討伐に備える
突然ですがFGOのガチャで呼符一枚で師匠が来ました。
ビックリして呼符を十枚使うとルーラージャンヌも来ました。
一年の運の全てを使ったかもしれません
出発まで時間はあまりないので短時間でどれだけ多くの魔法を習得できるかがこの魔獣討伐の際の主旨であると思う。
読みはじめて三時間が経過した。
習得できたというか使えそうな魔法は三つほどだった。
一つ目は回復魔法を色々なものに付与することでわずかにだが回復効果を得ることが出来るないよりはましだと思うと少しは役に立つと思う。
二つ目は防具に風魔法を付与することで矢などの飛び道具から守ってくれる付与魔法。この付与魔法で防げるのは魔法の効果がない単純な物体だけ例えば普通の矢や飛んできた石などは防げるが魔法効果のある物体は防ぐことができない。つまり付与魔法が相手も使ってくれば効果はないということだ。
そして最後の魔法だがこれはうまく使えば大幅に戦力が上がりそうな靴などに風魔法を付与してゲームなどで見る三段ジャンプを可能にする付与魔法。これを使えば高い場所でも多少は攻撃できる。
劣化版ス○イウォークだ。
この三つがこの本を読んで習得できた魔法だ。
他にも色々とあったが今はこれだけしかできない。もう一冊の方の本もちらっとだけだが見た。そこには落とし穴などの罠系の魔法が多く書かれていた。これを覚えると足止め程度にはなるだろう。
この魔法は簡単で魔法を使いたい場所に魔術的刻印ルーン文字などの
文字を書いて魔力を注げば条件を決めることで発動するので非常に使い勝手が良い。
本格的に魔法を覚えようとした矢先に僕は大切なことを思い出した。
「出撃してくれる人は私に声を掛けてください」
そう、王女様の言葉だ。
すっかり、王女様に出撃することを伝え忘れていた僕は急いで王女様に報告するために騎士団の人が準備をしている作戦室などに向かった。
部屋に出るために扉を開くと三奈羽がいた。
「うわっ、ビックリした」
「私もビックリしたよ。部屋に入ろうしたらいきなり扉が開くんだもん」
三奈羽は胸に手を当てながらそういった。
「三奈羽は行くのか?」
「うん、実夏が行くんだから私も行くよ」
「本音を言えば行ってほしくないけど聞かないでしょ」
「当たり前でしょ。私も実夏には行ってほしくないけど頑固だから」
三奈羽はため息を吐きながら僕の方を見る。
「死なないでね」
「大丈夫だよ。三奈羽は僕が死なせないし。僕も死なない」
僕は不安そうな三奈羽の頭をそっと撫でて王女様がいるであろう場所へ赴く。
「うん」
背後から三奈羽の声が聞こえた。
作戦室につくとなかは王女様たちが集まって騎士団長のセリカさんと宮廷魔導士団隊のトップだと思う女性がいた。
宮廷魔導士団隊はメリアが隊長の魔導士団のが所属している部隊の全体を見たときの名前でメリアさんの上司ということになる。
メリアさんが隊長をいている部隊は主に魔法の研究などをする部隊である。その他には護衛を主とする部隊があったりとたくさんの部隊がある。それを纏めたものが宮廷魔導士団隊である。
「ミカさんどうかしましたか?」
「いえ、僕も出るので」
「そんな、ミカさんが出るなんて」
セリアさんは驚愕の事実を聞いた誰かさんのような表情になった。
「まぁ、一応召喚された身なんで、僕も出ます」
「しかし、それほどの男子力があれば討伐にでなくても・・・」
「大丈夫だよセリア、私がミカに何かあったら守るし」
横からそういったのはレイネさんだ。
「レイネさん・・・わかりました。くれぐれも気を付けてくださいね」
「はい」
僕は返事をして、この部屋から出ていった。
ミカが出ていったあとの作戦室
「大丈夫でしょうかミカさん?」
セリアは不安げな言葉を漏らす。
「大丈夫だって、ミカは毎日自分の地からを理解して訓練してるんだ。そういう奴は絶対に生き残る」
セリアの不安を打ち消すのはレイネ。
「そうですね。私もミカさんの訓練の様子を何回も見ましたが本当の意味での命のやり取りの意味を理解しています」
レイネに続いてセリカもミカの評価を述べる。
「彼が噂のミカ・サオトメ殿ですか」
「えぇ、そうです。男子力がオールEXと前例がないほどの男子力を出した張本人で」
「それで、レイネ殿の婚約者候補というわけですね」
彼女の被っているフードの奥から見える黄色い瞳は実験動物を見つけたような輝きだ。
