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0話:プロローグ

 遥か昔、世界には4つの大陸が存在していた。

一つの大きな戦争の後、1つの大陸を残して全て海へと沈んでしまった。

人々はその一つの大陸に住む者と、大海原に住む者に分かれた。

大陸を追われて海上で暮らす人々は一つの都市を築きあげる事が可能な程、巨大な船を建造して生活を始めたのであった……



「にぃちゃん、歴史の本なんて読んでどうしたの?」

「いや、さっき荷物を整理していたらこの本が出てきたんだ。カエデも読むか?」

「いらない。それよりも今日は仕事があるって言ってたのにいいの? もうお昼の12時だよ」


車いすに乗った少女が特徴的な黒髪を持つ男に声を掛けると、返事をしながら男は何気なく手に取った『王族の歴史』と書かれた本をスッと本棚に戻す。

仕事に遅れていると思っている少女に安心をさせる様に少年は伝える


「今日は夜勤だから夕方に行けば間に合うんだよ」

「そうなの? それなら一緒にお買い物いきましょうよ」

「いいぜ。どこに行きたい?」

「ん~」


車いすの少女カエデが連れて行って貰う所を考えようとしたその時、地面が揺れ衝撃音が街全体に響き渡った。


「なっ、何!?」

「カエデ! 頭を下げてろ」


自宅全体がグラグラと揺れている中、少年はカエデに覆い被さり、天井からの落下物に対して警戒している。

2人は身を屈めながら時間が過ぎていくことをただ待つことしか出来なかった。


「揺れが収まったな。すまんが買い物は無しだ」

「せっかくお出かけ出来ると思ったのに~ でも仕方ないよね」

「また次の休みに連れて行ってやるから我慢しろ。それよりもカエデ避難するぞ」

「はーい」


二人が話していると街中に放送が流れ出し、街の至る所に設置された赤いランプが事態の深刻さを表すかのように光始める。そして近隣を守る警察組織が振動が収まると同時に一斉に行動を開始した。


「民間人はお近くの避難シェルターに退避を! 軍務関係者は南軍港へ!」


放送を聞きながら、少年は非常時に備えている鞄を取り出し、車イスのカエデを安全に家の外へと連れ出す。街中がグラグラと揺れており、周囲の警戒を怠らずにカエデを車へと連れていく。


「にぃちゃんは港に行くの?」

「あぁ、仕事だからな。」

「大丈夫だよね……」

「当たり前だろ。俺は整備士だから戦場には出ないから安心しろ」

「本当? シェルターで待ってるから絶対に迎えに来てね」

「あぁ,心配しなくていいぞ」


赤いランプ、揺れる街、避難する人々の声を聴きながら車は避難所へと進んでいく。

街の人々は避難に慣れているのか、スムーズに車で移動が出来る。地面はグラグラと定期的に揺れているが皆手慣れたものである。


「シェルターでは大人しくしてろよ」

「にぃちゃん、私もう12歳だよ。いつでも大人しいよぉ」

「シェルターで他の人と仲良くやるんだぞ。ほらこれ荷物だ」


避難用のカバンをカエデの膝に乗せて駐車場から避難口まで連れていく。


「あとは大丈夫。一人で行けるよ」

「気をつけてな」

「はーい」


カエデがシェルターに入っていく姿を見ながら再び車に乗る。一仕事するかと呟きながら、エンジンをかけ出発をする。





久しぶりに書いてみたけど何処まで続くか分からないぜ

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