ほほう?
加賀谷家全員死ぬ程仲いいです。
さて。
顔を赤くした母さんだったが、こほん、と一つ咳払いをすると、話を再開する。
「素敵な人っていうのはねー? 仕事の取引先であった人なんだけど……もう一目惚れよ、一目惚れ!」
「ほほう?」
少し前の僕なら、「一目惚れ? 何言ってるの?」ってなったかもしれないけど、今の僕は小春にガッツリ一目惚れした身。その気持ちは分かりまする。
「それに、話してみると不思議と気も合って……早速今度の休み会う約束しちゃったわー!」
年頃の少女のようにはしゃぐ母さんに、思わず暖かな視線を向ける。ふと見ると、愛華もそんな感じだ。
「彼も奥さんを早くに亡くして、今は女の子一人と男の子一人を男手一つで育ててるらしいのよー。娘さんが家事をやってくれて大分楽が出来るんだって笑ってたわー」
「へぇ、うちみたいだね」
「そうねー。母さんも優斗が家事をやってくれるから助かってるわー。いつもありがとうね」
「ううん、母さんこそ、僕達を育てるために頑張って働いてくれてありがとう。僕もバイト始めたら少しだけど家にもお金入れるから」
「優斗……なんて親孝行な子なのー!」
乗り出してきた母さんに抱きしめられる。うーん……悪い気はしないけど、
「ちょっ、母さん、苦しいよ」
「あら、ごめんなさいね、つい」
母さんが苦笑して離れる。
すると、口を尖らせた愛華が、
「むー……お兄ばっかり。愛華も高校生になったら頑張ってバイトする!」
「きゃー! 愛華もありがとう、愛してるー!」
……嫉妬でもしたのかな? 可愛い妹だな。




