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後悔しているから、僕は全部殺す。  作者: 鬼羅
1日目、遊戯開戦。
1/39

ある晴れた日、血の雨が降っていた。



腹が、熱い……。

……逆に、徐々に体温が無くなってきてる……。

「……ぁ、ぇと……」

最後に……最期の最期に、言わなきゃ……。


「ごめん、ごめんなさい……」

ああ……待ってくれ。

謝るのは、お前じゃないんだ……。

「……さ、や……ごめ―――」






―――★―――






「あーおいー、そらー! ひっろがるうっみー! ぼっくっとー、きーみのーきょーーりー!」


……頭に、響く……。

喧しい……甲高い声だ。

どうにも、男のように聞こえるが……。


「どうもどうも、新たな死亡者君! 亡き者にされた気分はどうだい!?」

「………………?」

声を出そうとするが、声が出ない。

「っま、君の感想はどーーっでもいいんだけどさっ!」

……頭にくる物言いだ。


「あー、えっと……ああそうだ、名乗るんだったね、こういう場面って」

……よく見ると、声の主の姿が見えない。

それに、目も良く見えない……周りにかなりの人影がうっすら見えるが、それが本当に人影かどうかもわからない。


「アイアムザゴッド! いわゆる神ぃ! しかも皆大嫌いな死神様だ!」

……個人的に今嫌いになった。

「暇つぶし、的な!? 蘇り、的な!? 殺し合い、的なぁ!?」

……いい加減本題に入ってほしい。


「非業の死を遂げた皆に告ぐ! 不本意な死を迎えた者に告ぐ! 納得のいかない死に抗いたいお前に告げる!

よくある神様の気まぐれ! 暇つぶしに、君ら365人を適当に見繕った! ラッキー!

90日の間に生き残れ! それだけに1日前に戻してあげよう! 殺せば殺すほど巻き戻されるんDA!」


拡声器を口に当てているのか、ノイズのかかった声で周りの人間にそう叫ぶ。


……突拍子もない事を言っているが……だがどうも「ありえない」と切り捨てる事が出来ない。




なぜなら「あの時」の光景を、未だに鮮明に覚えているからだ。




今でも、すぐに思い出せる。

夢……では片づけられない現実味に、俺はさっきから刺された脇腹が痛むくらいだ。


「さてさてさーーって!! やっぱりこういうバトルロワイヤル物だとさ! 定番だよね! 武器! Weapon! Ability! 異能力バトル!

憧れたよねー! 憧れてるよねー! だからあげちゃおう! 椀飯振舞! 空前絶後! 最強最高! 人気絶頂! いえーー!!」


……武器?

そう言えば、上着のポケットに異物感がある……コレの事か?


「説明はめんどいんで、手に持ったら能力解る様にしたよ、かしこーい!」


……今は、触らないでおこう。

異能力バトル、多分露呈すると不利になる。


「さあ! さあさあさあさあ! 今から始めるぜ! とってもとっても素敵だぜ! 何てったって初めてだ! 愉快爽快期待してるぜ!

じゃあな! せいぜいハッピーエンドを目指しておくれよ! アディオス、アミーゴ!」




……目の前の景色がが、ゆっくりと滲んでいく。




……アイツの話しでは、殺すほど過去に遡れるらしい。

なら、俺が遡るべき日数は……2週間、14日前か。

生き残るだけで1日……となると、最低でも13人を……。






―――★―――






「……っ、と……」

少し立ち眩みに似た感覚を覚えながら、周りを確認する。

……森の、少し開けた場所……と言ったところか?


「そうだ、武器を確認するか」

周りに人もいないのを確認し、上着のポケットに手を突っ込む。




―――『青天(Blood day)

―――刃物型 所有者、安住 東輝

―――血を吸う十徳ナイフ、吸う程にアタッチメントを増やし、多様性に特化している。




……一気に、血の気が引く。

「ま、まさか……」

こ、これは……嘘、だろ……?


ポケットから出て来たのは、俺を殺した凶器だった。




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