4人で年越し 中編2
<40分後>
ダンテとフレインはキッチンに。俺とセレジアは部屋でFPSゲームをしてた。俺は2本の後ろ足を外してラフな格好になっていた。
「ここで、こういたしますの」
「こうか?」
「違います。こうです」
「こうか?」
「もう少し速くできまして?」
「難しいな……」
「おいジュリア、もうそろできるからテーブルの上、片せ」
「わかった。あれ? フレインは?」
「部屋からチキン持ってくるって」
「ああ……」
「じゃあ、わたくしも、部屋からドリルとあの不気味な人形を持って来ますわ」
「持っておけよ! 俺からのお年玉だよ!!」
「歳下からもらう義理はありませんわ」
セレジアは一度部屋に戻った。そしてフレインがもどってきた。言わずもがなチキンと、人形まで持ってきやがった。
「おめえも、人形はもらってもいいんだぞ? 特注だから20万もかかったんだぞ!!」
「……高い! でも……自分のリアルな人形なんていらない……」
料理が並べられた。半分以上は日本の料理だが、洋食もちらほら。なにより、大量のチキンがある。
セレジアが帰ってきた。
「重たいですわ……このドリル……」
セレジアは大量にドリルの入った箱を床に置いた。ついでに、セレジア人形も置いた。
「なにそれ……」
フレインがセレジア人形を見る。
「お前の人形と同じ、セレジアの人形だ」
「……………………ふふっ……」
フレインが少しだけ笑った。俺はダンテの方を一瞥する。ダンテはすでにスイッチを握っていた。
「デデーン。フレイン、アウト」
「えぇ!?」
「当たり前だろ!!」
「ひどいですわ……」
「ごめん……セレジア」
俺は柔らかいチャンバラ棒を握って、フレインを襲う。フレインはすかさずヴィーラを抜刀し、一瞬でチャンバラ棒を3等分する。
「ちっ……」
「ふう……びっくりした……」
そんなこんなで料理をいただくことに。