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別ルート 4-9.から もしも妊娠していたら

スティーブと電話をして少ししてから、私はアメリカに来ていた。


ライブの打ち合わせなどをする為だ。


「ソフィア、会えて嬉しいよ。」


「私もよ。スティーブ。」



みんなの前で、私達は何事も無かったかのように接した。



2人で動画を撮って配信したり、テレビ出演したり、SNSに投稿したり、インタビューに答えたりした。


「イタリアと日本でデートしてたよね?2人はついに付き合い始めたの?」


と聞かれても


「私とスティーブは仲のいい友人よ。」


と私が答えて、


「残念だけど、ずっと僕の片想いなんだ。」


とスティーブが答えて、会場が沸いた。




アメリカへ来てから10月の終わり、私は生理が遅れていることに気がついた。


恐る恐る妊娠検査薬を使うと陽性、どうすればいいかとても悩んだ。


私は周りに妊娠がバレないようにいつも通りに振る舞いながら、悩んでいた。


スティーブに言うのも勇気がいる。



11月1日、ついにスティーブとのコラボ曲であるクリスマスソングがリリースされる日、私達はテレビ番組でライブをした。


凄く盛り上がって、その時だけは悩みも忘れて最高の気分だった。


でも、その後にスティーブがサプライズで新曲をその場で披露し始めて、凄く驚いた。


私に対しての謝罪の歌だとすぐに気づいた。



テレビ出演が終わった後に


「さっきの歌、凄く驚いたわ。」


「心の底からソフィアに謝りたかったんだ。」


「でも、凄く素敵な曲。」


「ありがとう。本当にごめんね。」


「スティーブは謝ってばかりね。」


「本当にごめん。」


「ほら、今も謝ってる。もう、許すよ。あんな素敵な歌歌われて、許さない訳にもいかないから。でも、無かった事には出来ないから。」


「それはもちろんだよ。本当にありがとう。許してくれて、凄く嬉しい。あんな馬鹿なことは二度としない。」


落ち込んでいたスティーブが凄く嬉しそうにする。



妊娠してる事を彼に伝えなければ…


「ねえ、スティーブ。」


「どうしたの?」


「私ね。」


「うん。」


「あのね…」


どんな反応されるかと思うと怖くて、なかなか言い出せない。


「ソフィア?」


「私…」


「ソフィアが悩んでる事があるのなら、何でも言ってよ。僕で良ければ何でも聞くし、僕にできる事なら何でもする。」


「ありがとう。私ね、妊娠したみたいなの。」


スティーブは驚いた顔で固まった後、本当に嬉しそうな顔をした。


「え、本当に?僕の子供…だよね?そんな奇跡だよ。お腹触ってもいい?」


スティーブの喜びように驚いていると、スティーブがハッとして


「あ、でも、ソフィアは、これから高校、仕事に影響が出ちゃうよね。どうしよう。1人ではしゃいで、本当にごめん。」


急に落ち込んでいた。


「そうだね。正直、どうしようか凄く悩んでる。」


「僕としては、ソフィアとの子供が欲しいけど、ソフィアの意思が一番大切だから。それに無理矢理されて、できた子供なのに、産んで欲しいだなんて言う権利は僕には無いよ。でも、もしも産んでくれるのなら、僕は全力でソフィアと僕たちの子供を支えると約束する。」


