あ、死ん・・・(ミチル視点)
引き続きミチルちゃん視点です。
な、なんとか生きてる…ハァ…まさかいきなり落とされるとは…ハァ…思わ…なかった…ハァ…
やばすぎるよ…あの人…いきなり…落とすなんて…ただのミーハー女子には…きつい…ゼェハァ……ここはどこなんだろう?森…だよね。うん。定番中の定番だ。まぁそりゃそうだよね。いきなり街の近辺に現れても不審なだけだし。そうそう、私の今の格好は制服のまんまなんだけど…明らかに異質だよね…その辺の気がきかないんだ、神様って。持ち物は…学生鞄はあるけど…中身空っぽだし。どうしろと?
…ここで怒ってもしょうがないし、ステータスの確認でもしようかな。えーと、どうすれば見れるのかな?
「ステータスオープン」
あ、正解だったみたい。一発で当たった。
【名前】ミチル=ハナサキ
【性別】女
【種族】人間
【年齢】16
【称号】異世界転移者
【レベル】1
【HP】20/20
【MP】100/100
【スキル】
・鑑定・収納ボックスLv.1・高速詠唱・生活魔法
<パッシブスキル
・言語理解・全魔法適正
〈ユニークスキル〉
・ドードル
おお、流石異世界。近未来感あるウィンドウだ。それにしても、うーん…比較対象がいないから、ステータスが低いのか高いのかよくわかんないよ。魔法はちゃんと使えるっぽい。あと、ドードルって何よ?
【ドードル】ミチルのユニークスキル。あらゆる事を検索できる。つまりGoo○le。ただし、目の前の物の情報を読み取るのは鑑定のほうが向いている。
いやいや、これ不味くない?確かに生きるための知識がほしいとは言ったけどさ…大丈夫?私謎の圧力で消されない⁉
ハァ…そういえば、神様は優しい保護者も付けるって言ってたけど…本当かな?周囲には人っ子一人いない…みたいだけど。あ、もしかしてすぐ近くに街が有って、そこにいるのかな?…そういえばまったく特徴を聞いてないよ…どうしよう。街に入れても路頭に迷いそう…というかそもそも私街に入れるのかな?身分証明なんて出来ないし、お金も…無いし。なんならこの森から出られるかすら分からないよ…(´·ω·̥`)
でも、そんなこと言ってられない、よね…保護してくれるような人を探すにしろ、街に行ってみるにしろ、動かないといけないけど…どっちに行けばいいんだろ…?そもそもここが街の近くである保証も無いし、やっぱり動かないほうが…でも、野生動物は居るだろうし、とりあえず気をつけて周囲を散策してみようかな。
そう思った矢先の事だった。近くの草むらからガサガサという音がした。
ー何⁉何か居るの⁉ー ど、どうしよう。魔物であっても動物であっても戦えはしないよ⁉私‼平和な日本で暮らしていた高校生だったし、運動神経良くないし、逃げられる自信も無いよ…そうしている今も草むらはガサガサ落とし続けてるし…
そんな硬直した状況がほんの1,2分程続いた頃になってようやく音の主が姿を見せた。
ーそれは…非常に大きな狼だった。それも私の何倍も体躯が大きい狼がー
ヤバイヤバイ‼い、今すぐに逃げないと…‼頭ではそう分かってるのに…足が…動かない…‼生まれたての子鹿のように足が震えている。もしかしたらまだ気づいてないかもなんて私の淡い期待も狼が顔をこっちに向けた時点で砕かれてしまった。終わった…もう、逃げられない…
狼は尚も私の方にゆっくりと寄ってくる。静かに、まるで得物を狩るようにかそれとも弄ぶかのようにゆっくりと。多分今の私はまさに蛇に睨まれた蛙のような状態だろう…私の心臓は今もドクンドクンと速く動き続けている。早鐘を打つかのように震えていて…
ー逃げろ。逃げてこの場から生き延びろーそう告げているみたい。だけど無理…みたい…腰…抜けちゃった…逃げるどころか最早立つことすらままならない。
誰か…助けて…!ここには誰も居ないんだから物語みたいにヒーローに助けられるとは思っても居ないけど…それでも助けを願わずにはいられないよ…
日本では親不孝な娘で、せっかく第二の人生を生きるチャンスが与えられたのに、それすらもすぐに失おうとしている私は、なんて、滑稽なんだろう。
ああ…もう目の前まで来ちゃった。そして狼が片足を振り上げて…
ー殺される…嫌だけど、それでもせめて死ぬなら一思いにーそう思って目を瞑ったんだけど…おかしいな。いつまでも何の衝撃もないんだけど…ふと目を開けた。
そこには、煌めくような眩しい銀髪を携えた女の子かな?があの大きな狼の片足を受け止めていた。すごい。そしてその子が狼を弾き返して振り返ってこう言った。
「大丈夫ですか?お姉さん。」
「えっと、はい。」
「私の後ろに隠れていてくださいね。」
少女は優しく私に笑いかけてくれた。
ー顔もすごい美少女だ。やっぱり異世界なだけ有って顔面偏差値高い…そんな現実逃避をしているわけだけど…も、もしかして迎え撃つの⁉危ないのに…!ー
「ふぅ…リーデは周辺の警戒をよろしく。ライムちゃんは彼女を守ってあげてくださいな。」
「分かりました。ご主人さま。でも、手を貸さなくていいんですか?」
「うん。狼なら増援呼んでもおかしくないし、そっちよろしく!」
「お任せくださいな、ご主人さま。」
助かった…ってことで良いのかな?この少女は何者なんだろう。金髪なメイドさん?を連れているけど…狼に一人で立ち向かうなんて…近くにスライムが…あ、守って…くれるの?ありがとうね。この子も彼女たちの仲間なのかな。
「さぁ、始めようか。覚悟は良い?犬っころ。」
危うく脱線してリンちゃんたち出ずに終わるところだった。良かった。無事に出せて。リンちゃんは今狼に怒っていますので…ちょーとお口が悪いですが…え?なんで怒ってるか?それは次回で。
次回はリンちゃん視点に戻ります。それではヽ(^0^)ノ




