絶対に笑ってはいけない軍 引き出しネタ 対フレイン
<フレインの部屋1519時>
フレインは無視していた引き出しを開けようと試みる。というのも、なにか引き出しから匂いがしているからだ。
「…………大したものじゃありませんように……」
フレインは引き出しを開けた。
そこにはバスケットに入った大量のフライドチキンがあった。20ピースほどはあるだろうか。
「…………チキンね…………。なるほど……」
フレインは苦笑いはするも、笑いはしない。引き出しからバスケットを取り出し、さっきのフレイン人形の隣に置く。
「なんか……まだありそう……」
フレインは他の引き出しも開けていく。
「何この石……」
引き出しの中にあったのは握りこぶしほどある大きめの石だった。
フレインはしばらく様子を見ていたが、それを取ろうとした。
「!! あっ!! 思い出した! これ熱いやつだ!」
<同刻ジュリアの部屋>
「くっそおおおお!! まさかの知ってたパターンかよ!!」
「うるせえな。どうせ知らなくても触れなかったと思うぞ」
「押せ! 押せ!」
ダンテはボタンを押した。
ジュリアはまた部屋を出て行った。
<同刻フレインの部屋>
「デデーン。フレイン、アウト」
「出たよ……」
思い切り部屋のドアを開ける。
そこには、タイのキックボクサーの格好をしたジュリアが立っていた。
「えぇ…………」
「放送に誤りがありました。正確にはフレイン、タイキックです!!」
「引き出しネタでタイキックの時はDVDでしょ!!」
フレインは刀を抜刀する。
「おいおい、素手相手に刀抜くなよ!」
「だって……」
ジュリアは恐る恐るフレインに近づく。そして、フレインが展開する排他領域を思い切りキックする。
「いってええ!」
ジュリアはは涙目になりながら、右足を押さえる。
「当たり前だよ……」
「おめえの《排他》ってもっと柔らかくなかったっけえ?」
「場合によります……」
「まあいいや、大晦日は俺の部屋集合な!! これ着てこいよ!!」
ジュリアは何かをフレインの部屋に置いていき、さっさと逃げて行った。
「えぇ…………まだ続くの…………」
今年はこれまで。
大晦日のことについては来年に。
良いお年を。