大かいじゅうにっき~就労しました
ウン年ぶりでございます。
るー君、この春高校を卒業し就労いたしました。
その記念に、タイッツーでTABIO様が募集している「#隠れ節目祝い作文コンテスト」に書き下ろしたものをこちらにも掲載いたします。
*こちらにも掲載してOKな旨はTABIO公式様に確認済みです
私にとっての「節目」はこの4月のことだ。
この春、息子が高校を卒業した。
彼は知的障害があり、特別支援学校に通っていた。それを卒業して、4月から作業所へ通い始めた。社会人デビューなのだ。
まだ1歳にもならないうちに発達障害を指摘された息子。後に知的障害、自閉症の診断を受け、それに加えて多動傾向もある。じっとしていられない、衝動的に行動してしまう多動くんは、ちょっと油断するとひとりでどこかへ行ってしまう。いなくなった彼を追いかけて、どれだけ走り回ったかわからない。
夏の暑い午後、一緒にシャワーを浴びた後、私が自分の体を拭いている隙にスッポンポンで家を飛び出して行ったこともあった。雪の降る寒い日に家からひとりで出て行って、途中で濡れた靴とズボンを道端に脱ぎ捨てて交番で保護されたこともあった。大きくなってからは電車やバスで遠くに行ってしまうようになり、散々警察のお世話にもなった。
つまり、ひとりでは学校へ行かせられなかった。どっか行っちゃう。
就学前の通園施設から高校まで都合14年、毎朝彼に付き添って登校した。帰宅時は放課後等デイサービスが車で学校まで迎えに行き、自宅まで送ってくれていたので楽だったが、卒業すると使えなくなる規則なので、就労先へは誰かが迎えに行かなければならない。つまり、往復の送り迎えが必要になるのだ。
就労が決まった作業所まで徒歩で片道30分。私は送り迎えで2往復、1日2時間ウォーキング。でもそこが一番近いから頑張るか……と覚悟を決めていた。
だというのに。
蓋を開けてみたら、ものの2週間でひとりで通勤できるようになってしまった。どういうこと?
確かに卒業前はひとり通学の練習として、30メートルほど離れてついていくようにはしていた。あの訓練の成果が出たのだろうか?
それとも実はとっくにひとりで出来るようになっていたのに、私の心配しすぎだったのだろうか? いやいや、高2の夏の登校時にやはり距離を開けてついていったら、学校の前にあるバス停にちょうど来た路線バスに飛び乗ってしまい、電チャリで爆走してバスを追いかけたのはまだまだ新しい思い出だ。
だというのに今では毎日バスも電車も飛び乗らずに素通りして、ひとりできちんとまっすぐ作業所へ通勤している。もう1ヶ月になるが、全く問題なく出勤できているのだ。
スッとひとり通勤ができるようになった理由はわからない。けれどいずれにしても、私の「毎日2時間ウォーキング」の覚悟は呆気なく不要のものとなってしまった。
ひとりで出勤していく背中を玄関で見送りながら、「子育て」は終わりの節目かな、と息子がちょっぴり大人になったことを喜んでいる。
というわけでるー君、作業所のお仕事がんばっています。
お読みいただきありがとうございました!




