表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強魔導士は平凡を望む  作者: 杠希良里
2/2

第一章

軍を辞める。レイヤはリガルの目を見て言った。

その顔付きは誰がどう見ても真剣だ。

リガルはピクリと眉を動かした。人類の頂点に君臨する魔導士が軍を辞めると。

普通の隊員は抜けてもそれなりに大丈夫だか、レイヤは序列一位。そして未だに未知な人物。


このような人物を軍はそう簡単に手放せない。

もしレイヤが軍を辞めたとすると戦力大変落ちる。またいざとなった時に戦力が足りなくなるのだ。



「…理由を訊いても?」


「はい。…俺はここで働いていた時に思ったんですよ。"平凡"とは何かと」


「平凡…?」


「俺は物心着く頃からここに居た。何時も訓練をさせられ、そして序列一位となり竜狩りを行った。その時に思いました。魔導士ではない人間はどのような生活をしているのかと」



レイヤは余りにも普通の人間の暮らしを知らない。何故ならずっと本部でほごされていたからだ。

レイヤにとって普通の人間の暮らしは自分にとってと未知だった。



「なるほどな…」



「それに俺はかなりの功績を収めた筈です。俺はもう十分なので退役しようかと」



「…」



ルガルは考えた。もし、レイヤが他の大陸に行ったらどうなるのか。

ここ、東の大陸 アジェストリアは序列に入っているものは20人中5人。

そしてレイヤが抜けるとしたらかなり不味い。



「…レイヤ。お前は普通の暮らしをして何がしたい」


「普通に暮らして普通に生きて好きな事をしたい」


「好きな事とは?」


「属性と魔法の開発」



属性と魔法の開発。即ち新しい属性や魔法を作ることだ。それならばここでも出来ると言うのに。

レイヤは普通の生活をしたいと言った。ならば



「解った。良いだろう」


「!」


「此方から色々手配する…その代わりにだ。もし此方が大変になった場合は駆け付けてくる。それが条件だ」


「…成程。俺が手放せないってわけか」


「そういう事だ。解ってくれるか?」


「…いいでしょう」



未だに軍に残ると言う形だが普通の暮らしが出来るならばそれでいい。それに、此方が大変な時呼び出されたその時は駆けつけて来なければいけない。


「ではまたな」



「はい」



レイヤは議長室を出て自室に戻った。レイヤが出た後、リガルは水晶を手前に置き、ある人物と通話していた。



───*───*───*───



あれから数日。

レイヤはリガルに渡された服装に着替え言われた場合に向かった。向かった所は竜を倒す魔導士を育成する学校。魔法学院だった。



「…あのじじぃ…コレを狙ってたのか」



校舎を見てそう呟いた。

学園は面倒だが、魔法を開発するための研究室などはちゃんと手配してくれたようだ。

平凡に暮らせるのだろうか。レイヤは心の中でひっそりと思った。



「おい」



「…?」



背後から声を掛けられた。声からして男だ。



「お前邪魔なんだよ。オレが歩いて行く道に立ち塞がんなよザコが」


「ちょっアレン君!」



隣には小柄な女の子が。レイヤは恋人か? とも思ったがそんな雰囲気ではないので幼馴染かそこらなのだろう


「…ああすまない」


「チッ 行くぞミリア」


「あ、待ってよ!」



アレンと呼ばれた男子は一人でヅカヅカと進んで行った。レイヤは密かに関わりたくないと思っていた。


「そう言えば理事長に行かないとか」


レイヤは校舎に入り、理事長に向かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