今までの流れ
私がいた頃よりなぜこんなに王妃宮に人員が増えたかと言うと、国王陛下の母である王太后様がご逝去された事が原因だとサリーが言った。
半年前にお亡くなりになった王太后様はまだ若いマリーエル様が負担にならないようにと、マリーエル様が嫁がれたばかりの頃は王妃のやるべき政務を半分以上肩代わりされていました。
そこから徐々にマリーエル様にお仕事を教えながら少しずつ政務を引き継がれていました。
そして四年の間に全てを引き継がれマリーエル様が立派に王妃として一人立ち出来たところで安心したように王太后様が倒れられ、そのまま帰らぬ人となったのです。
今まで王太后様の居た西の離宮で仕えていた者達が一部を残して王城に新たに配属される事となったのです。
そして王妃宮にも人が増える事になったが、希望以上の数の使用人がどんどん送られて来て戸惑っていた所らしい。
「つい先日分かった事なんですけれど、どうやらこの配属変更でバタバタしているどさくさに紛れて西の離宮の者でない身元不明な使用人まで紛れていた様なのです」
サリーは頬に手を当ててこまったとばかりに言います。
う~んこれは、視線の人物は1人とは限らないのかも。
「今その辺りを厳重に抗議して原因を調べさせている最中です
まったく、王妃様を…いえこの王妃宮を侮ってもらっては困りますから」
「なるほどね、でもきっとこちらが納得するような返事はもらえないのでは?」
「そうですね、それでも王妃宮を舐められないためのポーズですからそれはいいのです。
私共は私共で調べておりますし」とサリーが涼しい顔で言ってのける。
「ふふふ、さすがサリーね。
頼りになる事」
「当然です。いくら国王陛下が溺愛されている奥様だと、公言してもそれを信じず愚かな事を考える貴族はまだおりますから」
そうなのだ政略結婚だから、数年経ったら側妃を数人送り込もうと目論む貴族が多くいて、その為に水面下での攻防が激しく行われていた。
しかし私がここを離れる少し前に国王陛下が『私にとってマリーエル以上の存在はいない』と多くの貴族の前で話された事があった。
本当は側室は不要と宣言すると言い出した陛下を止めたのは私だった。
その宣言が諸刃の剣だったから。
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