特殊清掃実施報告書
※編集部による前書き
三宅の個人PCより、未掲載の記事が復元された。
彼の失踪との関係性は不明だが、念の為記載する。
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受付番号:0417-06
作業日:2025年9月18日
作業場所:〇〇市内 集合住宅二階
作業人数:三名
作業内容:孤独死現場における室内清掃・消臭・残置物撤去
※以下、個人情報保護のため氏名・住所等の一部を伏せ字としている。
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現場概要
対象者:男性・六十代
居住形態:単身
発見までの推定日数:約二週間
発見者:同集合住宅管理会社職員
下階住人より、
「数日前から異臭がする」
「夜中に猫の鳴き声が続いている」
との連絡があり、管理会社職員が室内を確認。
その後、警察へ通報。
対象者の死亡が確認された。
事件性なしとして処理済み。
室内には飼育されていたと思われる猫一匹が残されていたが、警察立ち会い時に保護されている。
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入室時状況
午前9時12分、作業開始。
玄関扉開放時、強い腐敗臭を確認。
室内温度32.1℃。
対象者はリビング中央付近で発見されたとのこと。
遺体はすでに搬出済み。
床面には体液による黒褐色の染みが広範囲に残っていた。
特に頭部があったとされる位置周辺に汚損が集中。
壁面への飛散等はなし。
床材の一部については交換が必要と判断。
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動物による損傷について
警察および管理会社からの説明によると、対象者の遺体には死後、動物によるものと思われる損傷が確認されたとのこと。
飼育されていた猫が長期間室内に取り残されていたことから、飢餓状態による摂食行動の可能性が高いと説明を受けた。
なお、損傷は顔面部に集中していたとのこと。
鼻部。
口唇部。
頬部。
眼窩周辺。
頭皮。
下顎部にも一部欠損あり。
胴体および四肢については、目立った損傷は少なかったという。
当社作業員のうち一名より、
「猫が食べたにしては頭ばかりなのが変じゃないか」
との発言があったが、当社は清掃業者であり、損傷原因について判断する立場にないため記録のみとする。
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室内確認
午前10時03分。
リビング清掃中、天井点検口が開いていることを確認。
位置:リビング北側。
点検口下部に脚立等はなし。
管理会社へ確認したところ、
「入居者本人が開けたのではないか」
との回答。
対象者が天井裏へ立ち入った記録はなし。
点検口周辺の壁紙に、黒色の擦過痕を複数確認。
獣毛等は確認できず。
作業員Bがライトを用いて天井裏を目視確認したが、特に異常なし。
奥行きがあり、全体の確認はできていない。
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特記事項①
点検口確認中、作業員Bより
「上で何か動いた」
との申告あり。
他二名は確認できず。
約五分間作業を停止し、再確認。
異音なし。
害獣の侵入可能性を管理会社へ報告。
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特記事項②
午前11時26分。
遺体発見位置周辺の床材を撤去中、畳と下地材の間から白い猫の毛と思われるものを複数確認。
ただし、管理会社から提供された写真に写る飼い猫は全身白色であり、同個体のものと考えられる。
一方、頭部があった位置の床面からは、長さ約六センチの黒色毛を一本確認。
飼い猫には右前足先を除き黒色毛は見られないとのこと。
当初は髪の毛と考えたが、作業員三名とも
「人毛より太い」
との認識で一致。
廃棄物として処分。
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特記事項③
午後1時14分。
休憩後、室内へ戻った際、天井点検口が閉じていることを確認。
午前中の作業終了時には開放したままだったと作業員Bは証言。
作業員A、Cは記憶なし。
管理会社職員は室内へ入っていないとのこと。
再度開放し、内部確認。
異常なし。
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作業終了
午後4時38分。
一次清掃終了。
床材撤去。
汚染箇所薬剤処理。
オゾン脱臭機設置。
翌日、二次作業予定。
退出時、玄関・窓・天井点検口が閉じていることを三名で確認。
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翌日追記
2025年9月19日
午前8時51分。
二次作業のため入室。
天井点検口が開いていた。
室内に侵入された形跡なし。
玄関施錠状態に異常なし。
窓すべて施錠。
管理会社へ報告。
管理会社判断により、点検口をテープで固定したうえで作業続行。
午前10時過ぎ、作業員Cが点検口付近で
「猫の鳴き声みたいな音がする」
と申告。
確認したが、音源は特定できず。
なお、保護された飼い猫は前日の時点で市外の動物保護施設へ移送済みである。
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作業責任者所見
腐敗の進行が強く、一般的な孤独死現場として特段珍しい状態ではなかった。
ただし、
・遺体の損傷が頭部に集中していたこと
・天井点検口が複数回開放されていたこと
・室内で動物の鳴き声と思われる音を確認したこと
以上については、念のため管理会社へ報告済み。
作業上の危険性はなしと判断し、全工程終了。
作成者:〇〇特殊清掃 作業責任者 田〇




