ハッピーエンド 楽しみましょう?
ハッピーエンドで終わらせろ
というありがたいお言葉を誤字チェックしてもらってる人とは別の人に言われたので書くことに
最終話の後のIFストーリーです
最終話とは違った点
エウナさんにメリーさんが同行
↓
メリーさんのおかけで来夢ちゃんが生き延びる
「それではエウナさん、メリーさん今までお世話になりました♪」
「せっかく治ったのに…本当に行くんですか?」
「一応ボクは旅人ですから♪」
そう言って来夢はバックを片手に持つと微笑んだ。旅人って…どんな理由よ…
あの後、人里の病院から退院するや否やこの子は、私たちとの暮らしに答えを出したいから旅に出たいとかいい始め、今日へと至る。そのときに何度も泣き出すメリーを何度か慰めたのだけれど…あの時は大変だったわね。
私がそんな苦労を思い出している間にも、二人は話しを続けていた。
「忘れ物はない?」
「大丈夫なはず!」
「ちゃんと連絡するんですよ?」
「忘れてなければ!」
「ケガや病気に気をつけるんですよ?」
「たぶん平気!」
「ちゃんとしたもの食べるんですよ?」
「食べれないものは食べないので平気です!」
「…連絡の方法は忘れてないですよね?」
「心に念ずる!」
ホントに大丈夫なのこの子…。
「ほらメリー、そんなに心配しなくても平気よ」
とはいえ何時までも心配していると何時までたっても出発しなさそうなので助け舟を出す。
「うむうむ、大船に乗ったつもりで居てください!」
…乗るのはあなただけなのだけれどね。まあそれにしても
「たまには帰ってくるのよ?」
「はいな、ではでは行ってきますね」
そう応えると来夢は人里とは別の方へとふらふら歩き出した。ホントに分かってるのかしらあの子。
「ホントに平気ですかねー」
「平気でしょ、ここに来る前もちゃんと旅をしていたのだし」
その様子を心配そうに眺めるメリーのことを安心させるようにそう応える。
「それもそうなんですけど…食べるものがないからって虫とか食べないでしょうかー…」
「…大丈夫よ」
大丈夫よね?信じてるわよ?
「それにしても、ここも寂しくなっちゃいますねー…ひゃぅ!?」
「あら?私だけじゃ不満?」
何時までも去っていった方向を見つめるメリーのことを抱き寄せる。
「べ、別にそういうわけじゃ…んぅっ」
「それはよかったわ。それじゃあの子の旅立ちと無事を願って酒盛りとしましょうか」
私は近くにある赤い顔に一つキスをすると屋敷のほうへと歩き出す。ああそういえば…
「はぅ…あ!エウナさんー!待ってくださいよー!」
「メリー」
後ろから走ってくるメリーを待ってから問いかける。
「はい?何ですか?」
「今日は月が綺麗ね?」
「…はい、そうですね」
その後二人は、仲睦まじく屋敷の中へと入っていった。
「たまには帰ってこい…ですか」
来夢は月明かりのない暗い夜道をゆっくりと歩きながらそう呟く。
「お姉さん、氷華ちゃん、ボクは帰れる場所を見つけましたよ」
来夢は星空を見上げながらそう言うと。
「さてさて、ドコに行きましょうかね…」
その少女の様子をたくさんの星が優しく見つめていた。
□ □ □ □
ゴーンゴーン
協会の上にあるベルが私たちを祝福するかのように鳴り響く。
今日は結婚式当日、私たちにとっては大切な日である。
「吸血鬼と幽霊が教会で結婚する事になるとはね…世の中分からないわ」
「ホントですねー…エウナさん私のドレスずれてません?大丈夫ですか?」
「大丈夫よ、メリー」
あの子が居なくなった後、色々あって私とメリーは結婚することになった。もちろんそんなに楽な道ではなかったけれど…まぁ世の中なんとかなるモノよ。お偉いさんも脅迫状1つでオーケーしてくれたみたいだし。
「結局…来夢さんは音沙汰無しですね…」
「しょうがないわよ…あの子、連絡の方法まるで知らなかったし」
結局あの後、来夢は一度も帰ってくることはなかった。噂では人里には何度か来てるらしく目撃談もいくつか私たちのところへと入ってきた。近くまで来たのなら帰りなさいよ…
「ほら、そろそろ時間だから行きなさい。遅れるわよ」
「へ?わわ!早く行かなっ…おおぅ?」
「っと…大丈夫?」
「はい…大丈夫です」
急ぎすぎて転びかけたメリーのことを抱きとめる。ウェディングドレスってホントに動きにくいのね…タキシードにしてよかったわ…
「それじゃ、また中で」
「はい、また中で会いましょう」
そう言うとメリーは式場へと入っていった。父役が居なかったので後ろには酒場のおじさんが付いている。…そういえばあの人も来夢が旅に出ると聞いたら号泣してたわね。
その後もメリーが誓いの言葉を噛むなどといったアクシデントはあったものの、無事指輪の交換まで進んだ。
「それでは、指輪の交換を…!?」
私が聖職者から指輪を受け取ろうとした瞬間、何か赤いものが目の前を横切ったかと思うと、聖職者の手にあったはずの指輪は突然消えた。今の赤い姿は…確か…?
