51.見てたのか
カーミラ
エリザベートがアンデッドを引き連れて海辺のレストランの近くまで来た。
ルシアが、魔族の魔力を感じ取り上空にきた。
「ねぇ、エルミナ!魔族がたくさんのアンデッドを連れてこっちにくるよ!」
「ルシア!すぐに夢の所へ報告に行って!ここは、防御結界を張るから」
「わかった!急いで戻ってくるね!」
エルミナとフィリアが防御結界を張った。
「フィリアは、アンデッドと戦ったことはあるの?」
「ないわよ、エルミナは?」
「あるけど、殺しても殺しても死なないのよ」
「最初っから死んでるじゃない」
「二人で漫才やってどうするのよ!話を最後まで聞きなさい」
「それからどうしたの?」
「操ってる奴、術者を殺すか、意識を無くさせて、術ができないようにすればいいのよ」
「隠れてたり、小さな動物に変身してたらわからないじゃない」
「私もそのときは。そう思ったから逃げたよ」
だが、今回は逃げるわけにはいかない、クロワとゼレイロを担いで逃げてもこのレストランには、従業員も住んでいる。
破壊され火をつけられる可能性が高い。
「いざとなればレストランを捨てて全員で空間転移魔法で逃げるけどまだ勝算はある」
「どうするの?」
「倒しても倒しても何度でも繰り返せば術者が魔力切れになるから何度でも繰り返す作戦ていうのはどう?」
そういいながらエルミナはアンデッドの様子を窓から見た。
「さっきルシアが、たくさんいるって言ってたけどどのくらいいるんだろ?」
「ねぇ聞いてる?エルミナ!」
「あれ全部?・・・」
呆然としていた。
フィリアがエルミナの所に来てアンデッドの数を見ようと窓の外を見た。
「あれ200くらい?」
「数えてたんだけど300近くいるよ!」
「術者はとんでもない魔力量を持ってるじゃない」
「かなり長く生きた魔族だよ」
夢が現れた。
アンデッドを見えない速さで斬っていた。
「もう来てる!」
「空間転移魔法より速いんじゃない」
天使のルシアは、見えない速さで飛べる。
夢は、それより速い。
エルミナの危険を聞いて大急ぎで来た。
遅れて到着したフィンとミコもアンデッドを斬りはじめた。
二人は、アンデッドとの戦いは初めてだった。
「弱すぎじゃない、」
倒れたアンデッドがすぐに立ち上がってきた。
「何なのこれ!」
それを見かねたエルミナが結界から小さな出口を作りはじめた。
エルミナとフィリアの騒がしい声に目が覚めたリディアがフィリアの所に来た。
「どうしたの?」
「300近いアンデッドが、攻めてきてるの」
その言葉でリディアは完全に目が覚めた。
「フィリア、中は頼む!」
エルミナが結界に作った小さな出口から外へ飛びだした。
「私も行くわ!リディアあとは、お願いね!」
「わかったわ」
二人が出た後、リディアが結界の穴を塞いだ。
エルミナとフィリアも結界から出てすぐにアンデッドと戦いだした。
だが、アンデッドは、倒れても倒れても立ち上がってきた。
二人は、想定内だったから驚かなかった。
そして、エルミナとフィリアが、夢の所に来た。
「夢は、アンデッドと戦ったことはあるの?」
「ないよ、人形使いならともかく人間の死体を使うなんて許せない」
「敵は遠くから操作してるかもしれないよ」
「いや、そこにいるよ」
これだけのアンデッドを何度も操るのなら、見てなければできない、近くにいるはずだと思い、夢は、アンデッドを操る魔力の出元を探していた。
「エルミナ、こっちに来て!」
エルミナを自分の近くまで来させた。
そして夢が剣を大きく振った。
景色が引き裂かれ、血が吹き上がり魔族が倒れて死んだ。
術者が死に全てのアンデッドが倒れた。
カミーラは、それを見ていたが何もしないで帰ろうとした。
あんな奴らと戦ったら死ぬだけじゃないエルズワースには適当に言えばいいや!
ふと見るとエルズワースがいた。
「カミーラどこに行くんだ」
「なんだエルズワース見てたのか?なら報告はいらないよね」
「俺は命令したはずだあいつらと戦えと」
「エルズワースあんたの作戦は、おかしいんだよ、見てただろあいつらの戦いを私とアンタだけなら負け戦だよ」
エルズワースは、頭が痛かった魔族で強力して戦うなんて事は実現しない。
もしそれができるとしたら圧倒的な力を持った王だけだ。
エルズワースも一旦戻りこの事を王に相談する事にした。




