たこ焼き器なしでは二度と作らない。うん。メンドイ。
どうせ誰も読みはしないだろうと軽い気持ちで投稿したこの小説が…書き始めてからとうとう5ヶ月になるのか…早いな…そして飽きっぽいのにここまで続けられるとは思いもしませんでした。皆様、いつもありがとうございます。これは…今年中に1500ptいけちゃう…かも⁉
はい。たこ焼きをたこ焼き器なしで作ろうとしている無謀女子の私です。
はい。状況は説明した通りです。たこ焼き器なしでたこ焼きを作ろうとしているのです。魔法でゴリ押ししてになりますね。いや…ホットプレート自体はまぁ、それっぽい魔道具があるんですよ。カスタマイズ効かないけども…ま、今回はそれ使わず魔法使って調理ですが。大丈夫です。とあるお料理チャンネルで履修済みですのでタコの茹で方も心得ています。まず初めにタコのぬめりを…おや?このたこぬめってない…?えぇ…?それならそれでいっか。ぬめり取りとかめんどくさいし、やらずに済むなら手間が減っていいし。
今回は豪勢に一匹まるごと茹でます。というかまだ生きてますし、一旦〆ますか。ていっ。これでよし。それではまずは用意しました鍋に水を溜め…沸騰させます。沸騰したらタコをいれます。これで茹でダコ完成〜。前世と同様に茹でたら全身真っ赤っ赤〜♪
「おお…茹でた途端にこいつ真っ赤になったやん。ほ〜、キレイな赤色や〜。」
「確かに宝石…とは言えないがキレイな色艶だ…」
ああ、なんか増えるって言ってましたね。それは良いんですけど、調理も見るんです?…見世物じゃないんですけどねぇ…いやでもこれから私がやろうとしていることってまんま見世物か。じゃあ邪魔さえされなければいいや。
さてさて…まぁ、パフォーマンスとして全身茹でただけなんで実際使うのは足だけなんですよね〜。グッバイタコヘッド。案外脆いので手で引き千切りま〜す。
「ウワッ、あの娘平然と頭を手で引き千切ったぞ…?」
「まぁまぁ…冒険者の方だろうし、これくらいは普通かもしれないよ。」
外野がうるさいですね…そして美少女を前にドン引きとは何事ですか。とにかく、頭グッバイしたらお次は口もグッバイ。とりあえず内蔵を取りだし風魔法で足を一口大にバラす。う〜ん。人数多そうですし、作れるだけ作りましょうか。なくなり次第完売ということで。売り物ではないですけどね。
「鮮やかな切り方だな。」
「完全に魔法の使い方を間違えてそうやけどな。」
「いやあれは芸術点高いよ。相当な修練の証だよ。魔法をこんなことに使えるということは逆に言えばここまで使えるように制御をしているということだからね。」
「趣味が美術全振りのお前さんが言うやし、相当なんやろな。」
観客店員三人組はのんきな会話してますねぇ。もう観客ABCって呼ぶことにしましょう。リーデは基本は未知の料理に遭遇した場合はじっと観察するからなぁ。相手が私だと特に。
「まだなのか!だぞ!もう既に美味しそうなんだぞ☆」
まだですよ〜。ピーネ、まだまだ待っててね〜。
「分かったんだぞ☆」
具材の用意も出来たし、作っていくぞ〜。粉は…まぁ、小麦粉(薄力粉)あるのでそれで卵だのなんだのを混ぜて〜、とりあえずそれっぽい生地完成ですね〜。さて…どう整形していこうか…やっぱ結界かなぁ…熱を通すようにして…傍目から見たら浮いてるように見えるだろうけど…今更ですかね。それではたこ焼き器イメージして、結界を軽〜く貼って、…何個一気に焼けるようにしようかな?縦4×横6の24個で良いかな。生地の入ったボウルも魔法で持ち上げて…まずは生地を半分入れて、タコ足をぽーい。タコ足を入れたら生地を上から追加で掛けて…あとは、綺麗な円になるように魔法で操って…全部同時に焼いているからこそ出来る魔法での荒業ですね。
「おお…ええ匂いやん‼まさか、あの海の悪魔がこうも変身するとは思わんかったで。」
「これは…!結界を使って焼いているのか!そのおかげで一寸のズレもなく綺麗な球形をしているね…‼羨ましい魔法の才だな〜。」
「もう待ちきれないが…まだこれで完成ではなさそうだな…」
そうですね。観客の人Bさん。まだソースがまだです。そろそろ焼き上がるので…あの船みたいな形のたこ焼きの器を即興で作ったのでそれに入れて…最後にソース掛けて鰹節を掛けて…とりあえずまだまだ欠陥ありきですが、一応はたこ焼きの完成です!爪楊枝も植物魔法で作ったのでちゃんとお付けして。
「出来ましたよ〜。めっっちゃ熱いので気を付けてください。生地がある限りはじゃんじゃん焼くので気にせず食べてくださいね〜。」
「ほほぉ…うまそうや…‼ほな‼いっただきま〜あっづぅ”⁉」
私今、熱いって言いましたよね?人の話は聞きましょう?まぁ…当然のリアクションっすね。
「どれ、僕も一つ…フー、フー。…うん美味しいね。複雑な味わいがしている。生地自体は柔らかでトロトロだが、中にあるポリプス…いやタコの足がいい存在感を放つ…これはなかなかやめられない食べ物だ!」
あ、観客Cさんもとい芸術家っぽい人はまだ理性的ですね。そして観客Bさんは無言で食べているよ…熱くないんです?
