第二十話 どんどん大人になっていく美香子たちは嫌いですか?
前回のあらすじ
飲みまくって潰れた8の夜〜。
昨日はなかなか飲みすぎた気がする。
というか記憶がない。
一杯目ビールで乾杯したのは覚えてるんだが、、。
なんか匂う、、?
あぁ、、
春音さんゲロっちゃったか、、。
あんだけ飲めば、まぁ当然っちゃ当然か、、。
とりあえずベッドにかかってなかったから床だけ掃除しようか。
んでもって、春音パイセンに金貸した話したら作戦完了かな?
「春音さん。白湯持ってきました。
もうそろそろ起きましょう。飲み物を口にした方が少し楽になりますよ。」
少し苦しそうなうめき声が聞こえる。
でもしっかりと体を起こした。
「ゆっくり飲みましょうね。一気に行くと、胃が暴れると思うので。」
「すごく頭が痛いわ。
うぅ、記憶はあるから大丈夫そうね、、。」
典型的な二日酔いっぽいな。
私も少し体が重い、、。
ハル姉は自分がゲロったこと気づいてないのかな?
これは言わないのが良いのか?
「春音さん体調大丈夫ですか?
気持ち悪くありません?マーライオンもあそこまで行くと面白かったですよ。」
「嘘!?私マーライオンしてたの!?
掃除してくれたのね、、ありがとう。
というかどんな吐き方してたのよ私。」
実際ゲロったのはコップ1杯も無かったが、まぁ本人はわからないだろう。
「春音はいっぱい頼んだのにほとんど食べてなかったんですかね?私記憶が曖昧で、、。お酒だけ蛇口を捻ったみたいに、じゃーって出てましたよ。」
「ほんとに申し訳ないわ。私飲んじゃうと食べるのがちょっとになっちゃうのよね。ミカちゃんがいっぱい食べてくれて助かったわ。」
ハル姉は記憶があるみたいだな。
私変なこと言ってなきゃ良いが。
「とりあえず昼までダラダラしましょう。午後から少し日用品を買いに行きます。イオ○で大丈夫ですか?」
「わかったわ。イ○ンの帰りに海岸のオ○ヤで夕飯の買い物したいわ。イオンで買うと荷物が大変だもの、、。」
「わかりました。
では私は適当に魔導書でも読みます。」
昨日、中級編と上級編が読み終わったので、応用編の1と2を借りてきた。
MP最大値が増えたようなので、たくさんMPを使ってみようと思う。
幸いほぼ全ての魔導書が、応用編から薄くなっていく。
回復魔法も上級編に比べればかなり薄い。
2冊速読できたら嬉しいな。
そんなことを思いながら、一冊目が終わり、二冊目に挑戦。
あれ?
2冊読み終えたけど、なんだかんだMP結構あるな。クラクラしてこない、、?
もしかして、対人でレベルが上がった時って、魔獣の時より成長が大きいのか?
3冊目を持ってなかったので、図書館に向かうことにした。
昼までまだ時間がある。
図書館でMPが尽きるまで、本を読もう。
10分後。
「こんちゃっす!」
「ようこそ魔導図書館へ。ごゆっくりしていってください。」
「ムツミさん!私!成長しました!
大人の階段登りました!
もう立派な大人かもしれません!」
MP最大値が大幅に増加した。魔族として立派になった。ということに違いない。
「落ち着いてください。その言い方だと、初体験をしたような言い方です。」
「私のMPの最大値が大量に増えたんです!下手したら大人の平均値くらいまであるかもしれません!もう私は成人と言っても過言ではないですよ!」
「レベルがいっぱい増えたわけでは無く、一回で大量増加したんですか?」
「そうですよ?」
少し哀れむような、でもそれを隠そうとしてるような表情で、私に本当のことを教えてくれた。
「1レベルで大量にステータスが変化することがあるのは、幼少期から思春期にかけてです。それが来たのでしょう。いわば成長期ですね。
成長期が今始まったとなると、割と遅め?ですかね。つまり、大人になったわけでは無く、、その、、大人になるための成長期に普通の人より遅く入った、?ということになります。」
え、、。
私まだ成長期にすら入ってなかったの?