反射的に赤い姿を追って扉のほうへと目を向ける。
「にゃーっはっはっはっは!結婚式なんてさせてたまりますか!」
あの子ったら…
「来夢さん…?」
隣でもメリーが目を丸くしている。
「もしも指輪を返して欲しくばボクを捕まることですね!」
そう言うと赤いコートをまとったバカは教会のドアを開け、走り去った。そしてスグに人里全体に結界が張られていくのを感じる。それがあなたの答えなのね…いいわ、乗ってあげようじゃない。そうなるとこの服じゃ不味いわね…
「ほらメリー、着替えるわよ」
「え…?へ…?」
まだ驚きから回復していないメリーを抱き抱えると控え室へと走り出す。
「こちらがお着替えです」
控え室では数人の女性が私たちの着替えを持って待機していた。へぇ、仕込みは万端ってことね?
いつもの服に着替えて控え室から式場へと戻ると、すでに観客は居なくなっており、空の席だけが残っていた。
「これは…一体…?」
メリーがその様子を呆然とした様子で見ている。ふむ、コレが仕込まれていたとしたら…これは一体どういう意味なのかしら…?
「メリー様、こちらでございます」
私が来夢の意図を考えていると、黒いボディスーツにヘルメット姿の男がメリーに通信機を渡した。この光景…何かで聞いたような
「さぁメリー様、すでに目標はαチームが追っています、ご指示を」
そこまで言われたところでメリーには合点が言ったのだろう、通信機を受け取りながら。
「他のチームはどのくらい?」
「現在、βチームとγチームはそれぞれ指示を待っています」
そこまで聞くとメリーはにこりと笑い通信機に向かって話し始めた。そう…確かメリーが見たとか言ってた夢の…
「全軍、よく聞け。敵は一人だが吸血鬼から逃げ切ったこともありその能力は計り知れない!幼い見た目に惑わされるな。αチームはそのまま目標を追尾、位置だけ把握して捕まえようとはするな。βチームとγチームは私と合流して作戦を立てます。いいですね、全員一人で行動しようとはするな。皆で協力して目標を捕まえます。範囲は…」
「人里全体よ」
私の方へと向いたメリーにそう応える。
「聞こえましたね!範囲は人里全体!それと決して一般人に迷惑は掛けないこと!この鬼ごっこ…私たちが勝ちます!」
メリーが通信機にそう叫ぶと通信機から各チームの了承の返事が返ってくる。へぇ…結構様になってるじゃない。
「まずは合流?作戦を伝えるなら通信機越しでもいいと思うのだけれど…」
「それが…通信機は傍受されてそうですから会って話さないと」
「確かに…あの子ならそれくらいはしそうね」
ドコまで仕込んでいるのやら…。そう私が呆れているとメリーは少し不安そうに私の顔を見て。
「ところで…こんなことに付き合ってくれるんですか?」
「もちろんよお姫様。連絡の一つもよこさない悪い子には体に教え込まないといけないわね」
それに…
「夜桜、まだあの子と一緒に見に行ってないじゃない」
「…それもそうですね」
そう言って二人で笑い会うと手をつなぎ、外へと出る。
「行くわよメリー、あのバカを捕まえて夜桜を見に」
「行きましょうかー、捕まえておかないと居なくなっちゃう大切な子を捕まえに」
そして、あの子との時間を精一杯楽しむために
「「今度はあの時とは条件が違う、逃げられると思わないことね(ですね)」」
これにて完結となりました
完結までほぼ1ヶ月、いかがだったでしょうか?
ちなみに元々は短編でしたが予想外に続くことになったので連載になりました
続編らしきものが来週に出るってよ!わーい?
出ました
タイトルは 『さよはじ はじさよ』 です、シリアスで少し重めがメインの本作とは別にギャグメインで軽めです
興味が出たらお付き合いください
それでは、最後までお付き合いいただいた読者様と誤字チェックとネタ会わせに付き合ってくれた友人、投稿間隔のことやハッピーエンドで終わらせろという無茶振りをしてくれた友人に最高の感謝を
楽しんでいただけたら幸いです、ありがとうございました
あ、これIFストーリーです
最後の最後で誤字ったきゃっほーい♪ヾ(>ω<)ノシ
以下誤字チェックしてくれてるありがたい友人はこの方
http://mypage.syosetu.com/106908/