表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もう一度、魔王を討つまで  作者: 空崎恵
英雄の背を追って
18/26

トロイア

鍜治の里に滞在して1週間ほど過ぎた頃、俺達は再び首都へ向かう旅を再開した。

道中色んな魔物を討伐したり、野宿をしたりしながら歩き続け、5日経った時、首都が目視できる距離までやってきた。


「あれが首都、トロイア.....」


遠くからでもわかる。あれは街というには大きすぎるのではないかというほどの広さだった。


「やっと見えてきたわね。あぁ〜、長かったわ」


「もう少し歩けば、城門へ着くだろうね。みんな、頑張って」


道を歩く中で、何度も荷物を積んだ馬車とすれ違った。それだけ、街は活気に溢れているということだろう。


「首都トロイアへようこそ」

「よい一日を」


門兵さんに見送られ、俺達は首都へと足を踏み入れた。



「うわぁぁぁ....!」


その声は、誰の声だったか。

立ち並ぶ家々と行き交う人々。

これまで訪れてきたどんな街よりも活気に溢れている。

店で売られている品は、初めて見るものばかりで。

レストランの看板料理は、おいしそうなものばかり。


「アレアト、最初はどこに行くんだ?俺はどこへでも行きたいぞ!」


「やけにテンションが高いな、カタルシス。そうだね.....」


少し複雑な表情をして、考え込む。

どこか、行きたい場所があるのだろうか?


「......オレの実家へ向かってもいいだろうか?」




「ねぇ」

「これが....」

「アレアトの.....」


『家なの(か)ーーー?!?!』


目の前には、普通じゃない家がたっている。

そう、これは.....


「これ実家じゃなくて豪邸だよな.....?」


「いや....実家なんだ.......」


そう言っても信じられないほど、目の前の家はデカかった。荘厳だった。すごかった。

なるほどアレアトの書物収集の謎がひとつ確実に証明された。

あれは本当のことだったのか......


「それで....どうやって入るの?」


「扉に付いている、重い金属の金具を扉に叩きつける。その音で気づいてくれるはず...」


その言葉道理に、重い金具を持ち上げ手放す。

漆の扉に重い音が響きわたり、その直後扉の向こうから足音が近づいてきた。


「はい、どちら様でしょうー」


扉を開けた使用人らしき人は、アレアトを見て言葉を失う。


「レイゲツ〜、どうしたの〜?」


すこし幼い声がその後ろから聞こえ、ひょっこりと顔を覗かせている。そして使用人と同じくアレアトと目が合い。


「アレアト...?アレアト?アレアト?!」


名前を3回繰り返しながら、走って来てアレアトに抱きつく。


「アレアトだ!アレアトが帰ってきたよ〜!!」


そのまま家に響き渡る声で叫ぶ。

その声を聞いた人が次々へと玄関へやってくる。


「アレアトが帰ってきたのは本当か?クレフィ」

「まぁ、私たちの弟が帰ってきたのね!」

「母様、アレアトが帰ってきましたよ」

「アレアト!おかえり!!」

「よく生きて帰ってきました、アレアト」


あっという間に囲まれている。

アレアトが家族から愛されている証拠だ。


「外にいるのもなんだし、中に入らないか?」


1番背の高い人が中へと案内する。

どこか精錬されたランプに照らされた廊下を歩き、普通の家でいうリビングのようなところへやってきた。


「改めまして....」


咳払いをした案内人さん?が真剣な表情に。

それに続いて、ゆるゆるしていた雰囲気が引き締まる。

そして気づく。ここにいるのはただの家族ではない。

恐らくは、貴族としての責任を持った人々だと。


『フィジェラルド家へようこそ』

アレアトの家族は、やっぱり互いが互いに気にし合うような、親バカならぬ家族バカがいいなとずっと考えていました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