「まだ病院に行く勇気も出てないの。スティーブに話すのも、勇気が必要だった。」


「そうだよね。ごめん。」


「お腹の中に赤ちゃんがいると思うと、凄く愛おしく感じるの。中絶したく無いって思っちゃう。でも、高校と仕事のことを考えると中絶するしか無いのかなって。」


「僕はソフィアに凄く酷い事をして、辛い想いをさせた上に、また辛い思いをさせてしまってごめん。でも、まずは一緒に病院に行って欲しい。」



私とスティーブは、マネージャーにも相談しながら周りにバレないように細心の注意を払いながら、病院へ行った。


エコーで見ると、まだ凄く小さいけれど、赤ちゃんは一生懸命に生きている事に感動して、愛おしく感じた。


産みたい、この子を守りたい、この子に会いたいと強く思った。


スティーブはエコーの画像を見て「ああ、なんて愛おしいんだろう。」と感動していた。



中絶するのなら早い方がいい事を説明されて、中絶手術の予約をするか聞かれたけど、予約をしたくなくて、また来ますと言って帰った。



「スティーブ。私、この子を産みたい。」


「ソフィア。」


「一緒に育ててくれる?」


「もちろんだよ。ソフィア。ありがとう。本当にありがとう。」


スティーブは泣きながら、ありがとうと何度も言っていた。


「僕の家族に会ってくれる?僕も、ソフィアの家族に一緒に会いに行きたい。」


と言われて、予定を立てる事にした。



私はつわりの症状に苦しみながらもライブ、テレビ出演を精力的にこなした。


11月、12月は私が主演のミュージカル映画の上映、ワールドツアーライブ、テレビ出演、定期テストなど、目の回る忙しさだった。


日本でライブした時は、三条達も見に来てくれた。



私の両親に、私の母はスティーブのファンだけど、スティーブと2人で妊娠を告げると、まだ若すぎると両親から怒られた。


「ソフィアは悪くありません。僕が無理矢理してしまった事です。それでも、ソフィアは出産すると決意してくれました。僕は全力でお腹の子とソフィアを、支えると誓います。ソフィアが18歳になったら結婚したいと思っています。必ず幸せにします。」


スティーブの言葉に両親は凄く怒っていたけど、最後は2人の好きにすればいいと言ってくれた。



スティーブの家族は私のファンで、私と会えた事に喜んでくれたけど、妊娠とスティーブがした事を伝えたら、物凄く謝罪されて、それでも孫ができる事は嬉しいと言ってくれた。



三条に、妊娠した事を伝えると、凄く落ち込みながら私の事を心配してくれたけど、お腹の赤ちゃんが愛しおくて堪らないと話すと、おめでとうと言ってくれた。


「僕は、何があってもソフィアの味方だから。ソフィアとお腹の赤ちゃんの幸せをいつも願ってる。本当は僕がソフィアを幸せにしたいけど、それは叶わない夢みたいだから、何かあったらいつでも頼って。」


三条はいつでも優しくて、私は思わず涙が出た。




11月、17歳の誕生日はライブ中にスティーブが「ハッピーバースデートゥーユー」をサプライズで歌ってくれた。


観客も一緒になって歌ってくれて、忘れられない誕生日になった。


そのまま、私の前で跪いて指輪をポケットから取り出し、


「ソフィア、君を愛してる。結婚してくれる?」


と言われ、物凄く驚いて涙が出たけど、


「はい。私も愛してる、スティーブ。」


と答えて、2人で抱きしめ合うと、観客から大歓声が上がった。


「ソフィアが僕に愛してるって言ってくれるの初めてだよね。僕は本当に幸せだ。僕の人生を全て君に捧げるよ。」




クリスマスソングは想像以上の大ヒット曲になり、世界で一番売れた曲になり、クリスマスの定番曲になった。


17歳と19歳で婚約したトップスターの私達は、世界中で注目された。


若すぎると言う声も多かったけど、私の18歳の誕生日に結婚、挙式をするために準備を始めた。


出産予定日は来年の6月、結婚、挙式は11月と慌しくなった。


スティーブは、私の体を気遣ってくれて、つわりで辛かったけど、何とかライブやテレビ出演も乗り切る事ができた。


こんなに若く結婚するのは、妊娠してるのでは?とインターネットで騒がれてしまったけど、妊娠の公表は年が明けて安定期に入ってからする事にした。



年越しはニューヨークのカウントダウンライブに出演し、11月から歌手として最高のパフォーマンスができた事に、スティーブと2人で凄く喜んだ。



「ハッピーニューイヤー!」


年越しの瞬間、凄い高揚感の中で、スティーブと抱きしめ合ってキスをした。


「愛してる、ソフィア。」


「私も愛してる、スティーブ。」



日本に帰り、高校に妊娠している事を伝え、高校3年生の4月からは1年間休学する手続きをした。


三条以外の友達にも妊娠した事を伝えると、突然の私とスティーブの婚約、妊娠に凄く驚きながら、「おめでとう。」と言ってくれた。



SNSに、私が妊娠してること、6月には出産予定日、11月には18歳の誕生日に入籍、挙式をする事を載せると、多くの祝福のコメントが来た。


早すぎると言う声も多かったけど、それでも私は子供に会える喜びが大きかった。



6月、出産した娘は、驚くほど可愛くて、私とスティーブは、生まれて来た娘にメロメロになった。


スティーブも私も、仕事をせずに育児に没頭した。


怒っていた両親も、娘を見たらすぐにメロメロになっていた。



11月、私とスティーブはたくさんの人に祝福されながら、結婚した。


4月からは、高校に復学して、スティーブとは遠距離になってしまったけど、大学はアメリカに進学し、アメリカへ移住して一緒に暮らすようになった。



お互いに歌手としてヒット曲を出し続けて、私は女優としてもたくさんの映画に出演した。


私が17歳、スティーブが19歳で娘を授かったけど、大学を卒業した後に更に三人の子供も授かり、私達は死ぬまで幸せに暮らした。

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