【突撃!隣の廃墟さん】ver.57
以下から記載するものは、とある動画投稿サイトにて配信された動画となる。いわゆる廃墟探索系配信動画と言われるものだが、探索時に許可を取っているのかどうかは不明。
このチャンネルの投稿主は若い男性であり、推定二十代前半程度の年齢だと思われる。
以下からは、その動画の書き起こしとなる。
当該アーカイブは現在削除されており、切り抜き動画などに関しても基本的には削除されている。以下書き起こしに関しては、元動画ではなく切り抜き動画からの書き起こしとなる。
この動画のタイトルにもなっている「突撃!隣の廃墟さん」は、いわくつきの廃墟などを回るチャンネルとなっている。主にホラースポットとして有名な場所を回っているのだが、一般的に立ち入りが禁止されているであろう場所などにも入り込んでいることがあり、過激なファンによって有名になっていた。基本的には動画だが、今回のこの動画に関してはライブ配信で行われたらしい。
現在投稿主である「キハラ」氏はこれ以降動画を投稿していない。
以下からの書き起こしは、下の書き起こしにわかりやすさのため一部注釈を加えています。
(がさがさと言う音、カメラから手が取り払われる。二十代前半と思しき、金髪の男の姿がカメラに映る。だらっとした白のTシャツにワイドパンツ、スニーカー姿)
はいこんにちは〜!突撃!隣の廃墟さん、57回目ですね。もうかなり恒例になってきたかな〜。
流石に前回からはかなり間開いちゃったけど、ちょっとガチモンっぽい廃墟見つけちゃったんだよね。だからとりあえずカメラ回してます!
配信でやろうと思ったのもさ〜、これガチすぎて動画編集してたら霊現象が…とかあったら嫌すぎるなって思ってw
(小さい笑い声。コメント欄に目を通しているのか、しばらく無言になる)
とりあえずこの廃墟見てもらおうか。じゃん!
(カメラが回される。廃墟の風景が映る。大きな建物だったことがわかるだろう。かなりしっかりとした広めのホール部分が写っている。)
ここ、元は小学校だったんだけどたて壊されたらしくって。で、その後がパチ屋(※注:パチンコ店)になったんだよね。
小学校の後にパチ屋ってwwwって思うかもだけど、敷地の広さ的に合理的だったのかな?
流石に全然パチンコの機材とかは残ってないよね〜。
(カメラが一周まわる。パチンコ店特有の小さなカウンターのようにも見える列。以前はそこにパチンコの機械があったのだろうが、今はそこは基盤が露出したどことなく不気味な様相であった。)
ここもそろそろ取り壊して、次はショッピングモールとかになるらしい?って話が上がってるんだけど…。
ここの噂を聞くとちょっと俺的には疑問かも。
(一部にはバーチェアのような椅子が残っているが、大部分が倒れていたり、床に転がっていたり、ひとところにまとめられていたりする。)
(投稿主「キハラ」は足元を映しながら歩いている。)
なんかここのパチ屋、すげえ評判悪かったらしくてさ。
もうありえないんだけど店員にも不評だったらしくて、あ、これ見てください。
(未経験歓迎!と書かれたパチンコ屋のアルバイト募集の張り紙。フリー素材らしきポップなパチンコ屋店員のイラストが置かれている。掠れてはいるが、読み取ることのできる時給は一般的なパチンコ屋店員の時給よりもわずかに高いように思う。)
(何よりも異常なのは、深夜時間帯である20〜22時の間は時給に+500円と法外な値段が書かれていることだった。)
時給やばくね!?俺だったら全然深夜勤行けます!って感じ。
でも深夜だったら動画あげる時間取れなくなるかw
(この辺りから奇妙な音がノイズのように混じるようになる。ほっ、ほっ、という吐息のような音だ。キハラの息が上がっているわけではない。)
(コメントでも指摘する声が相次ぐが、キハラは気が付かない。)
なんか、ちょうど今くらい……まぁ23時くらいになると、知らない人の声がするとかいって…それで話題になったらしい。
あとなんか、使ってもいないし電源も切ってるからもう玉なんて出ないだろうに玉が排出されるときのあの…じゃらじゃらじゃら!みたいな気持ちい〜音がするとかねw
声はともかくとして玉出る音は縁起良くない!?w
(ほーっ、や、はーっ、という音が、ノイズ音ではなくはっきりとした吐息の音へと変わっていく。)
(吐息、というよりも「何かを喋ろうとする一音目」の繰り返しのような声だった。)
(コメント欄には「やらせか?」「だとしたらダサすぎる」などとのコメントが並ぶ。そこでやっとキハラが気がつく。)
え何、ガチ心霊現象来た?
生放送ってことはガチじゃん!やったぜ!再生数鰻登りじゃない!?
(は、ほ、と笑うような声が数個語尾に重なる。画面にはキハラと廃墟の風景しか写っていない。)
いやー、ほ、それにしてもこういうことがあると、はっ、めっちゃ動画盛り上がるから最高!w
幽霊さん、ほ、にも感謝だよな、ほ、助かる〜w
(このあたりからキハラ自身の口から「ほ」とも「は」とも取れない言葉が出るようになる。視聴者の怯えたようなコメントが流れる。)
(「こんなんやらせだろ」と言ったコメントに目をつけたように、キハラが画面を凝視する。)
はーっ、ほーっ、ほーっ、
はっ、ほは、は、ふき、はき、
(画面を凝視しながらもキハラが何かを言おうとする。)
ほ、ふ、は、はき、
はきだまっている。
(コメント欄にも一言一句同じ発言が、ほぼ同時に(※注:使っているパソコンなどの都合によるタイムラグだと考えられる程度の遅延)書き込まれる)
(キハラ氏の足元に粘性の泥のような真っ黒いものが付着しているのが見える。カメラを取り落としたような状態だ。そこで動画が途切れる。)




