表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/12

第二話「ラジオの鳴らない日」

目が覚めた。夢を見ていたようだ。

「……む。夢か。まったく、胸くそ悪い夢だこと」

最悪の目覚めだ。機嫌がめっちゃ悪い。外ではラジオ体操という名の騒音が。

「……あれ、聞こえない。ラジオ体操、今日はやってないんだ」

カレンダーを見ると今日は土曜日。どうやら土曜日は休みのようだ。 本当に?

なにやら釈然としないが、休みなものは休みなのだ。 本当に?

……そうだ。休みなのだ。そうだ、そうに決まっている————!




ホントウニ?

「そうだよ! 休みなんだよ!! それ以外に何があるってんだよ! ふざけんじゃあねえよ!!!」

「なーんだ、やっぱり偶然じゃなかったのね」

そんな、知らない/懐かしい、声が聞こえた。俺の背後に、知らない/懐かしい、ボブカットのよく似合うどこか儚げな少女が立っていた。

「なんだよ、お前。なんで俺ん家にいるんだよ! お前、誰なんだよ!!」

俺は叫んだ。力いっぱい叫んだ。それなのに、その少女は。

「がんばって思い出してみて。そしたらね、またお話できるから」

そんな、無責任なことを言い放ち、そのまま塵となって消えた。

みみをすませば、やっぱり異音が鳴り響いていた。


結局、この世界はまた終末を迎えたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