表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リア充RPG  作者: 秋華(秋山 華道)
3/44

三つ目

 次の日も当然、俺は通学路でぬっ殺されていた。

 これも昨日の警察官が悪い。

 ちょっとアイテムを買う時間くらいくれっての。

 まあでも、明日こそはあの通学路のヌシを倒してみせる。

 俺は生まれ変わったように強くなるのだから。

 学校から帰宅すると、早速近所の交番へと、「ちょっとだけ良い剣」を買いに行く。

 とか言っていると、なんだかシュールだな。

 交番前に、スマフォを持った奴らが集まっている光景は、最近は見なれたものになってはいるが、どうも交番で、人をも殺せる剣を買うってのは、素直に受け入れられない。

 とち狂っているとしか言いようがない。

 此処は少しでも、現実世界から逃避し、バーチャル世界に入れるように、交番は見ないで、スマフォの画面だけを見ていよう。

「ふぅ~」

 なんとか無事、「ちょっとだけ良い剣」を買う事に成功した。

 今まで持っていた武器は「ネギ」だったから、特に罪悪感は無かったけれど、剣は流石に後ろめたいので、俺は早々に交番を後にした。

 さて、今日の俺は、この後服なんかを買いに行ったりする。

 服を買う為に見て回るだけでも、スマフォの中の勇者「俺」は、「ザコモン」をドンドン倒して強くなっていくだろう。

 だけど今日は、ウロウロするつもりはない。

 と言うか、買う店は決まっているのだ。

 そう、服屋で買うのだ。

 いや、それだと普通なんだけど、俺の言っているのは、ゲーム内での服屋だ。

 実はゲーム内の服屋と、リアルの服屋はリンクしていたりする。

 現実世界で実際に服を買うと、ゲーム内でバーチャルの装備が手に入るという、なんとも無駄っぽい機能が付いているのだ。

 要するに、大人の事情で、店がゲーム制作会社と提携しているという奴だ。

 まったく、こんな見え見えの販売戦略に乗せられる奴なんて、俺以外にどれだけいるっていうのだろうか。

 そう思って指定の店に行くと、スマフォをいじっている老若男女が、所狭しと店の中を占拠していた。

 うそ~ん。

 みんな分かっていても、買ってしまうという事か。

 ナカーマ、なんて少し思って嬉しくなったが、やっぱりなんだか恥ずかしいな。

 俺は適当に必要な服を手に取り、レジへと持っていく。

 お会計は、ゲームが起動されているこのスマフォのお財布機能で支払う。

 するとあら不思議、ぱぱらぱっぱらぁ~!

 アイテムが手に入った。

 支払った金額によってアイテムは変わるらしいが、俺が貰ったのは・・・

 ふざけるなコノヤロー!

「うさ耳」なんて貰っても、全然強くならねぇじゃねぇか!

 それでもとりあえずつけてみる。

 意外に可愛かったので、俺はそのまま「うさ耳」をつけておく事にした。

 その後はまた、町を徘徊してモンスターを倒す。

「ザコモン」の強さは、自分のレベルなど強さによって、自動で変わるようになっている。

 スマフォで覗いて見ると、「ザコモン」は全て、マキグソみたいなビジュアルだ。

 偶にプレイヤがリリースしたモンスターがいたりして、いきなり死んでしまう事もあるが、今のところ、それほど強いモンスターに出会う事は少ない。

 まあ、ゲームが始まって、まだ三カ月くらいだからね。

 毎日町を徘徊できる奴なんて、そうそういないだろう。

 このゲームに強いのは、営業回りをしているサラリーマンあたりだろうか。

 俺はそんな事を考えながら、今日も健康的に町を歩き回った。

 マジで競歩の選手を目指そうかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