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俺はクラスで人気のあの子と島に漂着していた  作者: レトラ
第一章

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3/3

03話:何をすべきか

 俺は木の後ろに立っていた。すぐ後ろには、用を足している女の子がいる。知らない場所だから、仕方なくここを使うしかなかったのだ。


 もし他の男だったら、風香さんの様子を覗いてしまうかもしれない。クラスで「女神」と呼ばれる、とてもきれいなクラスメイトだからなおさらだ。


 俺は息を吐き、汚い考えを落ち着かせるために少し離れた。


 動いた瞬間、急にお腹が空いた。お腹が鳴ったが、今は夕食になるものが何もない。


『どうしよう、このままだと俺も風香さんも飢えてしまう』


 俺は小さな木に手をつけて立ち止まった。風香さんとはだいぶ距離ができたので、変なことを考えずに落ち着いて考えられる。


 少しだけなら、覗いてもいいかな?


 待て、何考えてるんだ、俺のバカ!


 そもそも、ここはどこだ? 島なのか? 分からない。明日の朝、浜辺に大きく「HELP」と書いたら、探検に出よう。


 風香さんや彼女のご両親のことが少し心配だ。きっとすごく心配しているだろう。早くこの状況が終わってほしい。でも、よく考えたら……クラスの女神と二人きりなんて、すごいことだ。


 いやいや、今は緊急事態なのに、どうしてそんなことを考えてしまうんだ。


 ここで生き残る方法、食べ物を手に入れる方法を考えなきゃいけない。


 でも、さっきの場所は浜辺だった。海岸沿いを探せば、何か……ボトルとか、見つかるかもしれない。


 そうだ、飲み水を入れるボトルも必要だ。でも、きれいで飲める水はどこで手に入れればいい? だから明日、この辺りを探検するんだ。


 結局、こういう時はゲームで知った知識を頼るしかない。昔、遭難がテーマのビジュアルノベルをやったことがあった。だけど、そのゲームはバッドエンドだったから、ちょっと不安だ。


 まあ、ゲームの基本的な知識だけでも参考にしよう。


 考え込んでいると、小さな足音が聞こえてきた。風香さんだ。指定した場所に俺がいないので、困って探しに来たらしい。


 俺が振り向くと、風香さんは困った顔をしていた。


『よく考えたら、彼女、困ってるところもかわいいな。え…? こっち見てる』


 彼女は少し不満そうな顔でこちらに近づき、やがて俺の目の前に来た。


「い、いっちゃったのかと思った……。どうして、さっき言った場所で待っててくれなかったの?」


「それは……聞いたらきっと恥ずかしいだろうから、音が聞こえてきたので、離れていたんだ」


 嘘だけど、これで彼女が俺を警戒してくれればいいと思った。


「えっ⁉ き、聞こえてたの? な、なんで最初から言ってくれなかったの!」


「はあ? 女の子にそんな変なことを言うほどバカじゃないよ。こんな知らない場所に二人きりだし、なおさらだ」


「あ、あれは納得できるけど……」


「も、もういい。そんなこと考えるより、早くさっき俺が見つかった場所へ行こう」


 嘘を続けていては話が進まない。だから話題を変えようと思った。


「は、はい!」


 しばらくして、やっと最初の場所に着いた。ここは俺が最初に目を覚ました場所だから、「最初の場所」と呼んでいる。


 後ろからついてきた風香さんは、俺が少し走ったせいで息を切らしていた。


「はる……はる……晴人くん……ど、どうして……そんなに走ってるの……?」


 息を切らしながらも彼女は聞いてくる。申し訳ないと思ったが、悪いのは俺だから、言い訳はできない。


「ご、ごめん。話したいことがあるから、最初の場所なら話すのにいいと思ったんだ」


「……それだけなら、一緒に歩けばいいのに……」


「ありえないよ。今、俺たちがどこにいるか覚えてるだろ?」


「ああ……そうだけど… い、今の私たちにはもう必要ない気がするの。晴人くん、変に思ってないよね…?」


 なぜか少し罪悪感が湧いた。彼女は小さく笑いながらそう聞いてくる。


「あ、あの……ふ……風香さん。期待させちゃってごめん。そういうことを考えてはいたけど……まあ……ごめん」


 俺が謝ると、風香さんは黙って、笑顔が消えた。嫌われてしまったかもしれない。


 彼女は息を吐いて、続けた。


「……それは普通のことだけどね。でも、ちゃんと正直に言ってくれたから、陰で言われるよりはよかったよ。」


 俺は、そんな言葉をかけてもらえるとは思わなかった。変なことを考えていたのに、嫌われたり、気持ち悪いと思われたりすると思っていた。


「……晴人くん、さっき話したいことがあったんじゃないの? 前の話は忘れて。あ、あたし……お腹が少し空いちゃったの。」


 あ、話題を変えてくれた。俺はすぐに答えた。


「そ、そうだ。これからどうするか、話したいんだ」


 俺はうなずき、風香さんも真剣な顔になった。

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