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「V」  作者: コンブ
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1話 陥落

初投稿なので、拙い文章だと思いますがご容赦ください。

ベガは、朝激しく鳴る鐘の音で目が覚める。

彼は南の大国アルタイルの兵士であり、星の石板の契約者である。この世界には五つの石板が存在する。それぞれ「心」「星」「死」「己」「形」の名を刻む石板を大国と呼ばれる五つの国が1つずつ所有している。人々は石板と契約することで刻まれた術を使うことができ、それを使って国を発展させてきた。そして、他国の石板の力を求めて争いを繰り返している歴史がある。衛兵であるベガは寮の部屋で惰眠をむさぼっていたところ、それを咎めるかのごとく鐘をならされてしまったのである。

 「朝から騒がしいなぁ…」

俺から睡眠時間を奪ったこの忌々しい鐘は、集合の合図である。顔を洗い制服に着替え、大広間へと向かう。しばらくしていると、妙に神妙な表情をした隊長がやってきた。きっとろくなことにちがいないなんて考えていると、隊長が口を開いた。

 「北の大国マジュヌーンが正体不明の反乱組織『クロノス』によって乗っ取られ、国王が殺害された。我々にとってライバルの国が勝手につぶれてくれたのは喜ばしいことではあるが、この『クロノス』とか言う奴らは危険分子だ。今奴らは心の石板と契約を結び、民衆をたぶらかし、暴虐の限りを尽くしていると聞く。いずれ我が国に至ることに備え、これより厳戒態勢をとる。各自持ち場にて監視の任に就き、怪しいものは逐一報告せよ。」

俺は少し困惑した。北の大国がどこぞの簒奪者に倒されたのだ。彼らの契約する心の石板はマインドコントロールといい、相手の思考を読み取り、書き換えることができるのだ。彼らの強みは使徒による圧倒的な数の暴力だ。以前あの国と戦ったことがあるが、あまり言い思い出がない。少なくとも、反乱組織にやられるとは思ってもいなかった。ゆえに、俺は少しの恐怖を覚えた。強大な力を持った反乱組織がこの国を攻め落としてしまうのではないかと。俺は軍隊に所属しているが争いはあまり好まないタチなのだ。そんな大きな奴らとの争いなんてごめんだなどと愚痴をこぼしつつ、隊長に指示された持ち場へと向かった。


俺はこの国へと出入りする門にて番人を行っている。検問のようなものだ。この国の周りは水で満たされた堀に囲まれているので、目の前の橋を通らないと国に出入りできないからだ。隣には俺の同期であるシリウスがいる。やることがなくてボーッとしていると彼に声をかけられた。

 「なぁ、今朝の召集会議で言ってたことお前どう思うよ。」

 「あの、『クロノス』とかいう奴らのことだろ?俺は危険だと思ってるよ。大国を1つ乗っ取れるような化け物とこれから戦をするかもしれないなんて、勘弁してくれと思っているよ。」

 彼は少し茶化しながら笑う。そんなくだらないことを話していると、1人の少女が橋を渡ってこちらに来る。黒いローブを被っていて顔が良く見えず、不気味なオーラを纏っている。その少女に聞こえるよう声を張って言った。

 「ただいま有事により、許可なくこの国の出入りを禁じている。そこで止まれ。お前の目的はなんだ。」

俺は少女を見下ろす。なかなか答えない。もう一度問いただそうとして声をあげようとしたそのとき、シリウスがいきなり目の前の橋を破壊して、俺たちと、その少女を分断したのだ。なぜそんなことをするのか問おうと思い少女から目を離し、前を向いた。そしたらなんと、目の前には少女と同じローブを被った人々が武器をもち、橋の向こう側に並んでいたのだ。その数、軽く見積もっても300人はいる。目の前の少女はにこやかに笑い、後ろの仲間に合図をすると、全員が剣を抜き弓を構え、まさにこちらを撃ち抜こうとしていた。俺はあのローブについた紋様をしっている。北の国を表すエンブレム。つまり、例のクロノスとかいう奴ら本人または、その使者というやつだろう。


 こうして不本意にも戦いの火蓋は切られてしまった

最後まで読んでいただきありがとうございます。

感想等書いてもらえるとうれしいです。

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