みんな揃ってのクリスマス会スペシャル!! 前編
みなさん、いかがお過ごしでしょう! 『ジュリア・ブールのドッキリTV』の時間がやってきました!
前回の再生数、セレジアの刀を奪うところから、俺たちが襲撃されるまで、223再生!! いいですねえ! 二人の裸体と、セレジアの戦闘シーンがまた人気みたいですね!
まあ、ダンテVSセレジアの戦闘は撮ることができなかったのが残念。それがあれば500再生はいってたでしょう!
さて、今回のドッキリの内容は…………それは視聴者にも秘密!! まあ、クリスマス会と称して二人を俺の部屋に招待するとだけ言っておく。
『この番組はターゲットに人道的なドッキリを仕掛けて、それを撮影、編集し、非公式電波に乗っけて放送するという形でお送りいたします』
で……見てよ俺の部屋…………。ここで一晩過ごしたとか信じられねえわ。
まだ、窓ガラスと蛍光灯は散乱してるし、廊下側の扉もなし!! 風通りはもう最高! いま何月だと思ってるんだか。
「廊下が寒い」ってどこかからどこかに苦情も入ったみたいww うけるww
じゃあ、部屋の掃除&クリスマス仕様にモデルチェンジといきましょうか! おいダンテ!!!
部屋の改造終了
窓にダンボールを貼り付け外気をシャットダウン! ガラスは綺麗に除去済み。
扉はとりあえず部屋の中に立て掛けといて、玄関には長いのれん的なものを下ろしておく。
壊された蛍光灯、照明も破棄して、新たな間接照明を設置。
あとは飾り付け。クリスマス風に折り紙で作った鎖みたいなやつと、ツリーを設置。高さ2mもある(値段も)高えやつだ。
それでもまだ寒かったからエアコンとストーブをガンガンに焚いて温めた。
これら作業は俺とダンテでやった。もちろんお金は取られた。作業時間は3時間を超えたが……。
3時間前……
「なんかまだ寒いと思ったら、ここに隙間あるじゃねえか。貼っつけっからダンテ押さえてろ」
「はいはい」
2時間前……
「お、意外と明るいな! 照明は直接照明に限ると思ってたが、間接もいけるな!」
「だろ?」
1時間前……
「おいダンテ待て。 てっぺんの星は俺がつける!」
「ガキかよ。まあ勝手にしろ」
「おい、脚立どこやった…………、あったあった……」
「よっと!」
「よっこらっせ……。ん?…………な!……てめえ、つけやがったな!!」
「あはははwww」
<兵舎棟ジュリアの部屋1730時>
という感じで作業したわけだ。
「で、ダンテ、奪われたエイロは?」
「まだ返されてねえよ!」
「うけるww 任務がなくて良かったな!! 刀を奪われるなんて刀術士の……いや、兵士の恥だぞ」
「ほっとけ……」
「で、セレジアかフレインの部屋に行ったのか?」
「行ったが、どっちもいなかった」
「『すみません……私の刀返してください……』って言いに行ったと思うとおかしすぎるww」
「うるせえ! 奪い返しに行ったんだよ!! んなことより、フレインとセレジアはどうやって誘うんだよ。簡単には来ねえぞ。フレインは「燃やすぞ」って言えば来そうだが、セレジアは……」
「大丈夫、対策済みだし、実行済みだ」
「もし誰も来なかったら俺も参加しねえ。一人でこの部屋にいるお前見た方が面白そうだからな」
「性格悪いやつだな。まあ見てろって」