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Some Concerns.

 シャーロは巻き直した包帯が解けないように確かめた。


 魔症した手足が一日で完治していたら怪しまれる。これを説明するには聖女(ダーヴ)の存在と陛下の魔症についても言及することになり、それでは事を荒げる。カリナの待遇を早急に変えたいのは山々だが、本来彼女の世話をすべき教会がなにやら怪しい。王城の大司教(アーキビショップ)の手に彼女を返してしまえば、シャーロ個人では到底守ることなどできない。


 相談役がほしい。協力者を集めなくては。


 王城の中心部まで調べるにはシャーロでは手が足りない。頼りになる人物は現在、魔物討伐へ出ている。戻ってくるのはおそらく一週間後。歯がゆいが自分でできることを先に済ませておくに限る。


 手始めにシャーロに籠を届けるように頼んだ兵士、ターフェルに接触すべきだ。


籠を王宮の厨房に返して、近くを探ったがターフェルは見当たらない。まったくどこにいるやら。




****




 スカエ・クロア王国王妃は聖女カリナの行方を追っていた。

 聖女は国王の魔症を浄化し命を救った。執務に復帰するため療養する王に代わり礼を告げる場を設けるべく書状を出したところ、封も開けられずに王妃の手元へ戻ってきた。

 渡す先がない、という。


 最後に目撃されたのは教皇(ポープ)フェリシッシムスが眠っていた慰安室。大司教カエソベリウスと行き違いに部屋を出たと調書で上がってきた。その後の足取りを知る者はいない。


 忽然と姿を消した聖女。

 大司教カエソベリウスが新たな聖女の召喚を試みていると言っているところから、彼女はもうこの世界にいないのか。

 王城の石畳の隙間までをくまなく探しても、痕跡は皆無だった。



Some Concerns.

(気がかり)

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