第三章 異世界珍道中
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リズさんの話し相手をしつつ、馬車は順調に進んだ。
日が暮れると馬車は、1日目の宿泊場所になる川沿いの森が開けた辺りで停車した。
御者をしていた男性は客の荷物を荷台から下ろすと、周辺に結界と魔物避けの魔道具を配置した。
リズさんとローグさんは、荷物からテントを取り出し設営を始めだす。
私もリュックを下ろすとその中からテントを取り出した。
広げるだけで設営出来る優れ物の魔道具である。 持たせてくれたメリダに感謝。
「えっ? ヴィオちゃんは便利な物を持ってるのね」
隣で私のテントを見ていたリズさんが目を丸めながら感心した様に話しかけてくる。
「うちの保護者は過保護なんです」
苦笑いでそう返し肩を竦めた。
実際、本物のテントを張れって言われても出来ないんだけどね。
「ヴィオちゃんは大切にされているのね。持ち物も高価な物が多いし、道中は気をつけないとダメよ。世の中には悪い大人が大勢いるのよ」
リズさんまで過保護になりつつある事に、苦笑いが治まらない。
私の今の姿は、どうしも大人の過保護欲を煽ってしまうみたいだ。
「はーい」
と素直に頷いて、周囲を見渡すとジェイさんはテントも張らずに木の幹にもたれ座っていた。
彼はテントが無いんだろうか。
ジェイさんをよく見ると、大きな荷物は持ってない。
彼の持つ鞄にはせいぜい入って着替えぐらいだろうと予測できた。
「お兄さん、テント無いなら、私の所に来ませんか?」
トコトコ歩いて行ってジェイさんに声をかけた。
お節介やきの23歳は、夜風に吹かれながら野外で眠ろうとする人を見過ごせなかった。
私もこの世界に来て、沢山の見知らぬ人から親切を受けたもん。
「えっ?」
驚いた様に目を見開いて私を見上げるジェイさん。
イケメンは驚いた顔もかっこいいのか!
ドキッとしたじゃない、危ない危ない。
「私のテント、小さく見えるけど中は結構広いんです。良かったら一緒にどうぞ」
空間魔法で広がってるから、大人と子供の2人ぐらい余裕だし。
「いや、でも・・・君は女の子だし。見知らぬ男と一緒なのは不味いんじゃないか」
あ、ジェイさん、結構長く話せるんだ。
お門違いな事を考えてしまった。