「宮廷魔導士団隊の隊長でもミカに手を出すっていうなら私も少し抵抗させてもらうよ」
レイネはその事に気づき釘を刺す。
「えぇ、男性にそんなことはしませんよ。でも、手取り足取り魔法のご教授をしてみたいと思いまして・・・ジュルリ」
先程の視線はどうやら実験動物ではなく獲物を見つけたときの目だったようだ。
「ミカは私の物だからね」
「えぇ、承知しております。レイネどの」
「そこまでにしておけ。こんなことをしている暇ではないだろ」
いつまでも張り合い続けている二人に痺れを切らしたのはセイラだ。
「そうだね。この事はまたあとでにするよ」
「そうですね。私としたことが少し興奮してしまいましいた」
セイラさんの活躍?のおかげでその場は収まった・・・一応
ミカside
セリアさんにしっかりと伝えた僕は部屋に戻って魔法の練習を続けていた。
文字魔法は別名で刻印魔法とも呼ばれており説明は先程のように
魔術的刻印をどこかに刻み魔力を流し発動条件を設定することで
発動する。つまり、落とし穴の魔法を設置しても自分の敵だけに反応するように設定、プログラムをしておればもし、仲間の人が踏んでしまっても発動はしない。便利な魔法に見えるが設置するまでの行程に時間がかかる魔法だ。
刻印魔法も付与魔法と同じく一度発動すれば流した魔力がなくなるまでその効果は続く。
つまり、付与魔法のように矢を防ぐことも出来る。
付与魔法は即席で効果を発動するのに対して刻印魔法は魔力が切れてもまた新しい魔力を注ぎ込めば再び使えるようになる。
一種の魔導具のようだ。つまり、魔導具の劣化版のようだ。
騎士団の方がつけている鎧にも刻印があるらしく。刻印が消えないように内側に刻まれているようだ。
道理であれだけ激しい訓練を行っても鎧が壊れることがないはずだ。鎧などには自動修復や自動回復効果を持つ刻印が刻まれるのが一般らしい。
これを使えば石などを使って天然のフライパンなどもできそうだ。
困っていた調理器具の調達も出来る。
これでさらに美味しい料理を作ることが出来る。
三奈羽は隣のベッドで気持ち良さそうに寝ている。
こんな状況でもこれだけ休めるっていうのはある意味羨ましいと感じる。
「さて、今日は徹夜かな」
僕は一度深呼吸をして静かに呟いた。
翌朝の早朝まだ太陽が上がっていないため回りは暗い。
王城の城門の前にはたくさんの馬車と馬、鎧を着た騎士とローブをまとっている魔導士、僅かに震えている少年少女がいた。
「みなさん、それでは出発します」
この国の王女であるためかセリアさんが指揮をとるようだ。
セリアさんの声が響くと騎士の人は馬に又借り魔導士や僕たちは馬車に乗り込んだ。
馬車のなかはお世辞にも快適とは言えなかった。
小石にぶつかる度にガタッとおしりが浮かび固い椅子に落ちる。
イメージ敵には自分より思い人とシーソーをやったときなどになるあれだ。
「うぅ、おしりがぁ~」
三奈羽の悲鳴のようなものが聞こえる。
確かにおしりが割れそうだ。
おしりはすでに割れているがさらに割れそうだ。
「なれないときは誰でもそんな感じですよ」
苦笑しながらそういったのはメリアさんあ。
この馬車のなかにのってるのは僕と三奈羽、渡辺と尚、真美と香代まぁ、いつものメンバーに加えてメリアさんだ。
「それで、あなたはどちら様ですか?」
渡辺がメリアさんに聞いた。
「失礼しました。私は宮廷魔導士団隊の主に魔法の研究をしている
魔導研究団隊の隊長をしていますメリアと申します。よろしくお願いします」
この場にいた僕以外はメリアさんの存在を知らなかったので自己紹介をしてくれた。
馬車のなかで過ごすにも戦闘にもコミュニケーションは大切だ。
こういう機会は大切だと思う。
「メリアさんはどんな魔法を使うんですか?」
真美が訪ねる。
「私は基本的に戦闘はあまりしませんが強いて言うなら解析系の魔法が得意ですね」
「解析系の魔法ってどんなのですか」
真美は興味津々に聞いている。
「そうですね、自分より実力が下の相手のステータスをみたり魔獣だとどこが弱点とかがわかる魔法ですね」
「それって便利ですね」
真美がそう言う。
「えぇ、確かに便利ですね。相手の実力を測る際にも便利ですね。相手のステータスが見えなかったら少なくとも自分よりは強いってことになるので」
メリアさんは笑いながら説明をする。
「それって、魔法が使える人だったら誰でも使えるんですか?」
