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知らない顔が、こんなにも愛おしい(バイト先の先輩と新人)

一つ前の話の女の子サイド。

 思いのほか、可愛い人だなあと思った。

「行きましょ」

 腕を引っ張れば、

「お、おう!」

 わかりやすくドギマギするし。

「──おい」

「いやあ、シリーズの中で一番グロでホラーでしたね!」

「『ちょっとだけホラー寄り、シリーズの中ではちょっぴり異色』って言ったのは何処のどいつや!」

「ここの私ですねぇ」

「『めちゃ怖のはっきり異色』やんけ!」

 怖い映画を観て、ちゃんと芯から怖がるし。

「これ美味いな!」

「美味しいですね」

 特盛パフェに目を輝かせる様に至っては、まるで子どものようで。

 ほっぺたに、クリームまで付けている。

 これは、このキュンキュンは。

「母性の目覚めか、はたまた」

「ん? どないした?」

「いえいえ、何も」

 頬についたクリームを取ってあげたい。そう思う気持ちを抑え「クリーム付いてますよ」とだけ伝える。

 高鳴る鼓動に、やはり自分は本気でこの人のことを……と明確にするのは、ここでは一旦置いておく。

 新しいあなたを知れて、良かった。

 今はまだ、これだけで。


 END.





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