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クイズだいすき!!!

小柄な獣耳族の女性が足と手を縛られた状態で目の前で気絶している、


あの後は早かった


私が大声で怒鳴ると「キャッ」という悲鳴と共に尻餅

を着いたような音がしたので


音の鳴る方へブラウン直伝のサッカーボールキックをお見舞いすると丁度こめかみにヒットしたらしく

グエと言いながら女性は倒れた


取り敢えず何故私を殺そうとしたのかを聞き出さなければ


その後で煮るなり焼くなり憲兵に突き出すなり好きすればいいだろう


十中八九

勘違いの線が大きい、例えば私の着ている服に中サマ犬の血が大量に付着している為アンデットに間違えたとかそんな感じだろう


う う~ん


酔いが覚めたような声を出しやがって、こめかみを蹴ったので都合よく忘れはしないか心配だが

取り敢えず頭に水を思いっ切りひっかけてやった



獣耳族の女性はビクっと震え嫌そうな顔をした



「おい起きろ」


私の顔を見るなりもぞもぞと動いたが、自力で立てないかと分かると観念したように


ペッ


私に向け唾を吐きやがった


「殺せ邪教徒」


「お前何か誤解してないか俺はスパゲティモンスター教を信仰している決して邪教ではないぞ」


「何だそれは聞いた事がないぞ邪教徒」


「だから邪教ではないと」


「ん」


獣耳族の女性はコレを見よとばかりに下を見る



「魔法陣の事か?」


「ふふ引っかかったな間抜けな男め私は一言も魔法陣とは言ってないだろう」


屈託なく笑う女性を見て殺意が沸くのは初めてだ


「いや原っぱにコレしかないから」


「大の男がブツブツ言いながら血で円を描く行為を見て正気を疑うなと言う奴は皆邪教徒だ」


「お前もしかして魔法陣の事を知らないの?」





「………知ってる」


目を逸らすな


「ほうそうかそうかじゃあ魔法陣を描く際に4つの元素の中で必要な元素を言って見ろ」


獣耳族の目がスゴい勢いで泳いでる、しょうがないか


「ヒント凄く熱い、そして誰でも見たことある」


顔をしかめてる、コイツ本当に分からないのか



「ヒント凄く明るくなるソイツの近くいると火傷を………おっとっと」


頭から煙りが出てる顔が真っ赤だ


「ヒント大きくなりすぎると危険」


「い、色を教えて」


「オレンジ色、がたまに青い色になったりする」



コイツ馬鹿だ生粋の馬鹿だ凄い悩んでる


「分かったわ」


パアと顔を輝かせる


「火ね!火の事ですよね!」 


そんな自信満々に言われても答えは変わらないから



「ブッブー火、風、水、土4つの元素全部でしたあ」



「ひ、卑怯者!!」


これ凄く楽しい


「ハッハッハ何とでも言いたまえ、私に捕まったお前が悪いのだ」



そう言ってサンタンデールは立ち上がり剣を取り出す、


それを見た獣耳族の女性は少し強張る、いよいよ私の最後の時なんだなと考えていた


その最後のセリフが「ひっ卑怯者!!」とはマシな類に入るのかどうかも考えていた


悪役のセリフっぽくないか


「いいか魔法陣は正確には魔法円というのだまず円の中に三角で4つ元素を描き中心部分に魔造語でいらっしゃいませと書く」


コイツは何を言っているのか剣を大地に突き刺しながらイキナリ講義し始めたサンタンデールを懐疑の目で獣耳族の女は見つめていた


サンタンデールとしては

中サマ犬の血はもうないから剣で地面を掘って魔法陣を描いているだけなのだが


「コレが魔界への玄関となる」


「魔界への玄関……お前何するつもりだ!!」


「まだ何もしねえよ、順列に注意しながらここに小さく魔造語で自分が悪魔にしてもらいたい事を描く例えば気配を消す模様ならコレ、犬みたいな可愛い絵をなそして淵にまた円を描く、ある者によればこの淵の所に円を描く事は”ココ重要”という意味らしい」