渡辺が質問する。渡辺が考えていることは何となくわかる。戦闘になったときに前みたいに油断しないように相手の力量をしっかりと理解した上で対処しようとか考えているのだろう。
「えぇ、簡単なものだと解析系の魔法は使えますけど。私の場合はオリジナルスキルで鑑定というスキルがあるので相手のステータスをみれるので魔獣の弱点を見つけるような魔法は使えると思います」
「そうですか、もしよかったら教えてくれませんか」
行きも津熊もなく渡辺はメリアさんに聞く。
「いいですが、魔法は使えますか」
「はい、一応初級魔法は全部使えます。威力はまだ弱いですけど」
「だったら大丈夫です。みなさんも魔法が使えるのでしたら一緒にやってみましょう」
ここで突然メリアさんの魔法教室が始まった。
「魔法とは既に皆さんも知っていると思いますが。女性にしか使うことは出来ません普通なら」
「普通ならってどういうことですか?」
三奈羽が聞いた。
「何事にも例外はあるってことです」
「さて、魔法を発動するには魔力と魔力転換炉が必要です。魔力は誰にでもある物ですが魔力転換炉は女性にしかありません。このため男性は魔法を使うことは出来ません。この魔力転換炉というものは文字通り魔力を火や水などにすることが出来ます」
「質問があります」
香代が手を挙げる。
「ハイ、どうぞ」
「だったらそのままの魔力を使えば男性でも何か出来るんじゃないかな?」
「たしかに、その発想は多くの研究者が試しましたがどれも失敗ばかりで純粋な魔力の塊を体外に出すことは出来ないという結果になりました」
「へぇ、残念」
「良い質問でしたね。このように魔法は使える人が少ないです。皆さんは魔法を使えるようですが」
メリアさんが女性陣を見る。
こうしてメリアさんの魔法教室は今日の野営をする場所まで続いた。
「それにしても、メリアさんの話って面白かったよね」
「そうそう、あとで少しだけ魔法の練習でもしてみようかな」
三奈羽と香代が楽し気に話す。
僕達は今、王城から距離にして五十キロほど離れた場所まできた。
道中は幸い魔獣などに襲われることはほとんどなかった。二回ほど犬のような姿をした魔獣が現れたが
魔導士の方が魔法を使って撃退してくれた。
野営を準備をしているのだが・・・
想定していた人数とは大違いで思っていたより五倍は人がいた。
みんなはテント?のような物を使って寝床を作っている。
どうやらこのテントのような物は空間魔法を使い中の広さを変えているようで強度もゴブリンなどに襲われても耐えることのできるようだ。魔法耐性も少々備わっており一種の魔道具みたいだ。
魔道具を設置できると全員が食事の準備に入った。
「さて、僕が腕を振るうとしますか」
僕はばれないようにメリアさんに習った身体能力を上げる魔法を自分に発動する。
一気に体は軽くなり何でも出来そうな気がする。
僕はあらかじめ準備していた綺麗に洗った大きな石にルーン文字を掘り天然のガスコンロを作る。
調理器具を広げて料理を作り始める。
あらかじめ干し肉を蜂蜜に付けておいたものを取り出し油をひいて温めた状態のフライパンの上に乗せる。
ジュウーと肉が焼ける音が良い感じに響く。
肉が焦げないように焼きながら他の料理も作る。
「ちょ、三奈羽手伝って」
流石に一人で全員分を作るのはきついので三奈羽に助けを求める。
「そこに置いてる野菜を全部切っといてくれ。キャベツみたいなものは千切りで他はまぁ任せる」
「分かった。そのほかは出来ないから任せるよ」
三奈羽は快く引き受けてくれた。
「早乙女君、手伝ってあげようか?」
渡辺が僕のしていることを見てなんとなく理解したのか来てくれた。
「うん、頼むよ。メニューはスルダンっていうこの世界の肉料理なんだけどソースを作ってくれないかな。
あと、出来ればそこにある果物を使ったジャムとかも作って」
「えぇ、良いけど。少し時間はかかるわよ。ソースはどんなものが良い?」
「じゃあ、さっぱり系のソースにして醤油とかはあるみたいだから大根おろしとかも使ってさっぱり系のソースでもう一個サラダにかけるドレッシング作って。こっちはこってり系っていうか濃いめのドレッシングにしてジャムは三種類くらい作ってて」
「分かったわ。でも、温める物が」
僕はばれないように後ろにあった大きな石にルーン文字を掘り渡辺に渡す。
「これが、コンロの代わりになるから綺麗に洗って使って。使い方は魔力を流せば使えるみたい」
