29:子供達の日常
一日のアクセス数が爆発的に伸びたと思ったら、日間ランキング173位になっとる!!目標のランキング乗せが、投稿から3ヶ月で叶ってしまうとは・・・100話くらいいかないと無理かなと思っていましたが、ありがたい事です。
その反面注目されるようになりましたが、筆者は相変わらずの体たらく。
多少の粗相は許していただきたい(苦笑)&(甘え)
今後ともどうぞよろしく。
ミニスは元気に城の庭を走り回って、タンニールを困らせている。
ミニスはベルゼス邸より救出された子供の一人で、元気一杯の女の子である。
最初は戸惑いを隠せなかった子供達も、いつしか慣れ親しんで、魔物達と触れ合っている。
子供の適応能力に関心する陸であるが、強面のタンニールの背中に乗り始めたのには驚きを隠せない。
陸はバルコニーから子供達の様子を見ながら関心していた。
「たんちゃんあそぼー!」
「我輩は今忙しいのだ」
たんちゃんとは、ミニスが勝手に呼び始めたタンニールの愛称である。
タンニールは煩わしそうに、芝で覆われた庭に、背中を擦りつけながらゴロゴロしている。
お前犬か猫だろうと思ってしまう。
「たんちゃん暇そうだよ!」
「これも大事な儀式。有事の際に背中がむずむずしては気になって戦えんのだよ」
「じゃあアタシが掻いてあげるー」
「ん?こら登るでない。くはは、くすぐったいぞ。ぐははは」
陸が城に帰ってからというもの、大きな仕事としてはダンジョンの点検作業であったが、それも終わり、軍の編成や、名前の登録などはフェブリに押し付けてた。
元々事務型のフェブリにはもってこいなのだが、急に数が増えたため、軍備や食料などの計算が膨大らしく、四苦八苦している状態だが、活き活きしていた。
「たんちゃん空飛んでよー」
「危険であるぞ。落ちたら死んでしまうぞ」
「たんちゃんが何とかしてくれるんじゃないのー」
「駄目だ、もしもの事があったら主に怒られてしまう」
「けちんぼー」
「ミニスよ、我と一緒に寝転がるのだ。楽しいぞ」
「やだーつまんないー」
ミニスが地団駄を踏んでいる傍らで、タンニールはゴロゴロと転がっている。
もう煽ってるようにしか見えない。
「他の友達と遊んだらどうだ」
「だって皆料理とか、剣術とか夢中だし・・・アタシ不器用なんだもん」
「そうか。なら魔法を覚えてみるか?魔法は何でもできるぞ」
「ほんと?不器用でもできる?」
「出来るとも。魔法は論理と想像だ。小手先だけではどうにもならんのだよ」
「わかった。やってみる!」
「おぉ。そうか、ならば我が教えよう。」
「本当?たんちゃんありがとー」
「ではまず、魔力を感じる所から始めるかのぅ。手を出してみなさい」
そういってミ二スに手を出させて、タンニールがミニスの手に触れ、魔力を流した。
タンニールの流した魔力が多すぎたのか、ミニスが「おおおおおおおお」などと呻いている。
どうやら無理やり感じさせているようだが、魔術師になるには、幼いときから魔力を感じておけば感覚が掴みやすくなり、魔法が扱いやすくなる。
故に、魔術師の家の子供は、魔術師になりやすいのだ。
さらに、子供のときに受ける魔力によっても大分影響される為、優秀な魔術師の家系では、その子供は将来有望視されることもしばしばである。
だが、タンニールの魔力は人外な為、変な影響を受けなければいいのだが・・・。
★★★
変わってこちらはダンジョンの一角に作られた訓練場である。
一角といっても東京ドーム程の広さがあり、軍団同士の実践形式の訓練も行える。
いつもここで訓練を行っているのは、レオルド率いる旧魔王軍と、新規参入したゴブリンの戦闘部隊である。
ゴブリンの部隊も、陸の指示により、あまり戦闘に向かないゴブリン達は農業に専念させ、武術に心得がある者、関心がある者を集め、スパルタトレーニングにより篩に掛ける。
ゴブリン単体では、進化するのが遅いが、ゴブリンキングの従属であれば、加護が付き、進化しやすくなる。
故に、過酷な教練に付いて来られたゴブリン達は、ソルジャーゴブリンとなって、様々な武器を使いこなせる事が出来るようになるのである。
前に、陸の火属性魔法によって、火耐性の付いたレッドゴブリン達は、今や筋肉が隆起する程の肉体を得た、ソルジャーレッドゴブリンになっている。
普通のソルジャーゴブリン部隊と並ぶと、赤鬼、緑鬼のようだ。
そんな中に、小さい小人の様なものがチョコチョコ動いている。
ベルゼス邸より救出された子供の内の男子3人。
マルス、デット、エイルである。
周りの魔物達が巨漢過ぎるので、小人のようにしか見えない彼らだが、健気にも木刀を素振りしている。
傍に居て指導するのは旧魔王軍1000人隊長だったペッケルだ。
ペッケルは翼人種で、人間に翼が生えたような魔物だ。
剣術にも長け、乱戦時でも上空から全体の状況を把握できる視野の広さも持っている。
偵察、指揮、切り込みを一人でこなすペッケルは、軍にとって重要な存在であった。
最初は隅っこの方で見学しているだけに留まっていた彼らだったが、そのうち訓練の真似事をするようになっていった。
曲がりなりにも剣の道を歩んでいたペッケルにとって、出鱈目に木の枝を振っている子供達を見るに耐えなかった。
ペッケルは人間を憎んではいたものの、陸から今回の人間の保護の件の説明を受け、同情し、さらに人間への憎しみも増えた。
こんな子供にも残虐な仕打ちをする人間を許すことは出来ない。
そして、同属にすらこのような仕打ちならば、魔族に対しては当然のようにし残虐な扱いをするに決まっているとのペッケルの考えである。
魔族は同属への絆は強く、同じ種族のましてや幼い子供に手を上げるなど論外。
そんなペッケルは、罪の無い子供に母性を抱いたのか、剣を教える事にした。
「剣を覚えたいか?」
虚を衝かれたかれらは呆然とペッケルを見上げた後、無言で頷いた。
それ以来毎日彼らはやってきて、ペッケルに剣を教わっている。
素振りが殆どで、たまに打ち込みの相手をする程度だが、体勢が悪ければ指摘して直させる。
子供達も飽きずに毎日通って来るので、教え甲斐があった。
★★★
何日か、日数が過ぎ去ったある日、相変わらずお転婆娘のミニスが、森で虫取りをしたい!と突然の提案に、みなオロオロし、15階の虫がいっぱい居るエリアに連れて行ったら、あまりの虫の大きさと気持ちの悪さに恐怖し、もっと小さくて、可愛い虫がいいと地団駄を踏むのはいつものパターンな訳だが、ダンジョンの外は野生の魔物がいて危険なので、護衛で魔王軍が何名かが付いた。
だが、それがいけなかったのだろう。
セルクリッド軍の偵察兵が、望遠魔法によって、地団駄を踏んでいるミニスを囲んでいる魔王軍を捉えた。
直ぐさま国へ伝令が走り、セルクリッド国の軍部は大騒ぎとなった。
筆者は中学生の頃読んだ封神演義の小説に衝撃を受けました。
多数キャラが入り乱れてもキャラが立ってるのは凄いでね。




