたのは、先生たちの視線だった。
「……大丈夫」
自分に言い聞かせるように、小さく呟いた。
その時だった。
「何してるの?」
他学年の先生が近くまで来た。
私は反射的に手首を隠した。
先生の目が、私の動きを追う。
「今、隠したよね?」
「……隠してません」
思わず、強い口調で言い切ってしまった。
本当は、先生に気づかれるのが怖かった。
何かを聞かれたら、全部バレてしまいそうだったから。
その直後、後ろにいた男子がちょっかいをかけてきた。
何度も続く言葉に、私の中に溜まっていたものが一気に膨らんでいく。
「もう……無理」
私は立ち上がり、その場を飛び出した。
廊下に出た瞬間、集会場の音が遠くなった。
戻ろうと思っても、足が動かなかった。
結局、私は集会が終わるまで外にいた。
少し離れた場所から集会場を見ていると、A先生が何度もこちらを見ていることに気づいた。
目が合いそうになるたび、私は視線を逸らした。
集会が終わり、生徒たちがバスへ向かい始める。
私も移動しようとした。
けれど、その途中でO先生と言い合いになった。
頭の中が真っ白になる。
これ以上、何も受け止められなかった。
そして私は、その場で自分を傷つけてしまった。
その後のことは、覚えていない。
気がついた時
――私は集会場にあるベッドの上にいた。
隣にはA先生とM先生がいた。
「……どうして、ここにいるの?」
震える声で聞く。
A先生は静かに私を見つめた。
「自分で自分を傷つけちゃったんだよ」
その言葉を聞いて、私は何も言えなかった。
「今日は学校には戻らないよ。ここで少し休もう」
A先生の声だけが、ぼんやりと耳に残っていた。




