侍女に見えなかったようです
「サンドリア陛下お呼びでしょうか」
侍女長が入ってきた。
そしてロジェを見て直ぐに事態を把握した様だ。
「申し訳ありません、昨日配属されてきた者が無礼を働いたようですね」
と頭を下げた。
「レリアあなたの把握していない事態だったと言う事かしら?」
王太后様は怒っている風でもなく、今の状況の確認を始めました。
さすが賢王様のお母様。
「はい、この者は今日の午後にでも陛下のお時間のある時にご挨拶させるつもりでおりました。
それまでは離宮の中を覚えるように指示しておりました」
「なるほど、ロジェと言いましたね。
お前は侍女長のレリアに言われた事を守らずなぜここへ入って来たのです?」
「それはそこの王妃宮の侍女が廊下でうろうろしていて、お茶をここへ運んで行くのを見たからです。
この人達何だか危なっかしい所作だったので、優秀な私が補佐してあげようと思いまして」
と何だか胸を張って誇らしげに言われました。
まるで私って気が利くでしょう?と言う声が聞こえてきそうです。
「では、お前は頼まれてもいない事を勝手にしたのですね。
いくら配属されたばかりでも、侍女ならばその宮の主の側に仕えられるのは侍女長に推薦され、主が許可した限られた人物だと言う事は知っていますね?」
と子供を諭すようにいわれるロジェ。
「そ、それは… は‥い。
知ってい‥ます」
やっとなぜこんなに皆が青い顔で心配そうにしているのか、理解出来たみたいですね。
「お前の事は後で決めましょう。
レリアこの者を連れて出て行って頂戴」
「畏まりました」
ロジェはレリア侍女長に連れていかれてしまった。
その後、何とも言えない空気が流れたが…。
王太后様がニッコリ微笑んで、
「ごめんなさい。 何だか変な所を見せてしまったわね」
「とんでもありません、実はこのお2人が聖女のフランチェスカ様とドーリス様なのです。
今日はこっそり一緒に来てお義母様を驚かせようと思ったのですが…
何だか大事になってしまってこちらこそ申し訳ありません」
とマリーエル様も何だか気まずそうです。
「まぁ、そう言う事だったのね。
私も入って来られた時に侍女にしては違和感があったのだけれど、何か理由があるのかしら?って思っていたのよ」
あら? バレてしまっていたのね。
私達がいくら侍女の格好をしてもそれらしく見えなかったと言う事か。




