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「食べ歩いている時は甘い物しか口にできなかったからな」
そうは言いつつも、アンズジュースを飲んでいる…。
「早く食べないと、マカに全部食べられてしまいますよ?」
ソウマさんが苦笑しながら追加分を足してくれた。
けれどまた、マカはすぐに手を伸ばす。
「どっどうしてそんなに食べられるの?」
「頭を使っているから、カロリーが消費しているんだ。言っとくが、残しておいてはやらんぞ」
「きゃーっ!」
わたしも慌てて箸を取る。
食べつつも、夜空に上げる花火を見る。
―こうやって騒ぎながら花火を見るなんて、生まれて始めてだった。
まさか死んでから経験するなんて、思わなかったな。
…でも、あの魔女は言った。
早く元いる場所に戻れ、と。
その言葉がよみがえるたびに、心が凍り付く。
わたしはやっぱり…元に戻った方が良いのかもしれない。




