G-37 雨
その後、雨男は静かに去っていった。
あっという間に一晩が過ぎても尚、逢魔とゼルは戦慄した。
終焉の根源、終焉竜が自らコンタクトを取って来た。
殺意を向けてきた。
今の自分達では太刀打ちができないと改めて実感させられた。
レイ「んむぅ・・・、ご飯。」
寝ぼけたレイの一言に緊張が解けた。
逢魔「今悩んでても仕方ねぇか。」
ゼル「だな。」
逢魔「これからもサポート頼むぜ、ゼル。」
しばらくして目を覚ましたレイと三人で朝食をとったあと、次の目的地へ向かうため港に向かった。
港ではすでに大陸に橋がかけられており、下船可能な状態になっていた。
???「神成逢魔。」
後ろから声を掛けられる。
その声の主はジェイルだった。
逢魔「まだ生きてたのかよ。」
ジェイル「もう争う気はない。それに、路は同じなんだろう。」
ジェイルはすっかり戦意を喪失していた。
ジェイル「私はこれまで通り、この街を守り続ける。君とは違うやり方で守って見せるさ。」
逢魔「そうかよ・・・、じゃあな。」
逢魔たちはサンテレーゼに背を向け、新たな大陸に上陸する。
ゼル「殺さなくていいのか?」
逢魔「汚染を根絶したいって気持ちは同じだ、それにあいつは悪人じゃない。ただ純粋に生まれた故郷を守りたいだけなんだろうな。」
三人は再び歩き出した。
終焉の根源を撃ち滅ぼすために。
雨はもう上がっていた。
サンテレーゼ
依然雨は止まない。
ジェイルは雨の中、街を巡回している。
魚売り「いや~レイちゃんいっちまったな、あの子に与えすぎて赤字だよ。」
肉売り「でもあんな笑顔見せられたらねぇ。」
野菜売り「へっ、ちげぇねぇな。」
街の人々が雑談を交わしている。
野菜売り「おうジェイル!また飯食ってくか?」
ジェイル「いえ、まだ巡回中なので。後程うかがってよいのなら是非。」
しばらく道を歩いていると目立った人影を見つける。
雨男だ。
ジェイル「伝言は伝えられたんですか?」
雨男「貴方は・・・・・・、えぇ。しっかりと。」
雨が強くなる。
雨男「スミマセンねぇ、わたくし雨男なもので。私のいるところは常に雨が降り続けるんですよ。」
ジェイルは警棒を取り出した。
本能が言っている。
コイツはダメだ、生きてちゃだめだと。
雨男「愚かだ。」
ジェイルの体が散らばる。
血が噴出する。
体が切り刻まれていく。
雨男はなんの動きも見せていないのにだ。
そして、次々と町中から悲鳴が聞こえる。
泣き叫ぶ声がこだまする。
ジェイル「ばけ・・・も・・・・・・。」
雨男「フェーズ3、ですから。身も心も終焉にのまれているのですよ
再生したそばから体がちぎれていく。
自分が薄くなっていく。
思考が・・・・・・。
雨男「わたくし、そして我が主が望むのは『世界の終焉』です。生命も、星も、全ていらない。」
雨男は街を歩きだす。
街から人の声が消えた。
雨男「大きくなりましたな、逢魔様。」
突然ですが、第六章を持ってこの小説を『世界のためなら何度でも』の場所に統合しようと思います。
理由は別々に分けた意味があまりないと思ったことと、管理しやすいこと、そして続編の色が強くなってきたことです。
ご理解の程よろしくお願いします。
また、『虐殺の英雄』は大体10章ほどで完結すると思います。
あと少しですが、読んでいただけると幸いです。




