……帰って寝るわ
私の担任もこんな緩い先生ならよかったのに。
――はい。なんというか、出席番号順とかつまらないとかなんとか言い出した先生の意向で、早速席替えすることになりました。
そしてなんということでしょう、僕の右には小春、後ろに小向さん、その右に春弥なんていう並びに……。あ、ちなみに、男女がこう、ジグザグに並ぶようになってます。
……いや、どんな偶然? というか奇跡か何か? 小春と近くだったらいいなとは思ってたけど、まさか隣になるなんて……それでもって親友達まですぐ近くって……。嬉しいけどね?
「あんま席替え頻繁にやるのも面倒だからとりあえず一学期中はこのままで行くぞーお前ら仲良くなー」
僕達の担任になった吉備一誠先生が、間延びした声で言う。
つまらないからと言って席替えして、面倒だからと言って一学期はこのまま……なんというか、早くもこの先生の性格がなんとなく分かってきた気がするぞ?
「……これで、少なくとも一学期はすぐ近くにいれるね」
隣に座る小春が微笑みながら呟く。
「うん、そうだね。……そっか、学校に来たらいつでも、小春が隣にいるんだ……」
「授業中でも優斗君と一緒……えへへ」
小春の頬が緩む。僕の頬もだらしなく緩みきっているのが分かるけど、まぁ仕方ないね。
「あー……っと? なんだっけな。今日は入学式後はクラスの顔合わせ等の予定で、基本は担任に任されてっから……よし、お前ら帰っていいぞ。はーい、きりーつ、きをつけー、れー。さよーならー。……帰って寝るわ」
……吉備先生、自由ですね?