「さて自分のやりたい事をやって貰う為に悪魔へ褒美を授ける」


剣で小指を少し傷つけ地面に血滴を落とす


「これでOKさっき描いた魔法円が青白く光ってるだろ、契約が完了した証これで描いた場所は気配を消す効果を得る」


「そ、その悪魔とか出ないのか?」


「悪魔?いや出すには出せるが大量の血が必要でな滅多な事じゃ出来ないし、私はその魔法円を描けない」


青白く光っていた魔法陣がだんだんと消えていく


「コレで円の範囲内では魔獣は気付かんぞほらここがお前の寝床」


「お、お前の隣ではないか!?」


「フフッ構わん構わんもっとちこうよれ」


「………」


黙るな、そんな原っぱで何もしねえよ


「……一つ頼みがあるの……その 手…手だけでも解いてくれないか?」


「手を解いたらその手で足も解けるじゃん」


コイツァ阿呆だぜ


「その 少しだけで良いからホンのちょっとだけ」


どうしようかなあ、あいつの剣は目の見えない範囲に隠しているし、万が一「父の敵イイイイっ」って襲われても余裕で対処出来そうだしな


「いいが少しだけだぞ、もし万が一襲ってきたら私の剣がお前の喉に突き刺る事になる」


性的な意味でもな!!


「分かっている」


訝しらがらも女性の手を縛った縄をダガーで切っていくその間女性は何やら居心地悪そうにもぞもぞ動いていた


「切ったぞ」


女性は手首の稼動を確かめた後自分の腕を胸のほうへと押しやって何やら取り出そうとしていた


サンタンデールはまさか武器を隠していたのかと警戒した


「ほれ」

女性は小さな箱を取り出した


「何だそれは」

サンタンデールは武器を構わえたままだ

「蓋を外して中の薬を傷口に塗ってみろ」


おそるおそる手にとりサンタンデールは女性の言われた通り塗ってみた

「おいジュウウウって言ってるが大丈夫なのかこれ」


「何か違和感がないか?」


「ちょっと指先が熱い」


「じゃあ大丈夫だ、あと首にも赤く線が残っているから塗った方がいい」


「あ、ありがとう」

この辺りだっけか?見えないからよく分からん


「そっちじゃない下だ、あぁもう手をどけろ私が塗る」


「……あ」


そのまま私の方へ女性は近いてくる

もう私は為すすべもなく抵抗も出来なくそのまま押したおされようとして



「ハインリヒ教なんだ私」




サンタンデールにそう言いながら首に塗り始めた


顔が近い、塗ってる最中獣耳族の女に「顔が赤いぞ大丈夫か?」と心配された、少し恥ずかしい気がする


「ハインリヒ教?聞いた事ないが?」

スパゲティモンスター教を馬鹿にしたくせにお前もマイナー教ではないか


「フフそうなんだ、でもなウチの両親もハインリヒ教でウチの村の出身者もみんなハインリヒ教なんだ」


「終わったぞ」

獣耳族の女は小さな箱をそっと閉めようとした

それでもパコッと音が鳴る


穏やかな静寂の中でその小さな響きは私の耳の奥に繰り返しながら入っていった


獣耳族は私から目を逸らした遠くを見るような、それでいてどこか懐かしい頃を話すような、そんな目で


少し、震えた声だった


「だからかな、村を出た途端周りの目が気になり初めた、貴方はどうしてハインリヒ教なの?ハインリヒ教は何をする?とか何とか、その内に邪教扱いされるようになった」


「両親と宿屋で熟睡中に近くでな大きな家が火事になったんだその時真っ先に私ら家族が疑われたんだ」


「………」


サンタンデールは何も喋らかった

その方がイケメンっぽいと確信に近いものが彼の頭の中にあったからだ、


「何とか容疑が晴れたもののそれから周囲の冷ややかな目線が続いてな、貴方達のような邪教徒がのさばるから私達クリア教徒が傷つけられるのよとか何とか言われて最後は石を投げられながらその村を出たんだ」


声は変わらないだが心の奥底から悲鳴のような、助けてと呼ぶ声が聞こえた気がした


「その後からかな、もし仮に邪教徒何か居なかったら存在しなかったら私達はもっと幸せになったのかなって、あの村の人達とも中が良かったのかなって、有りもしない幻想を夢見て。それが蟠りとなって私の中に残っていたのでしょうね」


「その…ごめんなさいね」


彼女は罰が悪そうな顔をしていた


「いいさ気にするなお前がくれた傷薬ですぐ治る怪我だったし」




「唾吐いたの」


「そっち!?」




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