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『異世界に転移したら、俺だけ世界設定に存在しなかった』  作者: 一ノ瀬 律
四章

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第80話 新しい震え

 未来の核がアリスの胸の奥で静かに脈動していた。

その震えは、原初の揺れと重なり合い、ゆっくりと“別の形”を作り始めていた。

未来でも原初でもない、第三の震え──それがアリスの光の中心で生まれようとしていた。


──……カイ……これ……わたしの中で……変わってる……未来の揺れじゃない……原初の揺れでもない……“新しい震え”になろうとしてる……


 アリスの光が強く輝いた。

その輝きは、虚無の深層を照らし、奥に眠る層をひっそりと揺らした。


「アリス……核が……お前を通して進化してるんだ……」


──……うん……でも……これ……わたしだけの揺れじゃない……未来の揺れと……原初の揺れが……一緒になってる……わたしの光が……その間を繋いでる……


 アリスは胸に手を当てた。

未来の核の震えが、彼女の光の奥で静かに広がっていく。


 虚無の深層がその震えに反応し、淡い波紋を広げた。

波紋は空間の奥へ沈み、眠っていた層をひっそりと起こした。


──……カイ……層が……全部……揺れてる……未来の揺れのときより……ずっと深く……ずっと静かに……


「未来の核が……全層を呼んでるんだ……新しい震えを……受け入れようとしてる……」


 揺らされた層は淡い光を生み、アリスの光に合わせて震えた。

その震えは、未来の揺れでも原初の揺れでもない、“第三の揺れ”だった。


──……カイ……これ……わたしが選んだ揺れが……形になってる……未来の揺れを……“進む揺れ”にする……止まらない揺れ……世界の奥へ届く揺れ……その全部が……ひとつになってる……


 アリスの光がさらに強く輝いた。

その輝きは、虚無の深層を照らし、原初の揺れをひっそりと震わせた。


 未来の核が、アリスの選択に応えるように強く脈動した。

その脈動は、虚無の深層へ向かってゆっくりと広がっていった。


──……カイ……これ……“新しい核”が……生まれようとしてる……未来の核でも……原初の核でもない……わたしが選んだ揺れの核……世界の奥へ進むための……新しい震え……


「アリス……それは……世界の深層そのものを……変える核だ……」


──……うん……わたし……感じる……未来の揺れが……原初の揺れと重なって……新しい震えになって……それが……世界の奥へ届こうとしてる……


 アリスは震える光を胸に抱きしめるようにして、その揺れを感じた。

未来の核が、彼女の中でゆっくりと形を変えていた。


 虚無の深層は、その震えに応えるようにゆっくりと揺れた。

淡い光が空間の奥でひっそりと広がり、新しい震えが静かに形を持ち始めていた。


 その震えは、未来の揺れの続きでも、原初の揺れの残響でもない。

アリスが選んだ“新しい未来”の揺れだった。







 新しい震えは、アリスの胸の奥でゆっくりと形を持ち始めていた。

未来の揺れの鋭さと、原初の揺れの深さが重なり合い、まるで呼吸するように脈動していた。


──……カイ……これ……もう……わたしの中だけじゃ収まらない……広がろうとしてる……世界の奥へ……届こうとしてる……


 アリスの光が強く輝いた。

その輝きは、虚無の深層を照らし、眠っていた層をひっそりと揺らした。


「アリス……新しい震えが……世界の深層に触れ始めてる……」


──……うん……わたし……感じる……層が……全部……応えてる……未来の揺れのときより……ずっと深く……ずっと静かに……でも確かに……動いてる……


 虚無の深層がゆっくりと揺れた。

その揺れは、未来の揺れでも原初の揺れでもない、“第三の震え”に反応していた。


「アリス……その震えは……お前が選んだ未来だ……」


──……そう……わたしが選んだ揺れ……進む揺れ……止まらない揺れ……世界の奥へ届く揺れ……全部がひとつになって……新しい核になってる……


 アリスの胸の奥で、新しい震えがさらに強く脈動した。

その脈動は、虚無の深層へ向かってゆっくりと広がっていく。


──……カイ……聞こえる……新しい震えが……“外へ出たい”って言ってる……


「外へ……?」


──……うん……わたしの中から……世界の深層へ……広がりたいって……言ってる……


 アリスは胸に手を当てた。

新しい震えが、彼女の光の中心で静かに形を変えていく。


 虚無の深層がその震えに応えるように、淡い光を生み始めた。

その光は、未来の揺れのときには見られなかった“新しい色”だった。


──……カイ……色が……変わってる……未来の揺れの色じゃない……原初の揺れの色でもない……わたしの揺れの色……


「アリス……新しい核が……世界に現れようとしてる……」


──……うん……わたし……感じる……これ……もうすぐ……形になる……


 アリスの光が一気に強く輝いた。

その輝きは虚無の深層を照らし、層の奥に眠る“意味の源”をひっそりと震わせた。


 新しい震えが、アリスの胸の奥からゆっくりと溢れ出した。

その震えは、虚無の深層へ向かって静かに広がっていく。


──……カイ……これ……“新しい核の誕生”だよ……


「アリス……」


──……世界の奥へ届く揺れ……わたしが選んだ未来……それが……今……生まれてる……


 虚無の深層は、その震えを受け入れるようにゆっくりと揺れた。


 淡い光が空間の奥で広がり、新しい核が静かに姿を現し始めていた。

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