↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボクの異世界侵略記  作者: チカさん
第2章 少年期編
32/93

2-10 ボクは、帰って来た

1ヵ月連続投稿成功。

ストック枯渇状態ですが、本日もよろしくお願いします。

「今年もありがとね、助かったよ。じゃあ春にまたね」

「ラックは弓の練習を頑張ってくれよ」


今年も畑の手伝いが終わり家路についた。

替刃は時間が少なかったため春には足りなくなると思われるので、春に1度持ってくることになり、残り2台の本体もその時に納品だ。

新人養鶏猟師ラック君は来年以降のため養鶏のメインウェポンたる弓の練習が言い渡された。聞いた話だが、ラックの弓の腕は壊滅的。と言うわけではなく単純に筋力が足りず弓が引けなかったらしい。

弓を前世今世通してまだ持ったことがない俺にはへー弓ってそんなに硬いんだって感想と、家の近くに弓練習できるような場所あったけ?という疑問しかでてこなかった。



 祖父母宅へ向かうときにはリヤカーで眠っていたため気付かなかったが、帰りは徒歩であるため町中の雰囲気が去年と違うことに気付いた。

殺気立った雰囲気が辺りから漂ってくる。

武器を装備している者、統一性のある服装をした者達。

そして血の匂い。・・・これはそこが肉屋だからか。


他にも巡回している兵士の数が多いし、いつもそこら辺を走りまわっている子ども達の姿が見えない。

あの御触れの影響は一時の混乱だけじゃなく、こういうところにも表れているのか。来年夏の本番(都市奪還作戦)始動後には一体どうなってしまうのだろう。

去年までの状態に戻るのか、それとも今の状態のままなのか、はたまた更に悪化するかもしれん。

住人の数は減るだろうから間違いなく活気自体はマイナスになるだろうけどな。



 北区から西区に近づくとさらに雰囲気が悪化した。元々西区は血気盛んな者が多いらしいから仕方がないが、


はっ、殺気! バッ!


なんてありそうな場所に昇格を果たしている。

気配とかって他者からでる電磁波を感じ取ってると言われてるが、多分ここら辺ではドバドバ放出されてるんだろうな。


とか益体も無いことを考えながら西区から南区になるとまた雰囲気が和らいできた。

だが見慣れた南区ではないことを忘れてはいけない。

巡回中の兵士は多いし、強面の店員や今まで女性が店番だった店が男性に代わっていたりと身近な場所なだけに変化が目立つ。



 うちのアパートメントまで帰ってこれた。

1階で大家さんや住人と帰ってきた挨拶と世間話をし、ようやく家に到着だ。


約2週(30日)間ぶりの家は相変わらずで、

「やっぱり家は落ち着くなー」

「なに年寄りくさいこと言ってるんだ」

むー、ラックにはこの素晴らしき場所が分からないのか、このお子ちゃまめー。


帰ってきて早速だが、部屋の掃除をして悠々自適に眠ろうかなと、意気揚々と部屋へ入ろうとして、


「じゃあウィルお願いねー」

「・・・・はい」


実を言うと、1階での挨拶アンド世間話時にあれの注文が入っていたことを聞いた。これでは気になって部屋の掃除をして悠々自適に眠る計画に亀裂が生じるため忘れていたのに。・・・母よ、余計なことを。そんなことだから最近小じ・・・コホン。相変わらずおきれいですね、2児の母とは思えません。


俺の思考を読んだのか、不穏な空気が流れてきたため思考の強制変更を施し部屋に逃げ込んだ。


それにしてもあれって結構売れるな、やはり価格設定が良いのかな?

俺のお小遣い供給源だから作れば作るほど手元に入ってくるお金が増えるのはいいことなんだけど。


そんなことを考えつつ部屋の掃除をしていると母が部屋の扉を開けて、

「ウィルー、ニック君とトリアちゃんがお手伝いに来てくれたわよー」

なに、2人が手伝いに来てくれただと。やはり俺の普段の行いの効力か。

ふっふっふー。


「分かった。すぐそっちに行くよ」

掃除の手を止め、2人の応対に向かう。



「やぁ2人とも手伝いに来てくれたんだって」

2人の装備はこれから戦い(掃除)に挑む戦士(清掃員)の出で立ちだ。


「うん。早く宿題を見てもらいたいからね」

ニックよ、言うことは建前だけにしようね。そうしたら美談なのに。


疲れ果てて帰って来た少年が1人、その哀愁漂う後ろ姿を気に留め手伝いをかってでてくれる2人・・・・短編小説くらい書けそうだ。


とりあえずさっきの言葉は頭の片隅に置いておくとして、

「2人ともありがとね、じゃあさっそく・・・



2人手が増えたことで、部屋の掃除に加え布類の洗濯、そして今は部屋の換気中だ。2人にも送風の魔術が使えるようになってるから楽だな。魔力量の関係で完全に代行できるわけではないがそれでも助かる。


「いやー2人が来てくれてホントに助かるよ」

換気作業をしている2人に話し掛けた。


・・・・返事がない。ただの人形のようだ。

俺って2人に嫌われてるのかな。


俺の体から哀愁が漂い始めたとき2人は振り返って、

「ウィル、何か言った?」

「・・・?・・・・」


・・・・あれ?俺の声が小さかっただけか?

「2人が来てくれてホントに助かったって話だよ」

「別に気にしなくていいよ。じゃあまだ換気を続けるから」

と言って2人は換気作業に戻った。



・・・!、思い出した。

そう言えば、魔術初心者は魔術発動中は集中しないといけないから周りの音とかあまり聞こえなくなるし、ほとんど動けないんだったな。俺はずいぶん前にその状態を卒業したからすっかり忘れてたよ。ってことは俺が今まであいつらの魔術の発動中にしていた「(そうそうそのまま)」とか「(いい感じだね)」とかいう合いの手の類はほとんど意味がなかったってわけか。

タイミング次第で黒歴史化する危険性があったってわけか、あぶねー今気付けてよかった。




「今日はありがとね、助かったよ。じゃあ後日にまた」

清掃活動を終え、手伝ってもらった2人を見送る・・・


「宿題は見てくれないのー」

「・・・宿題・・・・」

・・・のは失敗。覚えていたか、残念。だが、


「もう夕方だぞ、夕方。いっぱい宿題出したはずだから今からみてたら最後まで終わらないから明日にしよう」


ぶーぶー不平を訴えてきたが、何とか宥めて明日の昼からと言うところまで持って行けた。



夜、ベットに転がりながら、

「はー、明日から粉砕装置を3台、2人にも教育を施す・・・か。たまには休みたいな」


ちょっと感傷的な気分になった夜であった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。