「ナポレオン」
「ナポレオン」
最近、クリストファー・ノーランの新作「オデュッセイア」の予告編をユーチューブで見た。見た感じだと昔読んだ原作に忠実そうな感じだった。原作で印象的だったのは食事シーンの多さだ。人間である限り一日に最低一回は食事するはずだがここ最近のアメリカ製アクション映画はそういう分かり切ったことはいちいち描かないで上映時間を短縮する傾向が強いが、紀元前のギリシア製叙事詩では、そういう分かり切った描写を几帳面にしつこく描写する。食事シーンが多い割にそのメニューは完全ワンパターンだった。肉と酒、それだけだ。ご飯もパンも野菜もフライドポテトもデザートもない。ただひたすら毎回、焚火で焼いた牛肉と酒だけ。そういう食事シーンもきちんとクリストファー・ノーランは忠実にやってんのかなと気になった。
ネットでは「オデュッセイア」の予告編における衣装がしょぼいという意見で話題騒然である。紀元前8世紀(今から2700年くらい前)にホメロスがそれ以前の時代設定で描いたギリシャ神話を原作に描いた叙事詩の時代の人々が現代人の感覚からしてそれほど豪勢な衣装を実際に着用していたかどうかを考えれば、それはいささか疑問があるのではと思いつつ、そのような意見を傍観している。一方、衣装については全く批判は無かったがいまいち評価が高くないリドリー・スコットの「ナポレオン」を久しぶりに再見している最中だ。こういう権力者のライズ・アンド・フォールという普遍的な物語はどうしても好きなのでお気に入りの映画だ。フランス人の皇帝をアメリカ人がアメリカ英語で演じている以外は衣装も凄まじく豪華だし、まあまあ史実に忠実なほうだろう。知らないけど。「ナポレオン」も食事シーンが多い。映画の食事シーンが好きなので、そういう点でもポイントは高い。こういう冷蔵庫の無い時代、いかに皇帝と言えどもどの程度のメシを食っていたのだろうかと何となく気になる。多分新鮮な肉は入手困難なはずだから、あらかじめコンフィ(油で肉を煮る保存食)にした肉を直前に焼いて食べる感じとかだったのかな。




