スライム狩り①
キールさんがいる玄関について、少ししたらウィルも追いついた。
目が合ったら口の端を上げて妖艶に笑うものだから、私はそっぽ向いて赤くなる顔を今度こそ隠すしかなかった。
10分くらい歩くと周りは木だらけになってきた。
葉によって日は隠れ、隙間から降り注ぐ光はなんとも幻想的な空間になっている。ピクニックやお昼寝も出来そうだなと呑気に考えていたら、ガサッとちょっと離れたところから音が耳に届いた。
3人で目を合わせてゆっくり物音が聞こえた方に近づいてみると、透明がかった水色のもちもちしてそうで肌触りのよさそうなポヨンポヨンと動いている1mくらいの物体が1匹見えた。
「もしかして、これがスライム?」
声を潜めて2人に聞いてみると頷いて答えが帰ってきた。
「特に攻撃力もないですし危険な生物でもないので安心して大丈夫ですよ。ただビビりなのでなるべく音を立てないようにする方がいいでしょう」
キールさんはそういうと、口の前で人差し指を立てて、シーッと合図を立てた。
理解したことを示すために私も頷いて返事をする。
「スライムの倒し方は簡単です。ちょっと刺激を与えるだけていいんです、こうやって」
口に当てていた人差し指をそのまま上から下にスっと動かしたら、スライムの上に急に水の塊が現れ落下した。
水が触れたと思ったら数秒ビクビクと痙攣をして動きを止めた。
「これだけでもうスライム退治はおしまいです。ね?簡単でしょ?」
「雪音なら大丈夫、すぐできるよ。それに何かあっても俺らがいるから、雪音には指1本も触れさせないから安心して?」
確かにこれなら私にも出来そう…それに2人がいるなら心強い。国王様と、その部下だもんね。
「よし、私もやってみる!」
スライムがいる場所を探して、見つけたら音を立てないように潜む。
「では、昨日やった水を溢れさせる魔法の応用になります。昨日はコップの中に水を貯めるやり方でしたが、今はコップはありません。なのでスライムの頭上にイメージしたコップを置いてその中に水を入れるようにやってみて下さい。イメージできるならコップではなくてもバケツでもなんでもいいですよ。その分落ちた衝撃も大きくなるので、小さすぎなければ問題ありません」




