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君は文字で。僕は声で。

作者:あき
最新エピソード掲載日:2026/10/15
君は文字で、僕は声で。

切なく甘い、詩人と読人の恋物語。

高校一年生の春、僕は文芸部で一人の先輩に出会った。

高校二年生の彼女は、誰かの心に届く詩を書いていた。
そして僕は、誰かの言葉を声にして届けることが好きだった。

君が詩を書いて、僕が詩う。

たったそれだけの繋がりだったはずなのに、僕はいつしか、君の紡ぐ言葉に恋をしていた。

放課後の部室。何気ない会話。雨の日に交わした約束。そして、初めて聞いた君の声。

君のことを知るたびに、もっと知りたくなった。
君の笑顔を見るたびに、もっと近くにいたいと思った。

けれど、君は僕の先輩で、僕は君の後輩。

君が誰を想って詩を書いているのか、僕はまだ知らない。

君の言葉に隠された本当の気持ちも、僕に向けられた優しさの意味も、何ひとつ分からないまま。

それでも僕は、君の書いた詩を読み続ける。

いつか、この声で君の心に触れられる日を信じて。

君は文字で、僕は声で。

これは、言葉にできない想いを抱えた詩人の先輩と、声でその心を届けたい後輩の、甘くて、少し切ない恋の物語。
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