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魔王軍と一緒  魔王の魂と合体!?魔力無限でやりたい放題!  作者: おばっち
1章:セルクリッド編
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30:単騎襲撃

がんばしょ!

 セルクリッド軍偵察部隊は、魔法省の技術開発された望遠魔法を、長時間の使用を訓練された者達で構成された、言わば斥候である。敵、罠を離れた所から発見し、軍に情報を持ち帰る。時に情報は命より重い時がある。仲間を見捨て、情報を持ち帰る場面もあるだろう。熱く、冷静でなければならない。


「うっは~あそこの商隊の先頭の馬車に乗ってる子見てくださいよ隊長。えらいかわいこちゃんいますよ!」


「馬鹿者!偵察魔法をそんな如何わしい事に利用するとは・・・どれどれ、確かにかわらしい」


「でしょ~流石隊長!」


 偵察隊は熱く、冷静でなければならないはずだ。


「あ!、三台目の子もどうです?いや~あの商隊の護衛がしたい」


「いいんだぜ~軍辞めて冒険者になっても」


「はは、冒険者は夢がありますが、俺は安定した収入のこっちがいいですわ」


「ならそれに見合う仕事をしろヘイルス!貴様の飯は国民の血税だぞ。軽く見るな。」


「は~お堅いね~。流石べリオット家のお嬢様は違うね」


「貴様!」


「よせ、無礼が過ぎるぞ。ヘイルスには俺から言いつけておきます故、気を収めてください。」


「そいじゃ休憩頂きますわ」


 そそくさと背を向けて、逃げるように駆けていく様子をべリオットは目を細くして彼の背中を見送った。


「隊長殿!もっとしっかりしてください。隊長殿が気を許すからヘイルスが付け上がるのです」


「う、うむ。」


「おい、あれを視てみろ」


 一人の隊員が示す方角へ、皆が偵察魔法を使用する。そこには幼い子供が多種多様な魔物に囲まれている場面であった。手には皆武器を持ち(護衛の為)、顔は強張り(どんな我がままに付き合わされるか不安)、今にも襲い掛かりそうな雰囲気であり(これ以上森に入られては危険と制止しようと)、少女の方は戦々恐々(虫を探すのに必死)と言ったところか。怯えている様にも見える。


「隊長殿!このままでは少女が!!」


「落ち着け。我々にはどうにも出来ん。伝令を出し、国へ知らせる。後は国が判断する」


「では我々は少女が殺される所を黙って見ていろというのか!?」


「それが我々の仕事だ。貴殿は本隊から偵察隊の様子を見にいらしたのではないか?ここで攻めいっては、偵察していることがばれ、今までの張り込みが無駄になるのですぞ。それが貴殿の行いによるとなれば、大きな責任問題となりますぞ。」


「し、しかし」


「見たく無ければ我々だけで一部始終確認します。貴殿は休まれよ」


 ベリオットの心中は怒りに溢れていた。少女を取り囲む魔物共はたいした者達ではない。駆け出していけば、私一人でもどうにでもなるレベルなのだ。なのに何もする事が許されない。このまま指を咥えて見ていろというのか。私には出来ない。落ち着け・・・落ち着け・・・


「済まなかった。私には少女が虐殺される場面などとても見られない。少し休むこにする」


「そうか。では我々に任せて、少し休むと良いでしょう」


 ベリオットはゆっくり偵察隊を離れると、一目散に少女の元へ愛馬に跨り駆けていった。




★★★




 ミニスは激怒した。ダンジョンの外に一歩踏み出しただけで、取り巻きから「ミニスちゃん帰りましょううよ~」などとぼやき、やぶさかではない態度に、楽しみにしていた虫取りイベントの出鼻を挫かれたのだ。 

 

「もーやっとの思いで外に出れたのに、リザちゃん酷い」


 リザちゃんと呼ばれたリザードマンの護衛兵は、弱ったな~と頭を掻きながら、渋々付いていくのであった。


 森には蛍光色に光る蝶や、ピンク色のバッタ。水色のトンボなど、色取り取りの虫達が、ミリスの瞳に映し出された。


「うわぁ・・・・」


 見たことの無い光景に心を揺さぶられたのだろうか、未だに一歩も踏み出さず、目の前の景色を傍観していた。

 そこへ水を差すように、護衛の一人、狼男のワーウルフが叫ぶ


「右から馬の足音。早いぞ!」


「ちっ、護衛陣形を取れ。」


遠くから聞こえる足音は、徐々に近づき、白い白馬と白銀の鎧を身に纏った女は、金色の髪を靡かせながらこちらに向かってくる。


「フェブリ様に連絡しろ。良く分からんが、この状況は面倒だ」


「了解」




★★★




「貴様らあぁ!その少女を放せ!!さもなくば我が家宝、旋風のハルバードの錆びになろうだろう!」


 ベリオットはハルバードを馬上で軽々回し、威嚇する。女性がハルバードなどといった重量武器は普通は扱えないのだが、彼女の持っている旋風のハルバードには、風属性のエンチャントがあり、重さを軽減させてくれる物で、女性にも扱いやすい代物となっている。


 彼女の威嚇に対し、敵対者である事は間違いないが、ベリオットの勘違いの所為で、一時混乱したが、護衛隊長のリザードマンは、部下にミニスを連れて、城に戻すように指示を出した。ミニスに怪我でもあっては、この身がどうなるか想像もできない。


「待て!」


「済まぬが、ここは通せない」


「良いだろう。貴様ら蹴散らしていくのみ!」


 ベリオットが愛馬の腹を足で合図し、突撃指示を出す。向かってくるベリオットを巨漢のオークが、シールドで受け止める。その瞬間残りの護衛兵達がベリオットに取り付き、交戦し始めた。


 馬鹿な。たかがオークが騎馬の突撃を止めるだと・・・ベリオットは軍でも魔物の倒し方など訓練を行い、実際森へ出て、魔物の討伐訓練なども行っている。しかも、彼女は対人選も得意であり、他の隊からも一目置かれている存在でもある。だが、現状が最初の突撃で魔物たちを蹴散らす予定だったのだが、下級魔族のオークに止められるなど聞いたこともない。そして、周りの魔物達も手ごわかった。初手を潰してからの囲みの速さも熟練者も唸る程だろう。そして、ベリオットは防戦一方に変わり、後はスタミナが切れるのを待つばかりとなってしまっている。

 

「はぁ、はぁ、この!」


 だが、ベリオットの気力は尽きることが無く、目の前の魔物への憎悪を種に戦う手を止めない。そこで護衛隊長のリザードマンは策を講じる。


「あの子供はな。俺達魔族の苗床となるのだ。我ら子孫を残す為にな!」


「な!!き、き、きさまらあああああああ!!!」


 ベリオットはリザードマンの挑発の乗り、大振りになったハルバードを躱す。その隙にワーウルフが馬の脇腹を蹴る。大振りで躱されたベリオットのバランスは崩されていた為、強い衝撃によりベリオットは落馬し、そのまま捕縛された。


「くそ!やめろ、離せ!!魔物に捕われるくらいな死ぬ!死んでやる!!うーーーううっうーー」


 手足を縛られ、口には舌を噛まれないように布で口を塞ぎ猿轡とした。そのまま太目の木の枝に縛り、えっほえっほっと駕籠のように魔王城へと運ばれていった。

キャラ増え続けて、名前被ったらどうしよ。

リスト作るかな~


明日は映画見にいきます。300帝国の進撃 すぱるたぁぁああん!!

映画は基本歴史物ですね~ でも来月ゴジラ見ます。

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