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残りマナ0.003%、世界の家計簿を黒字化します~追放された元監査官の最適化無双~  作者: 青柳 玲夜(れーやん)
第三章:忘却の聖戦

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第5話:最適化の失敗——世界樹の悲鳴

 翌日。


 「前世の俺」は、最適化計画を実行した。


 世界樹のマナ循環を、完全に制御下に置く。


 無駄を一切排除し、効率を100%にする。


 その結果——


 世界樹が、悲鳴を上げた。



『警告:世界樹の異常を検出』

『マナ循環:完全停止』

『活性度:87% → 12%(急降下)』

『枯死までの推定日数:412日 → 3日(!)』



「何が起きている……!?」


 「前世の俺」が、叫んだ。


「計算では——こうなるはずが——」


「カイ!」


 若きレオンが、駆け寄ってきた。


「世界樹が、死にかけている……! お前の『最適化』のせいだ……!」


「馬鹿な……俺の計算は完璧だった……」


「完璧……?」


 レオンが、「前世の俺」の胸ぐらを掴んだ。


「お前の計算には、一つだけ——致命的な見落としがあった」


「見落とし……?」


「世界樹は、機械じゃない」


 レオンの目に、涙が浮かんでいた。


「世界樹は、生きている。命がある。心がある。お前は、それを計算に入れなかった」


「心……?」


「世界樹は、『無駄』を必要としていたんだ。人々の祈り、感謝、喜び——それらが、世界樹の『心』を支えていた」


「そんな……非効率的な——」


「非効率でも、必要だったんだ」


 レオンが、「前世の俺」を突き放した。


「お前は、数字しか見ていなかった。世界樹の『心』を、見ていなかった」


 「前世の俺」は——崩れ落ちた。


「俺は……世界を……殺してしまった……」


 世界樹が、ゆっくりと——枯れ始めていた。

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