生地は…うん。まだまだありますね。観客Aさんが卵を思ったよりも多く持ってきてくれたのでまだまだ余裕ですね。タコ足も…まだあとざっと数えた感じ100個くらいはいけそうです。まぁここまで来たらもう放置しても魔法は動作続けるので合間合間に私もつまむとしますか。ハムッ…うんうん。おいしい。多分10年ぶりの思い出補正込でだけど。でもなんかこのたこほんのり甘い…気もする。ありがとう異世界タコさん。多分地球のタコでは一匹まるまるでも120個ほど作ることはきっと出来ないでしょう。やったことないのでもしかしたらイケるのかもしれないですけど。
「…ご主人さまは一体このような知識をどこから得ているのでしょうか…しかし美味しいですね。これは今まで避けていたのが馬鹿みたいです。」
リーデもご満悦のようで…まぁ、知識の出処は秘密☆いつかは教えるかもだけど、流石に信じてはもらえなさうだしね。
「リン!我にも食べさせて欲しいんだぞ☆」
はいはい。じゃあ、雛鳥さんお口開けて〜。ぽいっと。
「美味いぞ☆タコってやつはこんなにも美味かったんだな!もっと食べたいぞ!」
お口に合ったようで何より。…ピーネは熱くないらしい。
「火にも水にも強いんだぞ☆」
なるほど。っと、そうこうしてたら人が集まってきましたね…予想してましたが。
「なんかいい匂いだな。」
「ポリプスを使ったやつらしいぞ?」
「あの海の悪魔をか⁉…でもめちゃめちゃいい匂いで…正直腹が減ってどうにかなりそうだな…俺も貰えねぇかな。」
「あんたらも食ってくれや‼めちゃめちゃ美味いで!ポリプスだって食えるんやで‼」
「「「…ゴクリ。」」」
「な、なぁ!俺にもくれないか⁉」
良いですよ〜。美味しいものは皆で食べてこそですからね〜。
「あっちぃ!けどうめぇ〜‼」
「俺にもくれないか!金も払うぞ!」「私にもほしいわ!」
まぁ、今日限りですし〜、お金は取りませんよ〜。…一匹に対して総勢…20人くらいは来たんじゃないですかね?すぐに完売してしまいました。
「お嬢ちゃん!良いもん食わしてもらったわ!ありがとうな!…よかったらなんやけど…さっきの”たこ焼き”のレシピを教えてはくれないやろか…?いや!無茶を言っている自覚はあるで!相応の報酬も払う!今までは捨てるしかなかったポリプス…いや、タコは漁師たちにとっても収益が下がる要員やったものが、報酬に変わるようになるんや!これは革命やで!だから…お願いや!」
「あ、良いですよ。全然。むしろ広めてってください。ただ…球形にしようと思ったらそれ専用の調理器具が必要ですけどね。」
「せやろな…まぁ、簡単に了承されるとは…ってええんか⁉おじさんが言うのもアレやけど…良いのか⁉一財産築けるんやで⁉」
「料理のレシピって独占しても良いこと無くないですか?そりゃ道具とかなら分かりますけど…料理の場合はむしろ積極的に公開したほうが発展するし、何よりも多くの人に味わって貰えるじゃないですか。なのでレシピは差し上げますよ。まぁ…再現するにも器具は必要だし、技術もいりますから一朝一夕では出来ないでしょうし…それを考えたらまぁ…正直お礼してもらわずとも良いです。それでも何かお礼がしたいとおっしゃるのならば是非とも渡したレシピでたこ焼きを作れるようになってください。で、それを私に食べさせてください。」
「神や…‼女神様がおる‼うし!お嬢さん…レシピ、頂戴致しますやで。おじさんなんとしてでもたこ焼きをマスターしてお嬢さんに振る舞ってみせるやで!…作業工程もある程度は見ていたし、なんとかできそうやし、知り合いに頼んで器具も作って貰えば…いけそうやで!」
大げさな…神ではないですけどね…まぁ、頑張ってくださいね。応援してます。あ、でも名前知らないね。聞かないと分かんなくなっちゃう。
「分かりました。これ、レシピです。即興でまとめたのでちょっと読みづらいかもですが…おじさんがたこ焼きマスターしたら食べに来ます。なのでおじさんの名前を教えてください。次来たときに分かるように。私はリン。彼女はリーデ。冒険者です。」
「せやね。おじさんはアントンや。待っててくれやで‼」
わーい。これでまたグルノーミンの街に来る楽しみが出来ましたね〜。たこ焼き広まれば私が作らずとも良くなりますし、ウィンウィンですね〜。というか、結局ミチルちゃんは来なかったですね〜。もったいない。
ーアントンのおっちゃんが必死こいてたこ焼きをマスターした結果、数年後にはグルノーミンでたこ焼きが新たな地域グルメと化し、噂を聞きつけた様々な観光客を呼ぶことになるのだが、それはまた別のお話ー
なんか長くなってしまったぞ。ミチルちゃんは宿でドードルで色々調べ物をしていました。それも夜まで。研究者気質かな?次回は…刺し身食べようぜの回…かな?あ、そうだ。もうね、作者自身が忘れそうなので先に言っておきます。ライムちゃんは1日目終了時に家に戻ったときにお家でお留守番になりました。…普通に忘れてたんだよね()申し訳ない。




