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15枚目・告げられた事実②

読みやすさのため、内容を分割して調整しました。

文章の一部を変更しましたが、物語の内容には変更はありません。


作者:服を着た猫




「ウッ!?」


その写真を見た瞬間、泉水は思わず顔を逸らした。

画面に映っていたのは、血の池と化したゲージの中で死んでいるネズミたちだった。


「な、なんだよこれ!?」

「ネズミを観察し始めて7ヶ月目の写真だ。

見ての通りすべてのネズミが()()()()()()()()()()()()()()

「そんなの見りゃ分かる!理由を聞いてるんだ!!」

「前日までピンピンしてたネズミが、一晩経ったらご覧の通りだ。

オレも原因究明のため、急いで知り合いの生物研究者に連絡して調べてもらおうとした。

数時間後、研究室に駆け込んできたのは防護服に身を包んだ知り合いの生物研究者と、その同僚。

そいつらが死んだネズミを厳重に密閉して運び出したと思ったら、別部隊の連中が部屋中を消毒してった上に、オレを強制的に研究施設に連行されて、ネズミ同様オレも精密検査を受けることになった。

結果、オレは問題なかったが、ネズミは全身の組織がスポンジみたいに穴だらけになっていた。さらに精密検査した結果、時間経過と共に細胞組織が消滅していることが分かったんだ。


初めは未知の病原菌が疑われたが、検査の結果、死因となりそうな病原菌はもちろん、未知の病原菌も見つからなかった。ただ、時間経過と共に細胞が消滅していく未知の病気、そう結論付けた研究所はネズミを特殊な密閉容器に入れ、観察機能付きの冷凍室に隔離した。そしてオレに他言無用を言いつけ、秘密裏に観察していくことにしたんだ。

研究所の連中は頭を抱えていたが、オレはその時点で確信した。


ネズミは世界拒絶作用によって全身の細胞を構成する物質が消失し、同様に血管壁の細胞が消失していった結果、全身から血を噴き出して死んだのだとな。

オレの予想通り研究所に没収されてから6ヶ月後・・・ネズミ発見から1年後、ネズミの死体は毛一本残さず消滅らしい・・・


おそらくだが、異世界から来たものは、世界にとって世界の均衡を保つのに邪魔な存在なんだろう。

異世界の物質が長く留まると、世界に不具合が生じ世界が崩壊するのかもしれん・・・だから世界は異世界からの異物を1年かけて排除しようとする。

岩のような鉱物も、水のような液体も、ネズミのような生物さえも・・・な」


真顔で語る博士の説明を泉水は黙って聞いていた。

いや、言葉を失っていたというべきであろう、真っ青な顔で泉水は言った。


「まさか・・・6ヶ月後、泉美も同じことになるって言うんじゃないだろうな?」

「7ヶ月目に入った瞬間に・・・恐らく・・・な」

「そ、そんな・・・どうにかならないのか!?」

「6ヶ月以内に元の世界に戻ることが出来れば、恐らく問題はないだろう。

だが・・・」

「それなら問題ないじゃないか!?6ヶ月ギリギリになるけどゲート発生装置は作れるんだろ!?」

「発生装置はな・・・問題は座標指定だ。

言っただろ座標指定の方法はこれから考えると、ゲートの座標がどう決まるのかは全く調べてこなかった。

よく考えれば分かったはずだ。今からゲートの座標が決まる仕組みを解明し、座標指定するシステムを確立する・・・

そんな物を実用化するのが如何(いか)無謀(むぼう)か・・・とてもじゃないが6ヶ月で出来るはずがない。


6ヶ月後、ゲートは開いてやる。だが、無事に通れるゲートを発生させられる可能性は限りなく低いだろう。

ゲートが繋がった先が人里離れた山奥や森の中かもしれん。だが、それでも地上である点でマシだ。

遥か上空につながる可能性や地下深くの地下空洞に繋がる可能性もあるだろう、そもそも地球に繋がるという保証がない。

遠く離れた名も知らぬ惑星に繋がるかの可能性も十分にあるんだ。


それでも異世界で死ぬか、(わず)かな可能性に欠けてゲートに飛び込むか・・・6ヶ月後、あの(むすめ)には選択を迫らんとならん」

「他に方法は・・・」

「無い」


きっぱりと言い切る博士。

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