愛の力
翔兵・癒亜の場合…
『10分で《魔物》を30匹倒してください。』
「よっしゃ、上等!!」
「ヤバかったら言ってよ!治癒するから!!」
「わかってるよ!!行くぜ、宵闇!!」
『はい!!』
すると翔兵は腰のホルダーから二丁の銃を取り出した
「さぁて、5分でケリをつけてやる。宵闇、“呪縛”。」
『はい。』
すると、《魔物》達が黒い何かに捕まれて動けなくなった
『ガッ、アアア!?』
「10秒だけだが、それで充分!」
ドガガガガガ!!
一気に五体の《魔物》が消えた
しかし、背後から《魔物》が来ているのに気づかなかった
『翔兵様!!』
「っ!?ぐあっ!!!!」
背中を切り裂かれた
「っ!治架、“縫癒”!!」
『OK!』
すると、背中のキズがまるで縫い合わせるように消えていった
「癒亜、ありがとう!!宵闇、もう一度“呪縛”だ!!」
『はい!!』
ズガガガガガ!!!!
「治架、“包癒”!!」
『OK!!』
・
・
・
5分後…
『規定数を討伐終了しました。黒鉄・水無月ペア、合格です。』
「あー、終わった。」
「お疲れ、翔兵。」
「ああ、癒亜もお疲れ。」
癒亜は翔兵を見て悲しげにうつむいた
「…ごめんね、翔兵。」
「?どうした?癒亜。」
翔兵はボロボロだった
キズこそ治架の治癒の力で治っているものの
制服は直らないし、5分間休みなしに戦っていたのでかなり疲れている
さらに、癒亜に向かって来る《魔物》も倒していたので尚更だ
「いっつも戦いは翔兵任せで。本当は私も戦って、翔兵の役に立ちたいのに…。本当に、弱い私が嫌になっちゃう…。」
癒亜は悔しかった
戦えない、戦っても強くない
翔兵の役に立てない自分が歯がゆかった
「そんなことない。癒亜は充分俺の役に立ってる。癒亜がいなきゃ俺、今ごろ死んでるかもしれない。だからな癒亜、そんなに自分を卑下するな。」
「…!!で、でも…!!」
「どうしてもって言うなら。癒亜、ご褒美くれないか?」
「へ?ご褒美?」
「そ。ご褒美。キスしてくれないか?ここに♪」
翔兵が指したのは唇だった
「ええっ!?//////ここで!?」
「ああ。」
「うぅ~…//////し、しょうがないな~。…ん、んん…ふ…//////。」
「んん、ちゅ…。ん、さんきゅ♪」
「本当にこんなのでいいの…?//////」
「こんなじゃない。俺にとっては最高のご褒美だ。これからも頼むぜ、癒亜。」
「…うん//////」
『ラブラブねぇ~♪』
『そうですね♪』
翔兵・癒亜
愛の力で勝利
続く…
はい、愛の力で勝利です
癒亜は後方支援担当なので基本的には今回のように戦いません
あ、技の説明します
呪縛…敵の動きを止める。有効時間は10秒
縫癒…大きなキズを縫うように治癒する
包癒…1分間だけ対象の身体を包み、軽いキズは瞬時に治癒する
…こんな感じですかね
次回も楽しみに♪