「便利ね。調理器具借りるわよ」
「うん、そこにあるから」
僕は渡辺に任せて肉を見る。
現在の僕の状況はフライパンを十四枚使ってサイコロのように小さく切った干し肉を焼いている。
身体能力上昇の魔法を使っているため何とか作業をこなしている。
影分身をしているように見えるかもしれない。
一つ一つの肉を丁寧に焼く。
中が生焼けにならないようにじっくりと弱火で焼き上げる。
「よし、こんなもんかな」
焼き上がった干し肉にもう一度軽く塩コショウをまぶしておく。
「肉できたよ。ソースは出来た?」
「えぇ、ソースとドレッシングは出来たわ。ジャムはもう少し煮込んだら完成よ」
「野菜全部切れたよ」
料理の歓声が近づくのと同時に僕達の周りに騎士団のみんなが集まってきた。
「美味しそうな匂いがしますっす」
聞き覚えのある声がした。
「ミーシャさん」
「どうもっす。美味しそうな匂いがしたんで来ちゃいましたっす」
ミーシャは可愛らしい舌をチロリとのぞかせる。
「全員分を作ったから出来れば知り合いの人と手伝って配ってくれないかな?」
「これ食べていいんすか?」
「勿論。だから配って」
「分かったっす。オーイみんなぁ~料理を配るの手伝うっす」
ミーシャは同僚と思われる女性に声を掛けて完成した料理を配っていく。
これを見た周りも手伝ってくれた。
配るのはすぐに終わった。
「美味しそうだね」
周りからそんな声が聞こえる。
今日の夕飯は渡辺が作った大根おろしとポン酢に似た調味料のソースをかけたスルダンにこってりドレッシングのサラダ。果物のジャム、リンゴとイチゴ、ブルーベリーの三種
「うわぁい、実夏の作ったご飯だ」
三奈羽は嬉しそうな顔をする。
「作ったって、肉を焼いただけだよ」
「でも、久しぶりだし」
「おにいの料理美味しいから」
「そうだよね、なんで私達は料理出来ないのかな?」
香代と真美がそう言う。
「ソースとかは渡辺が作った奴だし」
「そのソースをかける肉を焼いたのはあなたでしょ」
渡辺が笑いながら自分の肉にソースをかける。
「ミカさんがこれを作ってくださったと聞きました。ありがとうございます」
みんなで食べようかとしている時にセリカさんがやって来た。
「僕だけじゃなくて渡辺と三奈羽も手伝ってくれたんで僕は肉を焼いただけですよ」
「そうでしたか。でも、干し肉がこんな豪勢な料理になるのは私達にとってこれ以上ない褒美です。
ありがとうございます。ミカさん、ワタナベさん、クロサキさん」
セリカさんは二人を見て礼を言う。
「それより、冷めてしまうので早く食べて下さい」
「はい、いただきます。全員食べて良いぞ」
どうやら全員食べるのを待っていたようだ。
セリカさんの声を聞いた全員がすごい勢いで食べる。
「美味しい。幸せ」とあちこちで聞こえる。
「作った側としても、こうして幸せそうな顔を見ると作った甲斐があるわよね」
「だよね。野菜切っただけだけど」
「美味しい。ミカさん、是非とも私の婿に」
な~んて声がどこかからか聞こえた気がする。しかも複数・・・聞かなかったことにしよう。
メリアさんも美味しそうに食べている。
流石に食べるときはローブを脱いでるようで薄い紫の髪が付きの光と焚火の光が反射して幻想的だ。
例えるなら美術館などにあるような女神を描いた絵画のようだ。
「なぁにメリアさんを見て鼻の下を伸ばしてるのかな?」
突然視界を塞がれるとレイネさんの声が背後からした。
「は、鼻の下なんて伸ばしてないですって」
「ほんとかなぁ」
表情は見えないがなんとなくは想像できる。
「まっ、良いけど(いずれは私だけを見るようになるんだし)」
レイネさんの手と思われるものが離れて視界が回復する。
一瞬だけ背筋に悪寒が走ったが、気にしないでおこう。
「これをミカが作ったって本当?」
「僕だけじゃないですって」
「へぇ、じゃあ作ったって言うのは本当なんだ。もーらい」
レイネさんは僕の皿に盛りつけられていた肉を一つ奪うと口に入れた。
「ッ、おいひい」
口を動かしながら頭についている耳がピクピクと動いている。
「コラッ、お前も王女なんだから礼儀作法は気にしろ。ミカ殿に愛想をつかされぞ」
後ろからやって来たセイラさんがレイネさんの頭に拳を落す。
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