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「…ナナオさん、少し元気がないようでしたね」


「祭りでイヤなヤツに会った」


わたしがいなくなった後、ソウマさんとマカはリビングのソファーセットで向かい合っていた。


「どなたですか?」


「魔女のリリス。ナナオにすれ違いざま、余計な一言を言っていた」


マカは忌々しそうに言う。


「そうですか。まあ魔女である彼女ならば、ナナオさんの正体も一目で見抜けるでしょうしね」


「だがあの反応を見る限りじゃ、魔女の差し金という線も消えた。案外会っても良かったのかもな」


「まあそうですが…。もうすぐ期日ですね。彼女はどんな結果を出すんでしょう?」


ソウマさんは心配そうに、寝室の方に視線を向ける。


「さあな。何もハズミやマミヤみたいなのが当たり前という訳ではあるまい。どんな結果を出そうが、それはナナオ自身が選んだことだ」


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