小学2年生だよ?
物覚えがいい幼少期。成長期が終わってステータスが増えたと思ったのに、まさかの逆?
「でも今まで春音と同じくらいずつ強くなったり、SPが増えたりしてたです。
つまり私の成長期前と、春音の成長期が同じステータスの伸び、、?ということですか?」
「いえ、春音さんはおそらくもう成長期が終わってます。大人です。」
私、ハル姉と同じ土俵に上がる前に、ハル姉に土俵卒業された!?
しかもハル姉はもうステータスの伸びが悪い状況、、?
だから魔導書の習得が困難になってきた、、?
全て繋がった、、。
「実は春音が最近魔導書の習得が失敗続きでして、もしかして、成長期が終わったからでしょうか?」
「それはないと思います。」
あれ?
「成長期が終わっても、ステータスが下がるわけではないので、習得率は変わりません。」
もしかしてハル姉、。馬鹿なだけ?
「ちなみに習得率が悪い時どうすれば習得できますか?」
「一番はその魔法を覚えてる人に教わることですね。」
なるほど。
「それは私が覚えて、ハル姉に教えるってのでも平気ですか?」
「平気のはずですが、、今から全部覚えるんですか?」
「流石に俺強系主人公じゃないのでそんなことできませんが、私が創造魔法覚えてる間、他の魔導書で息抜きしてもらいます。
1日2冊まで速読できるようになったので、1冊普通に読めば1日3冊読めます!」
「なるほど、それはいい案ですね。」
実用編と他の魔法との併用の本は飛ばそう。
ハル姉の為に、頭脳派まぞくになります!
1日3冊覚えれば、2日目には応用編も覚え終わる。
完璧だ。
「今日は私が創造魔法の入門編と初級編と中級編を覚えます。
MPはもう切れてしまったので、気合いで読みます。
その間春音にはなんの魔導書を読んでもらうのがいいと思いますか?」
「そうですねぇ、、。
遠隔爆発関係の魔導書を読んでもらうのがいいと思います。
遠隔爆発系は、創造だけでも作れますが、専用の魔法なら併用で威力アップになります!」
「わかりました!春音の為に頑張ります!」
これで今後の方針が固まった。
やはりスムーズに事が進むように計画を立てるのは良い。むしろ計画を立てないと私は何もやらないからな☆
あとがき
今回は第二十話なので、設定紹介です。
ミカコのステータス
現在近接適正40。中距離適正57。遠距離適正42。俊敏性115。MP75。HP101。SP90。
春音のステータス
現在近接適正92。中距離適正132。遠距離適正109。俊敏性71。MP83。HP100。SP90
ここに書いてあるMPはMP最大値が、全冒険者の平均を100とした場合の本人のMP最大値です。
ということで、ミカコは全体的に15近く上がってるのに対して、春音は3〜8くらい上がってます。
雰囲気的に感じて欲しいとこは、ミカコはレベル30くらいで春音はレベル25くらいってとこです。
高レベルになってもステータスの伸びは変わりませんが、レベルが上がれば上がるほど、次のレベルまでの到達時間が長くなります。
なので、早めにレベルを上げといた方が、後半の伸びの悪さに嘆くことは少なそうですね。
そして新たな設定解禁。
幼少期から思春期にかけて、ステータスの伸びがいい時期がある!
まぁ、大抵は5歳から15歳と言われてます。
春音は5歳から15歳(最近)まででしたね。
一方ミカコは、8歳でようやく始まりました。
これは遅いですね。成長期が短くなければいいのですがね。
この辺であとがきと設定紹介を締めようと思います。
仕事に行く電車の中、バスの中、昼休み、家での時間を使って書いてます。
誤字とか酷かったらすみません、、。