嘘は分かります
謹慎させた侍女は個々に部屋に軟禁して見張りを置いている。
お茶を飲んで休憩を取った、私とマルグリット姉さんは1人ずつ尋問を始めた。
先ずはキャンティと言う若い侍女の所へ行く。
彼女はまだ養成所を卒業して一年程らしい。
若いだけに自分が仕える主に対しての忠誠心が弱いのか、それとも脅されていたのか。
私達が部屋へ入って行くと動揺する顔をこちらに向けている。
監視上の理由から、他の者との接触を避ける為に宮の三階端にある部屋に閉じ込めていた。
侍女達に宛がわれる部屋よりも広いからある意味普段よりいい待遇とも言える。
「どうして私はここへ閉じ込められているのですか?」
泣きながら訴えるキャンティ。
何も分からず動揺している様子がうかがえた。
私達は宥めながらまず椅子に座らせた。
そしてゆっくり質問をしていく。
「聞きたい事があるの。
あなたは私が聞いたときなぜ嘘を言ったの?」
キャンティはキョトンとした顔で
「嘘って?」
「王妃宮に来てあなたは新たに忠誠を誓ったの? って私が聞いたでしょ?」
「ええ、ですから… あ…」
やっと自分がついた嘘に気付いたと言う様子です。
「忠誠を誓った者が主以外の誰かの頼みを聞いてはだめでしょう?
ましてや主に関係する事なら尚更よね?」
「な、なぜ?」
キャンティは青い顔で狼狽えて聞く。
なぜ?とは、なぜ分かったのかって意味かしらね。
「私達が聖女だって事はサリー侍女長から聞いたでしょう?」
黙って頷くキャンティ。
そしてそのまま俯いてしまった。
「聖女はいろんな能力があるの。
ただ祈りを捧げるだとか、
結界を張って国を守るだけではないのよ」
俯いたままのキャンティ。
「ここにいるマルグリット聖女は嘘を見抜くのよ」
「え?」
キャンティが顔をあげ、マルグリット姉さんを凝視している。
「あなたの嘘は全てわかるの」
目を見開きガタガタ震え出すキャンティ。
「あなたが西の離宮から転属になった訳でない事もね」
キャンティは王太后様の元にいた侍女でもなかった。
調べたら巧妙に紛れ混ませていた事も分かったのだ。
こんな事の出来る者は限られるから黒幕の目処もついてきたけど、果たしてその黒幕がキャンティをここへ送った張本人かはまだ分からないけどね。
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