桜の木の下で……(17)
[あやめ]:「――そうだね。まだ切られると決まったわけじゃないもんね。私も、最後まで春美に付き合う」
[百合]:「でも、すでに色々なことを二人は試したんでしょう? 私たちに、他に何かできることってあるのかしら?」
[春美]:「探せば、まだまだたくさんあるよ。どんな些細なことでも、桜の木のためにすることがあるなら、俺は全てをやり尽くしたいと思ってる。ここまでやったのに、最後は何もせずに終わるってことだけはしたくないんだ」
[百合]:「春美くん……」
[洋介]:「確かに、春美の言う通りだな。ここまでやって静観してるだけっていうのは、俺たちの生に合わないな」
[春美]:「協力してくれるか? みんな」
[あやめ]:「もちろん」
[洋介]:「おう、どこまでも付き合うぜ」
[春美]:「百合、どうだ?」
[百合]:「……私だけ途中リタイアなんて、するわけないでしょう? もちろん、一緒にやらせてもらうわ」
[春美]:「ああ、ありがとう」
[洋介]:「何つーか、感動だな。まさか春美の口から、あきらめないなんて言葉を聞けるなんてよ。ちょっと前だったら考えられない言葉だぜ」
[百合]:「そうね。前だったら――あきらめが肝心だ――が当然だったものね」
[あやめ]:「あんまり似てなかったけど、そうだね。……それだけ、杏花ちゃんって子は、春美にとって大事な人だったんだね」
[春美]:「ああ。だからこそ、最後までやり通したいって思うんだ。俺はあの時、途中で投げ出してしまったから……自分自身に、リベンジしたいんだ」
[あやめ]:「やりましょう、杏花ちゃんのために、春美自身のために」
[春美]:「ああ、全力を尽くそう」
[三人]:「おー!」
暗転




