桜の木の下で……エピローグ
[場所:春美の部屋]
[あやめ]:「――うん、満点だね」
[洋介]:「こっちも満点だ、春美」
[百合]:「私のほうも全問正解よ」
[春美]:「よし」
春美、ガッツポーズ。
[春美]:「これなら、明日は全力で編入試験に臨むことができそうだ」
[あやめ]:「この調子なら、きっと医学部でも受かると思うよ」
[洋介]:「おう、というか受かってくれないとこっちが困るぜ」
[百合]:「そうね、毎日のように採点を付き合ったわけだし。これは試験が終わったら春美くんに奢ってもらわないとね」
[春美]:「ああ、本当に感謝してる。試験が終わったら、みんなで遊びに行こうか?」
[百合]:「え? ホントにいいの? 冗談交じりでいったのに」
[春美]:「もちろんだ。みんなが応援してくれたから、俺はここまでやってこれたと思うし」
[あやめ]:「そうかな?」
[春美]:「ああ、みんなは俺の大切な友達だ」
[洋介]:「おお……やっぱり春美に友達だって言ってもらえると、普通の何倍も喜びが込み上げてくるぜ」
[春美]:「そ、そうなのか?」
[洋介]:「ああ、何つうか……満たされる」
[百合]:「洋介が言うとちょっと気色悪いけど、分かる気がするわね」
[洋介]:「悪かったな、気色悪くて……」
[あやめ]:「とにかく、そう言ってくれると、こっちもとっても嬉しい。……信じてるよ、春美」
[春美]:「ああ、良い結果を残せるように全力を出すよ。……あの桜の木も、見守ってくれてるしな」
春美、桜の木の方向を見つめる。
[洋介]:「やっぱり、最後までやってみるもんだよな。去年、それを本当に学んだよ」
[百合]:「ね? まさか、私たちが新聞に載ることになるなんて思ってもみなかったわよね」
[あやめ]:「そうだね。でも、そのおかげで、今もあの公園と桜の木は残ることになった。私たちのしたことは、無駄じゃなかったんだね」
[春美]:「ああ。杏花も、きっと喜んでくれてるよ」
[洋介]:「こいつも、喜んでると思うぜ」
洋介、花瓶に入った桜の木の枝を指差しながら。
[春美]:「そうだな。……俺と一緒に、ゆっくりでいいから、少しずつ前に進んでいこうな。俺たちなら、きっとできるはずだから。――よし、もういっちょやるか。みんな、俺に問題出してくれよ」
[百合]:「ええ、いいわよ」
[洋介]:「今度は、ちょっと難しい問題を出してやるか」
[春美]:「何でもこい、全部解いてやる」
[あやめ]:「あはは、頼もしいな~」
ゆっくりと暗転させる。最後に桜の木の枝を残し、それもちょっとずつ暗転。
END
ここまでお付き合い、ありがとうございます。
今までとは趣向を変え
演劇用のシナリオをアップしてみたのですが、如何でしたでしょうか?
何分、依頼通りに、依頼者さんの望み通りの内容を作ったつもりなのですが
色々と難しいもので……
それに、内容が内容だっただけに、自分としては珍しく恋愛がなかったですよね。
アップしてきた作品の中では、今回が初めてではないでしょうか?
これはこれでいい経験をさせていただけて嬉しかったです。
――でも、やっぱり恋愛の方が書きやすいですね(笑)
さて、今後の予定なんですが、少々悩んでおります。
一応、ストックはあるのですが、そちらを挙げるか
はたまた現在進行中のシナリオをアップするか……
どちらがよろしいですかね~(>_<)
しばらくどうするか考えちゃうかもしれません。
しかし、11月くらいまでには新しい投稿をしたいと思っていますので
それまで、もし皆様が嫌でなければ、自分が既に挙げている作品を読み直していただけたりしないでしょうか?
暇でしたら、よろしくお願いします。
……だらだらと話してしまい申し訳ありません。
最後にもう一度――
ここまで自分の作品を読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。
次回作もどうか、よろしくお願いします。
それまで、皆様どうかお元気で(ToT)/~~~
では、失礼します。