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プロローグ 天翔ける騎士

 騎士が空をける。甲冑が日光を受けて輝き、風で金髪が揺れる。その顔は鼻筋が通り、端正であった。


 空気抵抗を減らす為、脚を閉じ、手を僅かに身体にわせる姿は、まるで天使のよう。しかし、その表情は硬い。


 騎士―ソフィア・アイメルトは、手足を広げる。そして、建物の屋上へと着地。目の前に広がるのは、視界を埋める土煙と破壊された街。土煙の奥、何かが轟音をたて、近づいてくる。


 ソフィアは、天使でも妖精でもない。空を駆けているのではなく、とある術を使い、磁力を発生させ、強引に浮かんでいるのだ。そして、何より―


 ソフィアの武器は、弓矢しかない。それで、目の前に迫る巨大な敵と戦わなければならないのだ。


 土煙が切り裂かれ、黒い塊が見える。怪物の姿は、余りにも大きかった。怪物と目が合う―ガラスの球のような瞳がソフィアを睥睨する。ソフィアもアイスブルーの瞳で、怪物を睥睨する。


 来い―


 ソフィアは、弓を構える。

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